美濃透のレビュー一覧
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太陽が6つあり、暗闇というものを知らない星。そこで4時間後に日食が起こることがわかった。その星では誰も知らない夜の世界。発狂し混乱が予想されたなか、日食による影が星を覆う。
アシモフの初期作短編集。21歳位で書いてたんだからすごいとしか言いようがない。
タイトル作は、未知との遭遇でもあり、終盤で暗くなって今まで見えなかったものが…というダブルミーニングがよくできていると感じる。
個人的に好きだったのは『緑の斑点』だ。気がついたら緑の斑点を持つ生物に覆われてしまう。地球の生物は妊娠してしまう。かなり斬新な異星人(の細胞)のコンセプトだ。
後半、ホーキンズ人、原爆を作って懺悔をする物理学者 -
Posted by ブクログ
本書は、著者の出世作にして、ベスト短編として名高い表題作を含む全5篇の短篇集です。
表題作は、著者が21歳のときの作品なだけあって、正直なところ、粗削りな印象は拭えません。しかし、「6つの太陽に囲まれた惑星で、2千年に一度の夜が訪れる」という魅力的な設定は、それだけで空想にふけるのが楽しいもので、こういった楽しみはSFの醍醐味のひとつかと思います。物語の終わりに到来する夜を迎え、スペクタクルに圧倒される光景は、魅力的な設定を裏切りません。気に入った文章なので以下に引用。
「なぜなら、”暗闇”がやってきたからだ。これが”暗闇”と”寒さ”と”世界の終わり”の姿なのだ。宇宙の輝く壁が崩壊し、その恐 -
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ネタバレ各話、アシモフの短い解説があっておもしろい
夜来るを周りは褒めるが、アシモフはそこまででもない、という心情がよく伝わる
実際読んだが、ベストではないと思う。古典とまではいかないだろう。
短編なのに登場人物多くて把握しきれないし、印象に残るのはカルトの男だけだった。夜の来ない世界でも、人工的な照明は火をつけるだけっていうのはさすがにありえない。
夜が来るということの劇的さ、ということが最後まで伝わってこないのがなによりも残念。
あと、現実の世界だと当たり前のことが当たり前ではないという独特の世界観が見られるが(イーガンは好んでよく使うけど)、あまり好きじゃない
面白さが分からないので、続いて