小林和彦のレビュー一覧

  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    【読んだきっかけ】
    著名ブロガーこと、『ちきりん』の日記から派生。
    本書を読む前に『統合失調症 愛と憎しみの向こう側』という著書(これまたちきりんの日記から派生)を読んだ。統合失調症を患った妻を支える家族の苦悩な日々を綴った体験談である。
    これをきっかけに、統合失調症疾患者側からみた心情に興味を持ち本書を読むに至った。
    つまり、疾患者を支える側の感情と疾患者本人の感情を知りたくなり、購入しました。

    【感想】
    精神疾患を発症した者のイメージは、『怖い』『関わりたくない』『なにをされるかわからない』が強くあったが、これらが偏見だったんだなと実感できる本。
    本書を読むきっかけとなった『統合失調症 

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    2014年04月09日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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     何をもってして異常と正常を分けることができるのか、それが世の中の常識をもってだとするとあまりにも不明確すぎるし、正しいか間違いを瞬時に判断できるのならば道徳など必要ない。

     作られた精神障碍者にならないためにはどうすればよいのだろうか。ここから始まると精神異常者判断されやすくなりそうで怖い。

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    2013年05月09日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    ここ一年で一番心揺さぶられた一作。私は、自分もいつか狂ってしまうかもしれないという恐怖におびえ、人はいつでも狂えるのだと確信していて、同時に、おびえている限り来るってしまえないと諦観しているこの愚かさ!を抱えており、そして今関わらせてもらっている生徒に、同じ症を抱えながら”それを表現・説明することのかなわない”お子がおりまして、思いは重く手にとり、読み進めました。

    当事者が語る、ということが、いかに重要でありがたいことか。語れないお子の思いなど勝手に当てはめているだけですが、それでも本当にありがたい。

    発狂の記録は綿密で、読みながら貰い発狂連鎖したらどうしようなんて馬鹿なことも考えていたの

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    2013年02月17日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    統合失調症患者自身が、自身の症状、思考、生活を振り返った。
    妄想知覚、妄想着想、連合弛緩、被害妄想、誇大妄想、といった統合失調症の症状、さらに観念奔逸などの躁鬱病の症状が当事者自身の目線でありありと描かれている。
    こういった症状は本人からすれば、さも当たり前に起こることであり、防ぎようがないことがよくわかる。
    「裁判時の心神喪失者の行為は罰しない」という刑法39条に対する、統合失調症患者自身の拒否が見られた。精神障害者は法律に基づいた社会生活を営む権利はないという差別に他ならない。

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    2022年08月25日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    思ったより読み応えがあった。もっとあっさりしたものだと思っていた。酷くなっている時の思考はおかしいには違いないのだがそれほどでもなく、普通に読み込んでしまう部分もある。年齢が私と近く読んだ本やアニメの話などが身近で、さらに私も躁鬱を患っているので近況が気になってしまった。令和に入った今、お元気で過ごされているだろうか。また近況を発信していただけないだろうか……

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    2019年07月07日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    活字だけだと「え、ウソだろ?」ってなって笑いが止まらない。でもそれが病気なのだから笑ってはいけないのだが…。
    ブッ飛び発言が多くて、統合失調症についてより具体的に分かったと思います。

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    2018年05月27日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    統合失調症となった男性が、自分の病症を振り返って記した闘病記。

    統合失調症の病状が発症したときの当人の思考の流れが知れてとても興味深かった。

    始めは単純に想像力が豊か、行動力があるくらいだった著者は、いつの間にか精神病に陥っていた。

    正気と狂気との境目というのは非常に曖昧だ。

    想像的な仕事というのは多少狂気に足を踏み入れていないとできないように思うが、芸術家などはどうやって自分の想像を想像にすぎないと認識しているのだろう。

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    2015年02月22日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    しっかりした文章で、妄想や幻聴について綴られているから
    (ご本人は現実として捉えているからか?)
    この病気の複雑さが伝わってきて、読み終わってぐったり。
    自分も気分の波が強い方なので、「性格」と「病気」の一線は
    いったい何なのだろうという思いがますます強くなった。

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    2014年04月28日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    感化されてあちら側に行ってしまいそうな人は
    読まない方がいいとは思うが,
    ヘタな小説よりもずっと面白かった。

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    2013年11月13日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    読み終えて一番最初に「この本に会えて良かったな」と思えた。
    最初の部分では「中二病こじらせちゃったって事?あれは一生治らないぞ!」とか思ってたけど、どんどん様相が変わって世界が狂っていく様は圧巻。
    発病してからの文章も支離滅裂なりに論理的でびっくり。(もちろん、けっこう電波だったりスピリチュアルだったり読みにくい部分も沢山あります)何と言うか「正気を保ちながら発狂する」という感じでしょうか?
    しかも、「本当に体験した事」と「筆者の妄想・あるいは幻覚」の境目が非常に曖昧なのにもびっくり。「本当」って「現実」って一体何なのでしょうか?私が見てる世界と筆者が見てる世界、他の人たちが見てる世界って違う

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    2013年09月05日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    幻覚妄想状態になった筆者の闘病記と今日に至るまで。
    アニメの制作現場のエピソードと医療の現場の様子が興味深い。

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    2013年05月12日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    ネタバレ

    統合失調症の患者の体験記。こういう人が世界をどう見ているのかってのが分かると、自分の脳の仕組みについてイメージしやすくて良い。


    ●脳への感想で一番強く考えたこと。「リミッタ―があるんだな。」
    普段はリミッターで抑えてあるから思考にはスピード制限があるけれど、精神病のような症状が出ると抑えが利かなくなるんじゃないかな。
    そうすると、著者のように次々に思考がつながって、頭の中に言葉が溢れてくるのではないだろうか。
    このリミッターはホルモン的な何かなんだろうけれど、これの分泌をコントロールするのが精神病の薬なのかな。

    ●もう一点、精神的ななにかで大事な観点があると思った。「客観性」
    障害者とか

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    2013年04月22日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    弱ってる時には読まない方がよい。
    異常時の行動、精神の高揚が鮮やかに描写されていて、うっかりすると飲み込まれそう。
    小難しい理論はさっぱりわからん。
    頭のいいバカ、とはこういう感じだろうか、と言ったら失礼かな

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    2013年02月05日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    *****
    世界が自分に何を問うているのかをただひたすらに記述して行く。
    なんていうか、自分の見ている世界は一つでしかない、ということを突きつけられる感じ。
    *****

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    2013年02月04日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    1986年からこれまで四半世紀以上も精神疾患を患い、病気と付き合っている小林氏の闘病記。統合失調症について物凄くリアルに触れることができる。キチガイになっていく過程はこんな感じなのかと。。

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    2013年01月30日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    ネタバレ

    色々とすごい本でした。
    簡単に感想を言えない本だな。
    実際に子の本を読んだ身近な人と感想について話してみたいなと感じる本です。

    どこを軸に話すかで大分話がかわってくる本だと思います。

    私的には”面白い”っていう基準でくくれる本ではないかな。

    でも読後感は大きい本でした。

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    2013年01月27日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    言葉を自分でなぞっているにも関わらず、目の前の文章は時々自分から離れていくような感覚になった。文の意味が理解できないのではなく、筆者のいる領域に自分はいないのだと思った。自分にとっての現実と筆者にとっての真実、現実が絶妙に入り混じっていて「この文章に書かれている世界」にずっといることは困難だと感じた。その感覚は精神障害のある人々への感じ方を少し変えたように思う。数年経ったらまた読み返すつもりだ。

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    2013年01月25日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    症状ではなく、区分としての「精神病」をさっぱり認める気になれなかったのだけど、この本でいくぶんか、その気持ちが薄らいだ気がします。
    この本は統合失調症にかかり、なお闘病中の元アニメーターの、たまに少し遠いところに行きながらもまた帰ってくるような、不思議な感覚がいただける話。著者は「チェインギャング」の「世界が歪んでいるのは 僕のしわざかもしれない」という言葉にしっくり来るのだといいます。参考になりました、というのはよくない表現かな…。

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    2013年01月12日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    統合失調症の方の脳みそのフル回転ぶりが 見事に文章化されているんだと思う。あとがきで年表を知り それも興味深かった。最後の望月氏の書評が本文と読み比べても、なんとも辛い。

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    2019年09月21日
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―

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    自分に聞こえるものや自分にみえるもの、
    そういう体験が、「本当にあったこと」だって証明できるものは?

    そう聞かれたらうーん・・・と思ってしまう。

    みえるよ。いやみえないよ(幻覚だよお薬飲もう。)
    見えるよ。いや見えないよ?(見えないなら手術しよう。)

    どっちが危険な考え方なのかこれ読むと少し揺らいじゃうんだよね。
    「正常」って不確かだよなぁ。

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    2016年12月23日