小田富英のレビュー一覧

  • 口語訳 遠野物語

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    口伝えで語られてきた物語を聞き集め、文語でまとめた方が柳田國男さんです。本書は、今の言葉に訳したものだそうです。遠野地方の方言、雰囲気も伝わってくるように感じました。改めて日本は山と林と水場に囲まれていることを認識します。関東平野で過ごしていると、山は遠くにあることになり、日常ではないのです。
    本書では山道を歩く時に遭遇する、摩訶不思議な体験談がいくつか出てきます。また、動物との距離も身近なんですよね。
    そう遠く無い過去の集落で、語り継がれた物語です。読んでよかった。

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    2025年10月30日
  • 口語訳 遠野物語

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    あとがきにあった「大筋では文意を変えない。」という訳者の言葉。「柳田國男の遠野物語」を再構成ではなくそのまま再現したいという考え方が素敵でした。

    遠野の地域に古くから伝わる民俗学や妖怪伝説を学べるとっておきの作品です。

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    2025年08月20日
  • 口語訳 遠野物語

    購入済み

    引き込まれるような面白さ。

    スラスラと読める感じでした。
    読んでいると、物語の様子や情景が浮かんでくる感じでした。

    遠野へ実際に行ってみたくなりました。

    堅苦しくなく読める一冊だと思います。

    #深い

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    2024年06月03日
  • 口語訳 遠野物語

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    一度は読んでおきたい「遠野物語」だが、なかなかハードルが高くて手が出ていなかった。口語訳本を古本屋で見つけたもの。原本との違いは分からないけれども、落下傘読みとしては非常に良いツールと思う。

    この手の話にはもっとエロ的要素がある様に思っていたが、夜のような話は一切ないのがちょっと不思議。柳田国男のフィルターがあったのではないかしら?と疑ってみたり…

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    2023年01月09日
  • 口語訳 遠野物語

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    友達から贈ってもらった本です。
    デジタルでハイテクノロジーで、事実に基づいた正確な(もしくは正確にみえる)情報が、常識の大部分を占めている今では、全く考えられないような奇譚が詰まっていました。とっても面白かった…!
    山男・山女にしろ天狗や化けぎつねにしろ、人間ではない何かがこの世にいたとしか思えない物語ばかりだったけれど、今も遠野にいけば会えたりするのかな。
    実際に相対するのは怖いけれど、理屈じゃ片付かない現象と共に生きる世界は、孤独ではないじゃないかなぁと思ったり。
    成人年齢もそれなりに過ぎた今読むと、非現実的で幻想的なお話のようにも感じましたが、小学校のころなんかはこんな不思議な現象がもっ

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    2022年02月20日
  • 口語訳 遠野物語

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    学生時代に民俗学の講義を受けてからというもの、遠野物語や、各地に纏わる伝奇伝承を調べています。
    こういった民俗学のはしりとなったのが、この遠野物語です。
    もっといえば...
    子供の頃に「あこには行ってはいけないよ」とか「何時から何時のうちは、家から出てはいけないよ」とか、子供の頃親等から言われたことのない人は、いないと思います。
    そういった感じのものを集めたものがこの本です。
    何故そう言われるようになったのか、自分の地元のこと少し調べてみると、楽しいかもしれませんね。

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    2021年01月09日
  • 口語訳 遠野物語

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    知っている地名ばかり出てくるので遠野物語の時代から山は動かないんだなと思うと感動する。
    掲載されている話はよくある東北の昔話だから、地元民としては懐かしい感じ。
    鹿踊りのほめ唄はよく聞くアレなのか?とにかくもう一度読まなくては!

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    2020年07月03日
  • 口語訳 遠野物語

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    原文では理解しにくい遠野物語を口語訳で内容をわかりやすくしているのはとてもありがたい。
    山男や天狗、狐、産鉄族、遠野に根付く神々にまつわる伝承が一つ一つ興味深く、「ありえないなんてことはない」という妖しげな浪漫に満ち溢れている。

    実際、東北の山々は人間が知り得ない未知の世界が広がっているのでは?と感じてしまうほど広大で深く、明治期という近代にあってもこのような話が起こることに違和感はない。死者の霊や妖怪のような存在、神々への畏怖が背景にはあるはずであり、そういった意味でやはり民俗学は面白い学問だと思う。

    遠野物語、イーハートーブ、吉里吉里人と独特の世界観を生み出してきたこの土地の摩訶不思議

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    2020年05月13日
  • 口語訳 遠野物語

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    遠野物語を現代人でも分かりやすく、楽しく読めるようになっている。原文もいいがこのように親しみやすい口語訳も重要だ。

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    2020年04月23日
  • 口語訳 遠野物語

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    さすがに原文をいきなりは厳しい。物語調の印象を崩さす、素朴な話が口語文で読める。とても読みやすいので読み通すには最適。脈絡があるようなないような不思議な話が多く面白かった。

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    2017年12月18日
  • 口語訳 遠野物語

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    岩手旅行に行くので遠野物語を深めよう第二弾。
    口語訳ってすげー!と思う分かりやすさ。遠野物語は文体が魅力と言われるが、民俗学の面でも良書なのだから意味を理解できるのは大きい。
    特に、出てくる人物がどこの誰かという説明や細かい解説も入っており大変よかった。柳田國男が調べ作った本を、今調べている人々がいるという、時間軸の広さを感じた。

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    2024年09月21日
  • 口語訳 遠野物語

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    民俗学の祖といわれる柳田國男よる、読み継がれるべき一冊。
    ザシキワラシの話は有名だが、山姥の話は昔話で読み聞かされた記憶もあり、子供の頃に感じた恐さを思い出し懐かしく感じた。
    昔の日本人は自然との距離が、今より近かったとしみじみと感じさせる。

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    2024年05月23日
  • 口語訳 遠野物語

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    ネタバレ

    原作では普通の語りだったのを、遠野弁に変えていたと読後に知って驚いた。地の文を文語から口語に変えるだけではなく、そういうこともしていたとは。
    解説で、遠野物語を柳田國男の手から遠野に取り戻す、とあり、そういうことかと思った。

    今になって見れば何ともないようにみえる昔話だけれど、そこに出てくる人がどこの誰かということが分かっているということ、そしてそれを研究してきた人がいるということがすごい。
    本書は本編だけだけど、これより長い拾遺があるとのこと。

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    2024年05月06日
  • 口語訳 遠野物語

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    [一言感想]
    東北山中で体験した人と自然との間に起きる少し不思議なお話

    民俗学の祖である"柳田國男"先生が東北遠野の言い伝えを"佐々木喜好"くんから口伝したものを編纂・現代語訳した一冊

    今となっては考えられないと一言で片付けるのは簡単であるけれども、この本の魅力はそこでは無いように感じる

    当時の人たちが自然に対して恐れながらも敬意を持って接してきたことが分かるだけでなく、村の人が体験した不思議な話を自然を介して説明している想像力が垣間見える、現代の日本人が離れつつある自然との距離を近づかせてくれるような一冊であると思う

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    2023年09月05日
  • 口語訳 遠野物語

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    口語訳にすることによって、遠野に生きる人々の息吹が感じられる。
    そして身近な物語になり、山の暮らしの自然に対する畏怖、人智を超えたものに対する敬虔な気持ちなどが生々しく伝わってくる。

    柳田國男オリジナルの遠野物語はしっかりとまだ読んでないが、文語調の格調高い文章を味わいたいと思う。

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    2022年12月20日
  • 口語訳 遠野物語

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    現代の遠野物語と称される「山怪」を先に読んでいて、遠野物語を読んでみると、確かに両者に共通して感じるところがある。
    何ということのない話の一つ一つに、山の側で生きている人たちの生活を思い浮かべることができるところだ。平野に住む関東民にとっては新鮮な感覚だ。

    遠野物語は「〇〇の家の××さんの話」などと存命の人が体験した身近な話を書いているから、よりナマの肌感覚があり、ありふれた話でも御伽噺とは違った奇妙な怖さを感じる。

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    2021年07月28日
  • 口語訳 遠野物語

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    言わずと知れた本作。なんとなく、「昔々とある男が〜」という話を想像していたが、物語の時期や登場人物の身元がはっきりとしていることに驚いた(5年前に〇〇家の長男(存命)が〜といったぐあいに)。
    全話において起承転結が綺麗に描かれているわけではないが、それがある種の生々しさを顕にしている。東北という、大和政権の力が及ばない時代や村人たちの生活文化に柳田國男が魅了された理由がわかった気がした。
    なお、最後の方の頁に遠野の地図が載っているのだが、これから読む人は是非、地図を見比べながら読み進めることをお勧めする。

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    2021年07月03日
  • 口語訳 遠野物語

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    本書は、民俗学者・柳田国男が発表した『遠野物語』を、岩手県遠野に生まれ、遠野市内の小学校校長を務めた佐藤誠輔(1928年~)氏が口語訳したものである。1992年に初版、2013年に改訂新版が出版され、2014年文庫化された。
    柳田国男(1875~1962年)は、兵庫県に生まれ、東京帝大卒業後、農務官僚、貴族院書記官長等を務める傍ら、全国各地を訪れて民俗調査を行い、日本民俗学の祖と称される。
    『遠野物語』は、遠野地方の民話蒐集家・小説家であった佐々木喜善により語られた遠野地方に伝わる逸話・伝承を、柳田が筆記・編纂し、1910年(明治43年)に発表されたもので、日本の民俗学の先駆けとも称される作品

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    2021年03月09日
  • 口語訳 遠野物語

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    原文が難しい遠野物語を口語訳していただいたお陰で読みやすく、同じ日本の国の話なのに異国の昔話のような不思議な感覚に陥ります。注釈がわかりやすく、かつ原文や柳田氏の考え方を尊重しているため臨場感があります。かなり読みやすいので、これから遠野物語を読んでみたいという人にはおすすめです。どんどはれ!

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    2016年09月19日
  • 口語訳 遠野物語

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    私のように、幽霊の話よりも未解決事件のWikipediaの方が怖い人にぜひおすすめしたい。
    子どものころに聞いた親戚の大人たちの噂話のような現実味と、村社会で生きていくためのある種の工夫のようなしがらみをじわっと感じる。
    次は原文で読んでみたい。

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    2025年11月01日