三島芳治のレビュー一覧
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第十五話「たまえサーキット」はまさしく黒沢清「キュア」や伊藤計劃「虐殺器官」やJ・G・バラード「コカイン・ナイト」ではないか。
また第十八話「エンド オブ 文学」の
好きという
言葉の持つ
全部の意味で
児玉さんが
好きです
交際して
ください
という104pの台詞はまあいいのだが、105pの...続きを読むPosted by ブクログ -
WEBでも更新される度に一つ前から読み直してるし、なんならそうでなくとも読みに行くことがあるから、特に真新しい読書経験ではなかった。が、その分本作の素晴らしさを再確認した気がする。
今回はざっくり言えば、事物の認識(の歪み)に関するお話が多かったのかな。詭弁と言えなくもないが、どの話も読んでいて...続きを読むPosted by ブクログ -
版画のような独特なタッチで、思弁的な会話に彩られて綴られる、ラブコメディ(…なのか?)。言葉遊びを通じて展開していくストーリーには、SFにも通ずるものがあると感じた。
漫画という媒体でしかできないような表現に挑戦しているか、というと分からない。ただまあ、絵を交えて綴られるからこそ、この味わい深さ...続きを読むPosted by ブクログ -
今回は、殊更読み替えることが主題になっていたように思う。
物凄く好きな漫画なんだけど、一読しただけでは内容が掴みきれた気もせず、どうにも感想がまとまらない。
エピソード一つ一つで、異なったギミックを題材として語りが行われるのが凄く好き。関係性が進展すればもっと好みなんだけど、なんだか唐突に終わ...続きを読むPosted by ブクログ -
いやー……すごいよこの漫画(溜息)。
文芸を漫画に、という作品数あれど、文学をそのまま生きる高校生、を。
つまり血肉化しているんだと思う。
長篇→断章→それはこの世界がそのように出来ているから→めまいが僕をおそった→ものの見方の変化→妹?
西洋文明はすべてアルファベットでできている→レゴ=言葉→欠点...続きを読むPosted by ブクログ -
全3巻。文芸部部長の児玉まりあと入部志願の笛田君。「文学とは何か」試験をクリアしなければ入部はかなわず、答えを探しながら二人は彷徨する。笛田君に見えている児玉さんは、実体からデフォルメされているらしい。文学×ラブコメの振幅が大きすぎて、どこへつれていかれるのかわからないのが魅力。おかしいのは誰?Posted by ブクログ
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これ自体は文学作品ではなく、文学について語り、文学で遊ぶ作品。あまり見たことのない作風で、個性的で楽しめました。固有の作品についてではなく文学そのものについて話している点が良いです。