佐藤誠二朗のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレP153
町田康、町田町蔵でINUで、石井監督の爆裂都市バーストシティにキチガイ弟で出ていた頃の回想として、1980年代前半の空気は、バンドにしても映画にしてもテクニックを持っていたらあかん、という感じだった。それは勘違いだったのかもしれないと後から時を経て思うが(このインタビューは2014)
本当に当時のインディーズ系カルチャーシーンはそうした雰囲気が満ちていて、既存の社会に反抗反逆する素人の実験的な表現こそが正しく、そんな奴らこそが素晴らしい世界を生み出すに違いないと、送て手も受け取り手と期待していたのだ。
ここが一番共感ポイント。
スタークラブ、ほとんど知らないバンドのまま今まで来てしまったが、スマホ様のおかげで昔と違い本書に出てくるバンドはほぼYouTubeで見られる。恐ろしい。月刊誌を穴が開くほど何度も見返していたことが悲しすぎる。
スタークラブ 1959年生まれHikageさんの言葉、
あんなに盛んだった学生運動が完全に消えていた、しらけた世代。学生運動に憧れる気持ちが強くすごく勉強もした。でも自分たちの世代にはもう熱くなれるものがない、そう思っていた矢先知ったのがパンク。今はパンクにもいろいろな考え方があるが、1970年代当時は、ジョンレノンのイマジンの世界、共産的な発想というか、パンクも左寄りの考え方が美しかった、、、
美しかった、のだ。共感。ダイレクトにセックスピストルズなと音と、清く正しく美しい左翼思想のパンクス、これこそがまさに。パンクス。
-
Posted by ブクログ
ストリートファッション(メンズ)の歴史。
1935年から2015年まで。
ストリートファッションの歴史は、ポップミュージックと密接な関係にあるということが改めて分かった。
今でも巷で見られるストリートファッションがどのような経緯で生まれてきたかがわかる。
全部で31の章(SWINGING KIDS & ZAZOUS
から始まり、HIPSTERで終わる)で構成されているが、すべての章が面白い。
印象に残ったのは以下
・アメリカのBIKERS & ROCKERS、第二次世界大戦帰りの元兵士たちが戦争からの社会復帰ができかねて、荒れていた時代。それまでドレスアップがおしゃれだったのに、初めてドレスダウンすることがおしゃれになった。
・黒人の間で流行る服装がルーズなのは(古くはズートスーツから、ソウルボーイズのバギーパンツなど)、踊りやすく、動きやすいから。言われてみると当然なのだけど、あまりわかっていなかった。
・イギリスとアメリカで康応しているファッションがあるが、イギリスは第二次世界大戦後の借金、サッチャー政権時代は保守主義のせいで、ワーキングクラスはお金がなく貧乏。それに対してアメリカはわりと豊か。という違いで、ファッションアイテムにも違いがでてくること。
などなど。
今のストリートファッションは色々なジャンルのミックスになっているんだなと。
サブカルチャーだったもの(ストリートファッションなど)がハイカルチャー(高級ブランド)に取り上げられるのは、現代アートと同じだなと思いました。
音楽面での記述については知らないジャンルはなかったけど、改めてファッション面から、ポップミュージックの歴史を眺めるのは、雰囲気つかめて良いなと感じました。
ファッションよりも音楽ジャンルの説明の文章の方が長いものもちらほら。筆者の音楽への思いが深いことに共鳴します。
音楽観点だと、以下が気になりました。
・グランジというジャンルが、ファッション業界からの命名(GRUNGY=薄汚く、醜い)から始まったというのも知らなかった。確かにNirvanaやParlJamが紹介されていた初期はオルタナと紹介されていてグランジって言葉なかったもんなー。
・モッズとスキンヘッズの抗争、ローリングストーンズのコンサート、オルタモントの悲劇のヘルスエンジェルスなど、ロック史においても有名な事項が次々にでてきて、そのファッションが語られる。ファッションについても知ると、その頃の雰囲気がよく分かる。
・ヴィヴィアンウィエストウッドとマルコムマクラーレンの成功譚はある程度は知っていたけど、改めて読むとより面白い。
・ヒッピーへの反動からのグラムが誕生したことの説得力。ファッションを考えるとわかる。
あと、マークボランはモッズ→ヒッピー→グラムとミーハーにたどっていたんですね。(グラムは自ら生み出したんだけど)
・ハードコアパンクの服装がマッドマックスに影響受けているとは。逆だと思っていた。
あと、最後にイラストについて。
この本のイラストが矢沢あいなんだけど、少女マンガ表現なので、体の細いのかわいらしい男子が多くて、すとおりーとファッションなので、もう少し骨太な感じが個人的には良かったかな。