鬼丸昌也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
鬼丸さんに出逢ったのは2010年の春でした。
初めて聴く彼の話の内容…貧困の他に地雷原に苦しむ国々や子どもが内戦の戦力として誘拐され一人の大人として生きていけなくなるほどの傷を負ってしまう問題を抱える国々がある。しかも、その要因を作りだしているのは他ならぬ先進国に住む私かも知れないという事実…にショックをうけながらも、彼の話に引き込まれていった。
以来、何度、鬼丸さんの話を聴いたか分からない。
回を追うごとに話の厚みが増していくが、話の根幹は同じ。しかし、毎度ながら感動し、身体が熱くなり「自分も何かせずにはいられない!」という気持ちになる。
講演というものによく出掛ける私だが、これほどまでに魂に響く人は殆どいない。
本書の前半は鬼丸さんがよく講演の際に話をされる物語が書かれている。
俯瞰してみると、テラ・ルネッサンスの仲間たちと同じ事をコツコツと淡々と続けてこられた。
しかし、当事者になって考えてみた場合、「この活動を10年以上もどうして続けてこられたのか?」と感じざるをえない。それぐらい事は大きく、まるで砂漠に水をかけているようなものだからだ。
でも、鬼丸さん尊敬するところは、この問いに対し事もなげに「一番最初に決めただけです。一人だけになっても止めないと。」
松下幸之助や本田宗一郎、近年では稲盛和夫…世の人が成功者という人には共通点がある。
それは「黒を白にできる考え方」と「覚悟」だと私は思う。
ここでは後者にだけ触れるが、彼らが違うのは皆、鬼丸さんと同じようにやる前に「できるか、できないか」など考えず、「最後までやる!」と決めたのである。これは非常に簡単なことのように思えて強固な意志が必要である。それくらいに人間の意志は弱いものだからだ。
失礼ながら、多分、鬼丸さんも本当に一人っきりだったら心が折れていたかも知れない。しかし、彼には小川理事長をはじめとしたテラ・ルネッサンスの仲間たちや鬼丸さんを応援する!というたくさんの仲間がいる。(もちろん、私もその一人だ)それは彼の本気の想いと魅力があるからだ。
応援してくれる人がいると、決して止める事は出来なくなる。仲間が増えれば増えるほど、鬼丸さんには「止める理由」はなくなっていったのだと思う。
私たちは皆、子どもの頃には大きな夢をもつ。しかし、中学生くらいから、段々に夢を人前では語らなくなり、そのうち夢はおろか「やりたいことが分からない。」と悩んでしまう。
しかし、多くの人は「でも、いつかはでっかい事をやってやる!」と闘志は抱きながら、大きなことを考えるあまりに結局は何も行動せず、何も変わらない毎日を過ごしている。
私もそんな一人だった時がある。でも、鬼丸さんに出逢い「今、ここで出来る事を全力でやる!」という大切さを学ばせてもらい、今はそう心がけている。尊敬するマザーテレサも「私たちは微力あれど、無力ではありません。だから大きな愛で小さな事を重ねるのです。」と言っています。
そう、「愛」で生きることこそ、自分の人生を拓く道なのだと私は信じています。
事実、「あとがき」では鬼丸さんの行動力の根っこは「愛」だと感じた。
愛する奥様への愛、そして亡きお父さまへの愛。
この愛情こそが、「この細い身体でよくもこんなパワーが!?」という鬼丸さんの源なのだと思う。
また、本書の後半には普段の講演では語ったことのない陰ならぬ努力も書かれている。
鬼丸さんが聴き手の心に響くように「話し方」で工夫をしていること。
東西南北へ日々、移動する中で山積された「やる事」をどう集中と選択しているかなどであるので、ビジネス書として読んで頂いても読者の言学びになることだろう。
何れにせよ、この本を手に取った人が「私も微力でも世界を変える!」と一歩ふみだして下さる事を祈りつつ、筆をおかせていただきます。 -
Posted by ブクログ
「世界平和が夢だ」なんて言うと、ごもっともな半面、なんだか現実離れして理想ばかり言っているように聞こえてしまう。
それでも、この本を読むと、本当に世界の平和のため、人々の幸せのために、小さなことをコツコツと積み上げている人たちがいるのだ、ということに気づく。
世界平和なんて無理、という気持ちから、皆がコツコツと土台を積み上げたら、世界平和に少しずつ近づき、手が伸ばせるのではないか、という気持ちに変化してゆく。
責任ある生き方って、どういうことだろう。
自分にできることって、何だろう。
少し立ち止まって、そういうことを考える時間が持てる本だと思った。
無理はできないけれど、出来ることから少しずつ。
【memo】
城南信用金庫
西武信用金庫
コモンズ投信
鎌倉投信
HASUNA
IKEUCH ORGANIC -
Posted by ブクログ
カンボジアの地雷やポル・ポト派の虐殺、ウガンダの少年兵、ルワンダの虐殺の話があり、そこでの活動が語られる。そこで救われていく人達のくだりは電車では読めない。
筆者の魅力は弱さをさらけ出していること、読者とそれほど変わらないんだよということを伝える熱意があることだと思う。
「人は微力だが無力ではない」という言葉がそれをよく表していると思う。
ときどき出てくる仏教用語も、筆者が実体験として理解しているためか、すんなりと入ってくる。
いきなり大きなことをできなくても、少しずつやればよい、やってみることが大切だということをあらためて学んだ。
プレゼンやコミュニケーションの技術も紹介されていて、それはそれでよいのだけれど、これから読む人には筆者の熱意を感じてほしいと思う。 -
Posted by ブクログ
NPO法人テラ・ルネッサンス創設者の鬼丸さんの本。
話が抜群にうまい人だと紹介され、講演会の整理券がついたこの本を買ってみた。(結局、講演会にはいけなかったのだが)
「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を目指して地雷撤去や子ども兵の問題に取り組む団体のトップなだけに、力強い言葉がたくさん散りばめられている。
特に何度も出てくる「すべての人に未来をつくる力がある」という言葉は印象的。自分も心からそう思う。
前半はテラ・ルネッサンスの活動や著者の生い立ち、夢の持ち方、後半はプレゼンやワークスタイルの具体的なやり方が書いてある。
前半部分は心を摑まれる部分がたくさんあったので、個人的には前半部分をもっと厚く書いて欲しかったが、これは生でお話を聞きにいきなさいということか。
ぜひ聞いてみたい。
"もし、君が何かを始めようと思ったとき、特別な知識や財産は必要なんだ。
ただ、次のことを覚えていてほしい。
君も含めた、すべての人に、未来をつくる力がある。
どんな人も、可能性に満ちている。
大事なことは、未来をつくる誰にでもあると信じることだ。
そうすれば、もし君や、ほかの誰かがダメになったとしても、君が人に裏切られたとしても、君も含めて、人は変わることができる。
それさえ信じることができたら、君は何でもできる。"