吉田満のレビュー一覧

  • 戦艦大和ノ最期

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    軍部は、駆逐艦30隻相当の重油を食らう巨艦大和の維持に困ったために、数千人の命と共に、大和を見殺しにしたわけですね。
    何万人の社員を維持しかねている巨艦、とならないようにしなければいけません。。。

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    2014年12月10日
  • 戦艦大和ノ最期

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    乗組員達が愚かな作戦と分かりながら予定調和的、いやそれ以上に脆く沈んで行く大和の姿に激しい哀しみを感じる。空気と言ってしまえばそれまでの理不尽さとその中で自分自身を生きるしかない人々はスケールこそ違えどいわゆる人生というものか。伊藤長官の最後の作戦中止の決断はその空気の中でこそ思い切ったものであるけど、誰もが持つ生きたいという気持ちの前では当たり前のようにも見えることに至っては。

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    2013年11月24日
  • 戦艦大和ノ最期

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    戦争関連の本を読むようになったきっかけの本。
    戦艦大和最後の出撃から大和が沈み乗組員が助かるまで、一般の小説に比べたらそう長くはない時間を丁寧に書かれている。
    カナ混じりの文語体に慣れず読みにくかったが、それでも一気に読んでしまった。

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    2012年06月29日
  • 戦艦大和ノ最期

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    簡潔にしかも高雅な文体で(カタカナで読みづらい点もあるが)大和の沈没が語られる。書かずにはおれなかった吉田氏の気持ち、そういうことがよくわかる。この本は大和の最期を書いていて、見つめているのは生と死、そして己の存在意義。重いテーマであるし、誰もが考えなければならない問題だと思う。

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    2010年05月14日
  • 戦艦大和ノ最期

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     片仮名だし、文語体だし、ものすごく読みにくいのですが、後半はそんなもの気にならなくなります。
     みな格好いいのです……生き様が……死に様が……。

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    2009年10月04日
  • 戦艦大和ノ最期

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    有名な本だけど,初めて読んだ。
    吉田氏は大和の最後の天一号作戦に副電測士の少尉として乗り組んだ方。大和の生き残りだ。
    文語体で漢字カナ交じり文だけど,改版で新仮名づかいになっているのはいまいち違和感。旧仮名でいいのにね…。

    引用のとこは旧仮名。p.15のこれは手紙の引用
    “便箋ニ優シキ女文字ニテ誌ス 「お元気ですか 私たちも元気で過してゐます ただ職務にベストを尽して下さい そして、一しよに、平和の日を祈りませう」”

    かなが旧仮名でカナが新仮名というのはどうも違和感。でも改版当時(1981)はもうこの方が売れる,という判断だったのだよねぇ…。

    GHQの検閲がなくなってようやく世に出た初版

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    2017年12月05日
  • 戦艦大和ノ最期

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    戦艦大和の最後の出撃に参加した吉田満が、戦艦大和の出撃から沈没までを綴った作品である。(一部に創作が加えられており、ノンフィクションではない)
    吉田満は、東京帝国大学(当時)在学中に学徒出陣により召集され、1944年12月に戦艦大和に乗艦。翌1945年4月、最後の出撃(天一号作戦)に参加したが生還し、終戦直後の同年9月に、ほぼ一日で本書を書き上げたという。
    執筆の動機について、著者は、「敗戦という空白によって社会生活の出発点を奪われた私自身の、反省と潜心のために、戦争のもたらしたもっとも生ま生ましい体験を、ありのままに刻みつけてみることにあった。・・・今私は立ち直らなければならない。新しく生き

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    2017年12月22日
  • 戦艦大和ノ最期

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    題名どおり 戦艦大和の最期。
    全部文語体 読みにくいことこの上なし。
    しかも諸事情により読まざるを得なくなっただけの読者である私にとっては本当に面倒なだけ、、と 最初は感じていたが・・・
    読みなれてくると この文語体が非常に効果的。スピード感 切迫感 今と違う空気 感情がついていかない不安感 とても内容にマッチしてるようなきがしてきた。そして驚くべき乗員達の第三者的な意見の数々、なんだ、、、こんなに分かっていたのか という衝撃。悲惨な状況 それに慣れている人 やはり辟易する人 今と違うようで同じ人。隠されてない当時の人の思いが書いてあったり でも格段驚きはしなかった。そうだよなあ、と思う。著者

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    2011年05月14日
  • 戦艦大和ノ最期

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    戦時中、戦艦大和の乗組員としてその特攻出撃に参加した著者による、記録文学。

    硬派な文体で、虚飾や読者への媚びを一切廃し、ただ淡々と自分の体験した大和出撃を描く。途轍もなく貴重な書である。
    ここには戦争に対する反省やら、人間の生き方についての哲学めいたものは登場しない。何を読み取るかは読者次第なのだろう。

    乗組員の実体験に基づいている為全体的に臨場感あふれるが、特に轟沈から救出されるまでの下りの迫力は凄まじい。

    こういった本を読むと、本当に今の我々の世代というものは戦争から遠ざかり、その教訓を実感として感じることがすっかり不可能となっていることを痛感する。

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    2010年09月20日
  • 戦艦大和ノ最期

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    賛否両論あるが、私は読むべき本であると思う。
    今、自分のあるこの国がどのような経緯を持って今あるのか。
    それを知らずして、今を過去を批判することなどできまい。
    そのための一冊である。

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    2009年10月04日