八木澤高明のレビュー一覧

  • 裏横浜 ──グレーな世界とその痕跡
    横浜出身のノンフィクション作家が描く知られざる裏の横浜。

    大洋ホエールズを応援した横浜スタジアムに始まり、赤レンガ倉庫、中華街、寿町、鶴見、山手、元町、伊勢佐木町。

    風俗系の取材作の多い筆者が自己の体験と深く斬りこんだ取材を通じた類書にはない知られざる横浜。

    東海道の一宿場町神奈川とその対岸の...続きを読む
  • 日本殺人巡礼
    表紙写真とか題字のインパクトが強いけど、内容は全然、おどろおどろしいものではない。むしろ、真摯に事件と向き合う作家の姿勢が滲み出る、渾身のルポって感じ。”誘拐”とか、”復讐するは~”とか、以前読んだ作品で取り上げられていた事件についても触れられていて、個人的には復習にもなった。ちょっと犯人寄り過ぎか...続きを読む
  • 娼婦たちは見た イラク、ネパール、中国、韓国
    著者がイラク、ネパール、中国、韓国の現場に入り、普段なかなか知る機会の無い世界をこれでもかというほどの生々しい記録で語っている。

    娼婦は古今東西、人間社会に通底する存在なのだろう。
    戦争、植民地化の傍らでは、どの国でも必ずと言っていいほど売春史がある。

    語られている女性たちは逞しく生きており関心...続きを読む
  • 裏横浜 ──グレーな世界とその痕跡
    横浜に住んでいる方は、特に読んだ方がいい一冊。
    2022年5月刊行。
    特に若い人には、知らないヨコハマが出てきます、
  • 裏横浜 ──グレーな世界とその痕跡
    横浜の大型書店では軒並み店頭に平積みされており、横浜の住民としてはとても興味深く、買って読んだ。普段あまり語られることのないダークサイドの横浜をいろいろと知ることができとてもおもしろかった。
  • 裏横浜 ──グレーな世界とその痕跡
    「横浜いれぶん」「追いかけてヨコハマ」が流行っていた頃、サザンの「LOVE AFFAIR~秘密のデート」からゆず「桜木町」までの頃、人生で二回、横浜市民でした。なぜか住みたくなるのは横浜という街のキラキラ感と訳アリな感じが他の街にはない匂いになっているから…なんて言ってみたりして。でも今でも野毛や黄...続きを読む
  • 裏横浜 ──グレーな世界とその痕跡
    <目次>
    第1章  横浜スタジアムの足元
    第2章  海上の楼閣~山下公園、みなとみらい
    第3章  消えた大陸の空気~中華街
    第4章  日の当たらない人の居場所~黄金町
    第5章  デラシネのゆりかご~寿町
    第6章  世界との架け橋~鶴見
    第7章  高低が織りなす風景~山手、元町、その周縁
    第8章  夜...続きを読む
  • 江戸・東京色街入門
    街歩きが好き。
    しかし、テーマを決めて歩きたい。
    本書はちょっと毛色の違う街歩き本だ。

    街歩きをすると、何か雰囲気の違うエリアがあったりする。
    何か土地相と言うか・・・。

    本書は、東京の色街あるいは色街跡を紹介した本で、目次には神奈川県は含まれていない。
    でも本文では、出てくる。

    古典落語やシ...続きを読む
  • 江戸・東京色街入門
    東京に残る色街の実態を調べた本。
    著者の考察と取材方法が好きです。
    個人的には皇居前広場で青姦が盛んだったことに驚きを隠せない。
    そして娼婦の労働環境がとても劣悪で切ない。
  • 裏横浜 ──グレーな世界とその痕跡
    横浜市内の有隣堂で昨年に平積みしてあるのを流し見した記憶がある。手に取ろうか迷った挙げ句に、お金もないしまた今度と決めた。
    それ以来すっかり忘れてたまま、購入。
    読んでいる途中でそのことを思い出した。

    裏横浜のタイトル通り、キラキラ横浜の裏側と呼ぶべく、ディープでダークな一面が横浜育ちの著者の回想...続きを読む
  • 裏横浜 ──グレーな世界とその痕跡
    本文に直接関係はないけど、巻頭の地図が『伊勢崎町』表記で、ちゃんとチェックしないのかな。第一刷版だから今は直っているのかな。
  • 裏横浜 ──グレーな世界とその痕跡
    先日読んだ「ヨコハマメリー」で横浜の歴史について触れられており、面白かったのでこちらも読んでみました。みなとみらい、赤レンガ倉庫、山下公園など、オシャレで洗練された都会的なイメージがありますが、一昔前までは街娼が街角に立ち、野卑な連中が集まる大衆食堂があり、ストリップ劇場があり……時代を遡れば、出島...続きを読む
  • 娼婦たちから見た日本 黄金町、渡鹿野島、沖縄、秋葉原、タイ、チリ
    目次に 黄金町の文字があったので
    思わず 読んでみました。
    普通なら あまり手には取らない 知らない世界でしたが
    黄金町のちょんの間。
    学生時代 伊勢崎町に遊びに行き 
    少し足を伸ばすと 裏通りに それはありました。
    当時は単なる 飲み屋としか 見ておらず 記憶にもとどまっていませんでした。
    今回 ...続きを読む
  • 娼婦たちから見た日本 黄金町、渡鹿野島、沖縄、秋葉原、タイ、チリ
    文章がいささか文学的にすぎると思った。また「~と言っている気が した」等、自分の考えの羅列に過ぎないものをあたかも風俗嬢がそう思っているか のように記述している箇所がいくつかあり、それは不誠実だと思った。
    街を「浄化」し社会から風俗嬢がいなくなれば、その職についている人達はどこ にいけば良いのか(別...続きを読む
  • 甲子園に挑んだ監督たち
    監督の話はおもしろいんですが、内容が飛びすぎてちょっと読み辛い部分がありました。すらすら読めない。本を読み慣れている人には良いかもしれないが本を読み慣れない人には頭に入って来づらかったです。この話は後で、が多すぎてストレスを感じました。
    小池監督のルーキーリーグを見に行きたくて英語を勉強しているには...続きを読む
  • 色街遺産を歩く 消えた遊廓・赤線・青線・基地の町
    テーマを決めて歩くのは面白い。
    と言うか、
    テーマを決めないと引きこもりになりそうだ。
    よって、街歩きならテーマを決める。
    街道歩きもそうだ。
    京街道を歩いた時、それらしき街並みを通った。
    桂米朝さんが、何かで話していた場所だ。
    本書で紹介されているところは、
    廃墟の様だ。
    廃墟専門に探訪する人も居...続きを読む
  • 花電車芸人 色街を彩った女たち
    花電車と言えば、現在ではファイアーヨーコに始まってファイアーヨーコで終わるという現実を地で行ったような著書。そのファイヤーヨーコとの出会いから始まり、花電車の簡単な歴史を辿りタイや熱海に触れ、数人の特異なストリッパーにも焦点を当てている。
    自分も長年アダルトの世界に関わっていながら実際に花電車に接し...続きを読む
  • 花電車芸人 色街を彩った女たち
    絶滅しつつある女性器を用いたお座敷芸である花電車とその芸人についての本。著書の直接取材した内容がメインで貴重であるが、著者が取材を始めた2000年代にはすでに演じるものも少なく、薄い新書でありながら三分の一は花電車とは直接関係しないストリッパーの話題なのが悲しい。
    現在、演じている人はいなくても、か...続きを読む
  • 江戸・東京色街入門
    知っていたこと、知らなかったこと。色街について重すぎず、軽すぎず読める本。歴史が絡む「色街の成り立ち」、そこから生まれた「街の空気」。今はまだそこかしこの街角に微かに残っているその空気を集めながら書かれた本。本を片手に、街を歩きたくなる。手軽に持ち運べるサイズも相まって。
  • 江戸・東京色街入門
    ノンフィクション作家 八木澤高明氏が、売春防止法完全施行に伴い消滅したかつて東京各地にあった色街について紹介したもの。吉原などの江戸時代から続いていた場所や赤羽・三鷹など軍関連で出来た場所など成立には色々な理由がある。それぞれの場所に割かれる頁は少ないですが、公式な記録は少なく、また過去を消し去りた...続きを読む