池上司のレビュー一覧

  • 雷撃深度一九・五

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦末期
    日本海軍の潜水艦伊号五八がアメリカ海軍の巡洋艦インディアナポリスを撃沈したという歴史的事実をもとにして、構成された小説。
    アメリカ側は実名で、日本側が仮名らしい。

    いま現在真夏のオリオンという映画の原案になった小説(原作ではない)この話をもとに亡国のイージスなどで有名な福井晴敏が新たにシナリオを書き下ろした。そっちの内容はほとんど知らないけど、どうせ安っぽいヒューマニズムにまみれた反戦映画になってるんだろうと勝手に予想。

    こちらがわはどうかというと、日本敗戦濃厚な状態での日米の男たちのドラマが描かれている。
    アメリカが勝利寸前とはいえ、軍内での権力抗争の結果として不十分な防備環境のままで「ある物資」の運搬を命じられたインディアナポリス艦長マックベイ三世とそれの迎撃に当たる伊号五八潜水艦とその潜水艦に偶然乗り合わせた、老練の戦術家永井少将。

    永井とマックベイ三世。この二人は窮地の間柄であり、若いころの机上の海戦演習でマックベイは永井に散々に負けていた。
    インディアナポリスが敵潜水艦と相対したとき、その動きから敵が永井であることを知ったマックベイは自らの全知全能をかけて勝負に挑むが、それこそが永井の読みのうちだった…

    潜水艦としては異質な命令を乱発して、潜水艦クルーから反発も受けるが、艦長倉本がうまく制御しこれ以上無いというくらいの戦果を得る。
    熱い海戦に手に汗握ります。

    0
    2009年10月04日
  • 雷撃深度一九・五

    Posted by ブクログ

    戦場で最もしてはならないのは、友を作ることである。戦友という言葉があるが、戦場の友は結局辛い思い出しか残さない。その友を自分は作ってしまった。
    (P.117)
    「諸君は国家が諸君の運命を翻弄したと思うかもしれない。だが諸君はこれからも運命に翻弄される。人とはそういうものだ。その時、思い出して欲しい。誇りを持って戦い、知力と体力の限りを尽くし、勝ち抜いて生き残ったことを」
    (P.391)

    0
    2010年12月24日
  • 雷撃深度一九・五

    Posted by ブクログ

    2010年8月16日 記イ号潜水艦つながり。夕べTVで「真夏のオリオン」を見た。限られた予算の中でも抑えた演出で印象に残るTV映画といった趣。メッセージをシンプルにした分奥行きが無くなってしまったか。田中 光二著「幽霊海戦」ではある意味、戦争の残酷さを冷たくエンターテイメントにして読ませる。2009年5月11日 記今回のダイビングはチュークでレック・ダイブ。気分を盛り上げようと行きの飛行機で読んでみる。半分はフィクションということだがTV映画の脚本みたいな感じ。内容はともかく、ダイビングの事前資料としてとても参考になった。当時の商船にもしょうがなく大砲を積んでいる記述があったが、実際に見てみると本当にあった。作中にも出てくる九十五式一型酸素魚雷も船倉に残っていたが、巨大!戦争跡も今は美しい魚と珊瑚にかこまれて美しい海に戻っておりました。二度と戦争してはいけません。

    0
    2011年08月03日