スティーヴンソンのレビュー一覧

  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今まで題名は知っていたが手が伸びなかった本。外国文学なのにするする読めた。最後の手紙のところで全部辻褄がいく。それで話が終わっているから余韻がすごい。アタスン視点なのでよりジキルとハイドの謎が不可解に思える。所謂オーバードーズとは少し違うけれど、依存して行くような沼に落ちていくような雰囲気があった。もうジキルは消えてしまったのだろうか。

    0
    2024年10月27日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジキルとハイドというと、善良な建前と醜悪な本音の対比
    というイメージだったが、そんなに単純ではないようだ。
    一方は長年の抑圧から解放された純粋な悪、もう一方は善悪を併せ持つ複合体。きっかけは享楽への欲望だったはずなのに、残忍で凶悪な行動をエスカレートさせていくハイド。しだいにハイドに身体を乗っ取られていくジキル博士。
    色々な解釈ができそう。

    『享楽への欲望』が何を指すのかは解説を読んでそういうことか、となった。

    0
    2021年07月03日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この時代のイギリスに興味がありまたタイトルだけ知っているなと思っていたので読んでみた。
    解説を読んで男色云々の話を知って驚いた。長い話ではないのでこれを踏まえて再読したい。

    0
    2020年09月28日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    以前も数回読んだことがある。
    善と悪のバランス・理想や抑圧・社会的な顔と人間としての顔。
    様々な要素が絡んでいる。
    結局、ジキルそのものが利己的なように読める。
    決して「ジキルが善」として描かれていないところが、ミソな気がする。
    人当たりは良いけれど、彼の言動には身勝手なところがある。
    何度読んでも面白い。

    いつも解説を読まずに、純粋な感想を書いているのだけれど、今回、解説を読んで、「男色」という視点からも楽しめる作品なのか、と一層興味がわいた。
    確かに、作中にちょこちょこと性的なものを想像させる言葉が使われているな、とは思っていたけれど、当時の社会的な背景を思いながら読むと、面白さが増すだ

    0
    2020年07月20日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    洋書を読むことがあまり得意ではない私でも読み切ることができました。
    かなり短いですが、二重人格を題材にした怪奇小説ということでとても面白かったです。
    この小説が由来で、ドラえもんには服用した人間の性格が逆転する、ジキルハイドという道具があります。

    0
    2019年07月27日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    非常に有名な作品。○○○○ものの代表的な作品ですね。
    オチは分かってはいたものの、単純にストーリーが面白く、ページ数も少ないので、一気に読めた。
    ミステリとしてもSFとしても読めて、自分の好みに合いました。

    0
    2019年05月30日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    再読本。
    理性のジーキル博士と、獣のハイド氏。人間誰しもハイド氏を内に秘めている。それを理性が覆い隠しているのだろう。
    作中のジーキル博士は長年自分の中にある獣を隠し続けてきたが、あることがきっかけでできなくなったしまった。さらに悲劇なのは、その獣が勝手に育ち、理性の自分を覆い隠すようになったことだ。
    自分の中の獣をなかったことにするのでなく、向き合い、受け入れていれば作中の悲劇は訪れなかったのかもしれない。
    私たちはジーキル博士になるのか、それとも他の者になるのか。この作品を読みながら自分の獣に問いかけるのも面白いかもしれない。

    0
    2018年03月03日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    表紙の佳嶋さんのイラストに惹かれたのと、前から読みたいと思っていた作品だったので購入!

    ジキルとハイドが二重人格者なのは知っていたけれど、まさか容姿ごと変わるとは…最後のジキル博士の手紙での告白による心の葛藤が読んでいて色々と考えさせられた。誰だって心の中では善と悪が鬩ぎ合っている、それとどう付き合っていくかが重要で、あまりにも悪を否定しすぎると自分自身を縛り付けてどんどん身動きが取れなくなってしまう。何事もバランスが大事。

    この小説が書かれた当時のロンドンの背景や人々が抱いていた偏見についてが、あとがきで少し触れられていて、それを知った上で読み返すとまた違った風に受け取れる部分が沢山ある

    0
    2017年05月10日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    オチは軽く知ってたせいか、どうやってバレるんかが気になりながら読んだ作品。
    オチ知らんかったら途中でよう分からんってやめてたかもなので、それはそれで良かったと思う。

    0
    2023年12月25日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    善のままで生きたいという気持ちと、自分を抑えずに自由に生きたいという気持ちはどちらもある。
    そして、それぞれの性格に異なる外見を与えて、さも別人のように仕立ててしまったのが面白い。
    最後の告白文には共感する。

    訳者あとがきで、男色の話だと書いてあったが、自分は全く気づかなかったので、時間がある時にまた読み返してみたい。

    0
    2023年05月16日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミュージカルを観てそういえば原作を読んだことないなと気づき読んでみることに。まず本自体の薄さにびっくりし、登場人物も10人に満たないくらいのとても短編。舞台上ではエマやルーシー、殺された理事会のメンバーなどのキャラクターがいるが、この中で原作に登場するのはカルー卿(しかも殺されるだけ)のみ。
    今でこそ「ジキルとハイド=二重人格」という意味合いで使われているが、読んでみると薬で身長や顔つきが別人になる様子が描かれている。友人の弁護士アタスンの視点で(ハイドの姿の)ジキルが死んでからは手記と手紙によってその経緯が語られる。
    訳者あとがきで「当時の視点からすると同性愛(当時の法律では違法)と取られる

    0
    2023年05月02日
  • 新訳 ジキル博士とハイド氏

    Posted by ブクログ

    有名な話だとは知っていたものの今の今まで読んだ事がなく、とあるノベルゲームから興味を持って読んでみた。

    軽く調べただけで思い切りネタバレを食らったため、面白さは半減したと思う。
    何も知らずに読めばもっと夢中になっていた事だろう。

    訳者のあとがきは少し余計に思えなくもない。
    まさか男○の話だとは、あとがきを読むまで全く思いつかなかったのは私がその時代の歴史について無知なせい?

    人間らしい愚かで悲しい物語だった。
    誰しも心にハイドを飼っている事を忘れてはならない。

    0
    2022年11月04日