谷垣暁美のレビュー一覧

  • ギフト 西のはての年代記I

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    ネタバレ

    はじめに覚えたのは戸惑いで、ずいぶんと説明調だなと。
    物語というのはいつでも、序盤では特に説明的にならざるを得ない。しかし、説明するのではなく物語れとは自身の言葉ではなかったか、と。

    やがて、説明調というよりは、読み聞かせ、あるいは朗読の本なのかもしれないと思うようになった。

    最後に覚えたのはまたしても戸惑いで、物語の結末を強引に変更したような印象がある。続く予定ではなかった物語を、続くように変更したような。
    続編で確かめてみるとしよう。

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    2022年09月19日
  • 暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて ル=グウィンのエッセイ

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    ゲド戦記の作者

    子供は言われたことを信じないといけない。子供にとって、進んで信じることは生き続けるために、人間らしくなるために必要なこと。
    教えられることに耳を傾けてそれを信じなくてはならない。情報が妥当であるかテストすることは常に許されるべきだが、同時に危険を伴う。
    道路に飛び出したら?コンロの赤くなったバーナーを触ったら?ということはテストすることなく信じた方がいい。学ぶことが多すぎて全てをテストすることは不可能だ。本能的に死っていることがほとんどないので、世界をどのように把握し、その中で生きて行く道をどうやって見つけるかに着いて基本的パターンを人に示してもらわないといけない。

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    2022年09月03日
  • 万物創生をはじめよう――私的VR事始

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    VRの歴史を知りたい人におすすめ。

    【概要】
    ●著者の一つの物語
     1984年~ VR研究開発会社
    ●VR技術の話と物語

    【感想】
    ●古典的なVRの話が多い。
    ●MRの話はあまり出てこない。最新の技術の話がないのは残念だった。

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    2022年03月27日
  • 暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて ル=グウィンのエッセイ

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    猫を飼ったことがないけど、猫の章が面白かった。ジョークや表現が日本にはないもので新鮮。
    ちょっと大人過ぎたので、また歳を重ねてから読みたい。

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    2022年03月06日
  • 暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて ル=グウィンのエッセイ

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    ネタバレ

    最初からほぼずっと何かを非難したり責めたりしているので、なんだか疲れる。「鋭い指摘」とか、誰かをけなすための「ユーモアたっぷりの皮肉」とか、合う人はきっとたくさんいるんだろうけど、私がエッセイで読みたいと思っているのはそういうタイプの文章ではないな、とようやく気づいた。絲〇さんとかもズケズケ言う毒舌系でエッセイがどうも合わない。

    ただ、それだけに「怒りについて」の話は考えさせられるところがあった。
    本人も「怒りが私の行為や思考の燃料になっていることがいかに多いか、自分がどんなにしょっちゅう怒りに身を任せているかに気づかずにはいられない」と認めている。そして、怒りの有用性、怒りという武器が正当

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    2021年12月11日
  • 暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて ル=グウィンのエッセイ

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    途中、途中、飛ばしながら最後まで完走。内容の厚いエッセイで、読んでいると考える脳を刺激され、落ち着かなかった。すんなり入ってくることもあれば、なんとなくしか理解できないことも。読む側を想定しないまるで独白のような文章を読むことはとても心地良く、エッセイというもののほとんどがこうであるなら楽しいなと思った。訳者あとがきで引用されていた一節が素敵だったのでメモとして掲載。

    「お告げは命令を下すのではない。その逆で、考えるよう促すのだ。謎に対して思考を寄せることを、私たちに求めるのだ。考えて行動した結果が思わしくなくとも、それがわたしたちにできる最善のことなのだ。」

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    2021年06月07日
  • ラウィーニア

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    下敷きの「アエネーイス」全然知らなくても楽しめるのか?と言えばYesなのだけど(生き生きした登場人物に引き込まれ、面白かった)、でも知っていたらもっと面白いのだろうな、とずっと感じさせられてしまう。世界史、古代イタリアに興味のない、SF作家ル=グウィンから入った自分にすら、「アエネーイス」に興味を持たせてくれる、という意味で、いい作品だとは思うのだけど、そこまで手を出せない自分にとっては、ちょっと悔しい思いをさせられる、残念な作品。

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    2020年11月15日
  • 暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて ル=グウィンのエッセイ

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    ル=グウィン晩年のエッセイ集。自分と家族の生活、信頼を寄せる友人、読者からの手紙、そして猫のこと。80代の生活は、最後まで充実していたのだなぁ。

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    2020年09月11日
  • 暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて ル=グウィンのエッセイ

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    知らない書籍への注釈が多く難しい言葉も多く読み辛い感がした。猫の話のほかは殆ど理解できない。
    レベルが高すぎてついて行けない感。

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    2020年09月04日
  • 暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて ル=グウィンのエッセイ

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     巨匠(SFの、いや米文学の)に対して失礼かもしれないが、あまり面白くないんです。「エッセイ」とありますが、ブログをまとめたものです。ただ、80歳を過ぎてからブログを始めたのですから、それ自体はスゴイなと。
     普通のお婆さんのブログだと思って読む。すると不思議なことに、ふんふんと頭に入ってくる。やはり「普通の」お婆さんではない。失礼なこと言ってすみません。

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    2020年06月02日
  • ギフト 西のはての年代記I

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    西のはての年代記Ⅰ~北の高地のブランターに伝わっている不思議な能力はギフトと云うが,低地の人々は魔法使いだと思っている。カスプロ家に父から息子に伝わるギフトは「もどし」だ。父カノックはこのギフトで低地から妻であるメルを得て,オノックが生まれたが,オノックにはギフトの兆しが見られない。父との訓練,母との読み書きの学習をしている内に,隣国を併呑したオッゲは「すりへらし」のギフトを振るった。親密な隣国「ナイフ」のギフトを持つターノックと「呼びかけ」のギフトを持つパーンの間にはオノックと同じ年のメルがいるが,「呼び掛け」のギフトをメルは動物たちとの繋がりを付けるために使いたく,母のように狩りに使いたく

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    2013年02月04日
  • パワー 上 西のはての年代記III

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    西のはての年代記Ⅲの上巻~ガヴは西のはての都市国家群のひとつであるエトラのアルカ家の少年奴隷だが,幸せなことに姉がいて面倒を見てくれエヴェラ先生から目を掛けられ次の教師としての教育を受けている。そして,これから起こることを思い出す特別な力がある。思い出したのは,緑の幟を立てた兵士がエトラの町を荒らして回っている様子だった。2歳年長の主人の次男トームと同じ日に生まれた奴隷のホビーは戦争ごっこで苛めに来る。ホビーの目の上を木の剣で傷つけた後は奴隷達によって井戸に逆さ吊りにされ殺され掛けた。トームは奴隷に武器を持たせたことと幼い奴隷の男の子を叩いて殺したことにより夏の農村でのバカンスに同行を許されず

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    2013年02月01日
  • パワー 下 西のはての年代記III

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    西のはての年代記Ⅲの下巻~バナーの率いる森の心臓に攫われてきたイラードはメルと云う名の妹を連れていたが,バナーから逃れるためにイラードがカヴの部屋に隠れていたことで命を狙われると恐れる周囲が森を出ることを勧めた。行く場所は故郷である水郷地帯しかない。14・5年前に攫われた時の姉と自分の名前だけだったが,すぐに伯母が見つかり,伯父の許へ送られた。水郷では男と女が別れて村を作り,男は狩りや漁で手に入れた水鳥や魚を持って女の許に行き,料理をして貰うのだ。大人の儀式と釣りの腕で認められたガヴは暫く後,自分の力の話を始めるが,伯母が同じ力を持っている事を知り,他の大人に葦の島に連れて行かれる。カヴは偉大

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    2013年02月01日
  • ギフト 西のはての年代記I

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    ゲド戦記作者による晩年作。やはり翻訳ファンタジーは語り口が微妙にとっつきにくい。そしてファンタジーのわりにはひどく地味だった。地味さに疲れた。それでもなぜか面白かった。不思議だ。首を捻りながらも3部作一気に読んでしまった。

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    2012年11月09日
  • ギフト 西のはての年代記I

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    ル=グウィンのファンタジーを読むのは「ゲド戦記」以来。大学時代、同じアパートの先輩に薦められて読み、自分のそれまでの価値観を変えてしまう程の衝撃を受けた。その時と同じような強い衝撃を受けることはなかったが、懐かしい読後感に浸ることができた。ハリーポッターシリーズのような勧善懲悪の図式のストーリーとは異なり、噛めば噛むほど味わい深い、甘みのある白米のような味わい?続編も読むべし。

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    2012年07月28日
  • ギフト 西のはての年代記I

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    西のはての高地に暮らすオレック
    ギフト(特殊な能力)を持つ一族の領主の跡継ぎである彼に、その能力はあるのかどうか
    強すぎる力を持つと思わされただけなのか

    誰でも人と違う能力があると思う。強弱は別にしてね。
    それをどう生かしていくか、難しいところだと思う。

    グライと共に明るい未来に暮らせるといいね

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    2011年04月26日