安川茂雄のレビュー一覧

  • ヤマケイ文庫 穂高に死す

    Posted by ブクログ

    本人も登山に親しみ、井上靖の名作「氷壁」の資料提供者の一人でもあった安川茂雄がものしたドキュメント。
    遭難した山男たちのエピソードを集めたうち、明治~昭和、終戦後までの、日本の冬山高峰登攀黎明期の中にあって穂高で起こった遭難を扱っています。
    中には加藤文太郎など著名な山男の記録もあり、彼の「単独行」読書の前に触れられたのはよかったと思います。

    印象としては、WW2の戦前と戦後では(戦後の遭難エピソードは少ないので比較しづらいことは確か)、遭難の内容がちょっと違うということ。
    著者も本文中に書いているけれど、高峰登攀についての基礎訓練・心構えなどが違うこと。
    おそらく、一つずつ積み上げてきた登

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    2016年11月18日
  • ヤマケイ文庫 穂高に死す

    Posted by ブクログ

    山に行ったことのある人ならば、単独で山に入ったことがある人ならば少なからず「これはマズい状況なのでは?」という経験はあるのではないだろうか。
    ガスっている雪渓を降るこの先に、もしかしたら巨大な氷穴があるかもしれない。
    どうやって降りるんだ。
    とにかく情報量の少ない中で行動を選択しなければならない時がある。

    巻末に書かれているように登山黎明期と現代ではあまりにも状況が違う。

    まぁいいや、あの尾根を歩いた日々もあの国境越えた夜もずいぶん昔のことになってしまった。まぁいいのだ。

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    2015年11月03日