鍛冶俊樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本の主旨から外れた説明をするとすると、現代の国際関係を、地政学の観点から、現代から過去に遡って解説する本。
なぜ、いま、最近こんなことが起きたか、を解説するために、以前の出来事や、有史で繰り返されてきた他の地域(地理的な共通点あり)を関連づけて解説する。
アメリカ人のメンタリティであったり、大陸国家の典型的な戦略であったり、納得感を持って理解できた。
軍事アナリスト監修、というあたりなのか、そもそも軍事戦略と切り離せない問題でもあるからか、各国の戦力や資源配分で説明されている。
14歳からの、というタイトルだが、中学生が興味を持って読むには知識や国際時事背景も必要で厳しいように思う。 -
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Posted by ブクログ
「戦争の常識」を出版した著者の、現在の日本の「戦争の常識」「日本国の国防」についての本。
発刊されたばかりで、データが非常に新しく日本を取り巻くいろいろな問題や数字等ではわからない実態などについての言及が多く、いろいろと学ぶことが多かった。地政学上の話や、文化・文明の衝突などの話は非常におもしろかった。しかし、「実は・・・」のような、陰謀史観が少し多いような気がした。例えば、インターネットはアメリカ国防から始まったのは確かだが、アメリカが進めたと言うよりも、日本側にそれだけのアイディアなどもなかったように思える。その意味では、少し過剰に捉えすぎているかなと思った面もあった。
とはいうものの -
Posted by ブクログ
著者は自衛隊で11年勤務し、その後軍事ジャーナリストとして独立した。
尖閣諸島や竹島などの領土問題が話題になるが、昨今の東アジアにおける緊張は、国防の問題を意識させないわけにはいかない。
戦争自体は悪かもしれない。しかし軍備増強は、戦わずに負けない状況を維持するためには不可欠だと思う。
中国は、共産党と人民解放軍は別々の組織である。人民解放軍は、マルクスレーニン主義を純然と抱いており、軍備増強、東アジアの覇権を握ることを目標としている。北朝鮮は自国の体制維持のため、軍事優先路線を保持せざるを得ない。一方、米国の戦略的最前線はグアム付近にまで後退しつつある。米国の重視している”アジア”とは、南ア -