頼富本宏のレビュー一覧

  • 密教とマンダラ

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    密教とマンダラ両方に関してほとんど知識を持たない身として書評を書きます。最初にざっと目を通した感じでは、専門用語がかなり登場してくることや、仏様、如来、菩薩など様々な固有名詞が多数出てくるので、これは読むのが厳しいかなと思いました。しかし不思議と読み始めると一気に最後まで読めました。

    第一に著者の文章がとても読みやすいことです。後半のマンダラの箇所では、マンダラの各部署の説明を会社の組織に当てはめて解説されるなど、一般人を意識して極めてわかりやすく解説されています。第二に、説明の順番が良いことです。前半では密教の歴史や概略を説明していて、後半にマンダラの解説があるのですが、前半をしっかりおさ

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    2023年04月26日
  • 密教とマンダラ

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    密教とは?マンダラとは?仏教との違いは?狭義、広義の密教とは?

    真言宗の僧侶でもある著者により、素朴な疑問への答えを非常に分かりやすく導き出してくれるとともに、現代社会における密教の限界にも触れているところが好感が持てた。

    宗教というものを本質的に理解する上でも、参考になるのではないかと感じた。

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    2017年01月03日
  • 密教とマンダラ

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    「NHK市民大学」で放映された内容にもとづいた本で、密教の概要と曼荼羅を中心にその諸側面についてのわかりやすい解説がなされています。

    密教の歴史についての解説では、やはり中国から日本に渡ってきた密教の展開が中心になっていますが、ごく簡単にではあるもののチベット仏教についても触れられています。また空海の思想については、「即身成仏」と「密厳国土」を基軸として理解することができるという著者の捉え方が提出されています。また、両部・両界曼荼羅については、それを構成している諸仏とそれらのもつ意味について、他の章にくらべて多少くわしい説明がなされています。

    おおむね密教についての概要を学ぶことのできる入

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    2020年02月11日
  • 新版 空海と密教 「情報」と「癒し」の扉をひらく

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    「情報」と「癒し」の扉をひらく~空海の思想と行動の中に,積極的に活動して次々と種々の情報を発信し,相手に影響を与えていく時期と,逆に外界との接触よりも,むしろ大自然・大宇宙の懐に帰っていく時期の二極・二軸があったことを勘案すれば,(中略)高野山が即身成仏と癒しの寺,東寺が密厳国土と情報発信の寺と対比することも決して無理ではないだろう。<巻末年表より>1(774)讃岐国に父佐伯氏・母阿刀氏に生まれる。15(788)外舅阿刀大足に論語・孝経を学ぶ。18(791)大学明経科に入学するが,一沙門から「虚空蔵菩薩求聞持法」を受け,阿波・土佐で修行す。24(797)「三教指帰」を著す。31(804)4月出

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    2015年12月12日