日本経済新聞社のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
近年、首都圏などではタワーマンションが次々に建ち、人口の流入が進む。
こうした地域は人気の一方で、駅の混雑や待機児童の増加、住民間の交流の喪失などの問題も生じている。
タワマン乱立の要因は、市街地再開発の制度自体にある。
再開発事業では既存の土地・建物を集約し、より大きな建物をつくる。事業者は住宅規模の大きさに応じて開発利益を増やせるため、住宅を大量供給するのである。
ーーーー✂ーーーー
今、数十年前に郊外に建てられた団地の老朽化に伴って、住民の高齢化、人口の減少が進んでいる。そのため、周辺地域の魅力や活力が低下し、地価も下がる傾向にある。
老朽団地を再生できたケースは少ない。
建て替えには、全体の5分の4以上、各棟で3分の2以上の住民合意を得る必要があるなど、法制度の面で高いハードルがあるから。
ーーーー✂ーーーー
人口減で税収が減り、インフラ等の維持が困難になるリスクに備え、国は都市機能を中心部に集約するコンパクトシティー戦略を打ち出した。
だが、コンパクトな街づくりは進まず、多くの自治体は郊外開発に歯止めをかけられないでいる。
2000年代の地方分権改革で街づくりが市町村主導で行われるようになると、各自治体は税収拡大のために大型施設を誘致するなど、部分最適の街づくりに走り始め、広域で調和のとれた都市整備という視点は失われてしまった。
自治体が都市機能の立地を誘導する「立地適正化計画」には、浸水想定区域の一部が居住誘導区域と重なるなど、防災リスクについて深く検討されていないものがある。 -
Posted by ブクログ
ここのところ仕事の関連もありトヨタさんの関連に関しては勉強を継続しているのですが、MaaSやCASEの本を読んだり、豊田章男さんの本を読んだりして自分のベースラインを上げてから読んでみた本、とするとまぁいろいろ読んできた情報を多面的に検証するという位置づけにはなったか。読みやすく平易にまとめられていて一日で読めてざっくり大枠が把握できる。
MaaSやCASEの話、グローバルの攻め方や国内市場の話、と一通りまんべんなくあったのちの実は一番自分が新鮮だったところは『第9章 災害列島の備え』のところあたりか。(先日Fukushima50を読んだからか) でもジェイテクトさんがそんなにも事業継続マネジメントにすごい企業だとセコムさんが言うぐらいな企業だとは知らなかったので勉強になった。
とはいえ、今回の抜粋もあとがき、より
========
P251 トヨタは連結37万人のほぼすべての力を自動車という成果物に集中してきた。団結力と「カイゼン」文化で成長してきたが、今後はクルマが社会システムの1つになり、シェアリング、社内体験など成果物の方向性が変わる。約80年前にトヨタグループが自動織機、紡績の成功体験を捨て、自動車産業に参入したときよりも難しい転換が必要となりそうだ。
P253 かつてのトヨタグループが主力の自動織機・紡績から、自動車に転換しようとした1935年に発表された豊田綱領には、「産業報国の実を挙ぐべし」「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」とある。巨大化したトヨタでの危機感の共有、CASE時代への素早い対応のハードルは当時よりもはるかに高い。この難路の中で章男氏がどうトヨタグループを変え、後継者を育成し、継承していくのか。未来の日本の産業力の盛衰にかかわる転換期を迎えている。
======== -
Posted by ブクログ
日本経済新聞のコラム「リーダーの本棚」を書籍化したもので、経営者・政治家から研究者の読書歴、座右の書、印象に残った本等を自身の経歴、経験を交えて紹介する。
リーダーとなる人は、多くが読書家で自分の経験とそれを支える本から、様々な判断を下している。この本に登場する方々の多くが思想書を読んでおり、特に「論語」を挙げている人が多かった。現代の日本には様々なビジネス書、ノウハウ本が蔓延しているけれど、「論語」を読むことの重要性は昔から変っていないようだ。
他人の読書歴、それに纏わるエピソードを読むと、今後の本の選択において色々参考になることもある。 -
Posted by ブクログ
「金融機能強化法」
・早期是正措置…自己資本比率4%割れの銀行に対し事後的に決算内容を検査し資本注入(現行)
・早期警戒制度…4%割れの危険性ある地銀に対し予防的に資本注入(2019〜)
・16行に資本注入、完済は3行(仙台銀行:公的資金除く実質自己資本比率3.3%。8%超えは東和と北都のみ)
・固定資産の減損処理…地銀本業が慢性的に赤字→地銀本店が減損対象となり、一括償却
(島根銀行:自己資本120億、本店60億)
スルガ
・「かぼちゃの馬車」シェアハウス投資家へ2,000億融資
・投資用不動産への融資2,000B(全融資額3,150B)
・アパロン金利3〜4%、借り換えに脆弱
法人スキーム「一法人一銀行・一法人一物件」
・法人への連帯保証の有無は個人信用情報に登録されない
・建物への消費税還付も
・西京銀行→TATERU(預金水増し)案件60件に平均1億融資
実抜計画による正常化
・日本アイコム、弘文堂(広島BK)
銀行にとっての収益(利息)は企業にとっての営業外費用
→企業収益が上昇しないと銀行収益の源泉がない
2019/03償還の地銀保有国債は約4,300B→200Bの利息収入減少
不良「債券」
国内外で金利上昇0.5% → 1/4超、1% → 1/2超の地銀で本業収益を上回る含み損
元本保証だが、外債は外貨調達コストを含めると逆ザヤの可能性
私募投信 → B/S上「その他有価証券」=期中価格変動を簿価に反映する必要なし
P/L上「コア業務純益」=本業のもうけ、見栄えよし -
Posted by ブクログ
日本経済新聞の記事を再構成したものなので、日経を日頃読んでいる人にとって特別な新鮮味はない。ただ、その総括としてのものである。
足下、地銀が置かれている状況の報告である。スルガ銀行から見える苦しさは普く地銀に共通するものだと言えるだろう。
以前、地銀に籍を置いていたものとして、現在の苦境がこれほどのところにまで至るとは驚きと心配の思いがある。個人的には、地銀と信金の業務、マーケットが統合されていくことが今後の地域金融の生きる道だと考えている。地銀は行き場を失ったが、コミュニティ金融は必ず必要である。上場会社である必要があるのだろうか。
銀行の組織能力と信金の草の根営業力を統合して、新しいマーケットへ移るのである。地銀にとっては、給与水準が下がるとか銀行ではなくなるとか、確かに大きな痛みがイニシャルコストとしてのっかかってくるだろう。しかし、日本のコミュニティ金融を底上げして、地域の中に溶け込んだ金融市場を創っていけるのではないだろうか。
地銀は信金になって生まれ変わってほしい。