内富拓地のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これまた積み読消化で、やっと、感想を書けた
ほぼ一年前に出た漫画の感想を「今頃かよ」と思われてしまうなぁ
完結は残念だが、イイ終わり方だったので、ちゃんと受け入れられた
内富先生は、もしかしたら、こう言われたくないかも知れないが、やっぱ、藤田先生の下で、漫画家としての血肉を育んだだけある
けど、藤田先生の模倣でなく、師匠の下で学んだスタイルを破り、自分だけの漫画の描き方を、この『覚の駒』で身に付けよう、そんな気概をしっかり感じ取れていた
歴史と将棋、巧い絡み合い方をしていた、と思う
ホント、これは内富先生にしか描けない漫画だった
果心居士のキャラも良かった。人を憎み、唆しながらも、どこか、人に -
Posted by ブクログ
うん、この四巻も面白いっっ
やっぱり、前巻より、少年漫画家としても、一人の人間としても成長しているな、内富先生、と感じられる点が多かった
私の中では、将棋系の漫画として、この『覚の駒』は『ハチワンダイバー』(柴田ヨクサル)、『3月のライオン』(羽海野チカ)に並びつつある(ちなみに、今、私が注目かつ一推したく、コミックスの発売を心待ちにしている作品は、現在、YAで熱く連載中の『3月のライオン昭和異聞 灼熱の時代』(原案・監修:羽海野チカ/作画:西川秀明)である)
有名でなくとも、その時代を力強く生きていた人間たちが抱えている各々だけの悩み、それを乗り越える人間らしい強さを、一手ごとに個人の本質か -
Posted by ブクログ
うーん、やっぱ、好きだな、この漫画
どこがイイかって、漫画家の地力が巻を重ねる度にメキメキと上がっている事が、読み手に判り易いトコ。漫画家の成長は、ファンの読み手だけでなく、担当編集や師匠にも嬉しい事実だろう
一話完結から、前後編と言うスタイルに変えた事により、話が薄まるどころか、厚みが確実に増しており、間違いなく、歴史漫画としても、将棋漫画としても一皮剥けた
改めて思ったが、人と人とが真正面から向き合わねば、人間の本質が曝け出されず、熱い勝負が成り立たないゲームの代表格である将棋が話の軸になっている点が、この漫画の最大の魅力だな。もちろん、時空を超え、人間の隠された本音を覗き込み、それを表面 -
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待ってました、2巻目
やはり、期待していた通り、噛み応えが出てきている
師匠の所で学んだ事を活かしつつも、「自分らしさ」を掴んできたようで、ストーリーの輪郭もしっかりとしてきている
将棋と歴史、このバランスも、よく取れている
どちらにも詳しくても、逆に、知識が乏しくても、少年漫画として十分に楽しめる
覚の魔力を、将棋って形を通して受け、剥き出しにされた魂の奥にある芯、それが「人間」そのもの
どの話も、こちらの急所を、隙を見せた途端に射ぬいてくるような、油断ならない一手だったが、個人的に最も、藤田先生の作品にはさすがに及ばないにしろ、藤田イズムの継承者たる雷句先生の作品にも感じた「ゾワワワ」があ -
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師匠・藤田和日郎先生が、嫉妬するだけの価値はある良質作品
藤田先生の下で10年、腕を磨いていただけはある、と読み手を唸らせるレベル
藤田イズムを受け継ぎつつも、今現在、第一線で活躍している藤田一門の卒業者である先生たちと同じように、“自分らしさ”がちゃんと表面に出ている作品に仕上がっている、と私には思えた
才の落ち着き所がまだ決まってない荒削りな絵柄が逆に、芯の太いストーリーを根元から支えている。この画風が極端に変わらない限り、読み手を作品に半ば強引に作品内に引っ張り込む腕力は下がらないだろう
正真正銘のバケモノたる、大妖怪・覚を主役に据えて、なおかつ、その彼女が将棋の相手を求めて、時空を自由 -
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カエサルと戦いそう、という予想は外れヴラド・ツェペシュとの戦争になりました。
串刺し公ヴラドそのまんま。オスマン・トルコを撃退した彼と戦いは権謀術数の戦いになりそうな感じです。
ローマへの薩摩からの親善大使派遣という宥和政策みたいな流れがあり、薩摩とパルミアの同盟という展開もある中で、同士討ちを目論むヴラドとの戦争になるのは、混乱の予感しかしないなぁ。
ローマとの親睦は風呂という裸の付き合いの場でうまいこといくのかしら、と思うけど、薩摩もローマもどちらも、それぞれの風呂の作法で揉めそうな気もする。異文化交流の難しさですかね。
ヴラドに招かれた酒宴で、毒盛られてしまう家久。不用心とは思うけ -
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黒太子軍を引き込み防衛で時間を稼ぎ、500の家久軍を大外から回り込ませ挟撃する歳久の作戦で、黒騎士団とパルミラ軍の迎撃に成功した島津軍。
黒騎士団所属のデュ・ゲクランが「ふんがー」星人になってしまっているのが残念でした。脳筋と言われるとそうかもしれないけど、良くも悪くも人間味の溢れた人物、という印象を持っているので。『双頭の鷲』のせいです。
まあ、眉間撃ち抜かれた黒太子を抱えて炎の中に消えてゆく最期は、ただの脳筋ではないということなんでしょうが。島津と黒騎士団との戦闘が長引く展開を企図していたとすれば、副将ポジションとして違ったキャラづけになったのかもしれないなぁ。
黒騎士団とパルミラ連合を -
Posted by ブクログ
ローマ皇帝アウレリアヌスと一騎打ちに臨む島津家久。血湧き肉躍ると戦いを繰り広げる中、トドメの一撃となったのは黒太子エドワード率いる長弓部隊の攻撃でした。
いや、そこでロングボウ飛び出すのね。戦いに水を差したのだけど、長距離射撃で圧倒するというのは嫌いじゃないです。
イングランドのロングボウには、MAP兵器的な印象がありまして。実際の戦場では、遮蔽物や防御陣形があってこそみたいな話を聞いたのですが、近づく前に遠距離から撃ちまくる、という振り切り方が好きですね。
さて、物語はローマとの緒戦を終え本拠地に戻る島津。本拠地?がどこかと言われたら、鹿児島県丸ごと土地ごとタイムスリップしてきているとい -
作者は藤田和日朗さんのアシスタントだったらしく、絵柄(顔の書き方や陰影の付け方)は確かに「からくりサーカス」や「うしおととら」っぽい。
漫画の内容については、他のレビューに詳しく書かれている通り。一言でいうなら「ドリフターズ」の軍隊版か。「ドリフターズ」のほうは英雄一人だけが転生していたが、本作では軍隊ごと転生しているのが特徴。なお、主人公が島津家だったり、島津家久(義弘ではない)が「首よこせぇぇ!」と叫んだり、ところどころ「ドリフターズ」っぽさが伺える。
とにかく熱量はある漫画なので、興味ある人は買ってみてもいいかも。 -
Posted by ブクログ
島津四兄弟が古代ローマにタイムスリップ。襲いかかるローマ軍団を切り刻む、という展開から始まる「薩摩転生」。
なんでそんなことになってしまったのかというと、ササン朝ペルシアの陰謀ということらしいです。ローマ帝国打倒のために、歴史上の伝説的強さを誇った軍隊軍団を3世紀に召喚してしまえ、というぶっ飛んだ作戦。
島津以外には、ナポレオンの大陸軍、串刺し公ヴラドの吸血鬼軍、アマゾネスはペンテシレアか?黒騎士団はイングランド黒太子。
これらを召喚し戦わせて、ローマぶっ潰すぜ!のササン朝ペルシアです。やりすぎでやばい。もちろん、これだけで物語的に終わるはずもないでしょうし、今後もさらに多くの軍団軍隊が召喚さ