山内あゆ子のレビュー一覧

  • アンラーン戦略―――「過去の成功」を手放すことでありえないほどの力を引き出す

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    脱学習のマインドの話が中心。

    今の自分には色々と刺さる・共感する内容が多く、また再読したい本でした。

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    2023年12月03日
  • アンラーン戦略―――「過去の成功」を手放すことでありえないほどの力を引き出す

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    ・システム思考の法則
     今日の問題は昨日の「解決策」に由来する
     強く押せば押すほど、システムはより強く押し返してくる
     誰のせいでもない
    ・問題を抱えたときの思考と同じ発想では問題は解けない(アインシュタイン)
    ・戦略転換点とは、企業の障害に根本的な変化が訪れる時点だ。この変化によって、企業は新たにより高いレベルに達することができるかもしれない。しかしこれはまた、終焉に向かう第一歩でもあり得る
    ・行動→視点→マインドセット
    ・あなたが問題に取り組み、単に解決するばかりでなく、問題自体を永遠になきものにしてしまったら、あなたやチームや顧客はどんな行動をとるだろうか?何がより速く、より安く、より良い品質になるのか。課題をすでに解いたか、克服したかのように考えて成功を定義する
    ・再学習は、新しい行動を試し、新しいデータや情報や視点を取り込む実験プロセスだ、こうした新しいインプットをすべて考慮することで、世界をどうとらえているかというメンタルモデルを作り替え、並外れた成果を出せる考え方と行動を身につけるのだ
    ・行動は3つの要素が同時にある場合に起きる。それはモチベーション、能力、きっかけだ。
    ・成功のカギは「行動がその人にぴったり合っていること」
    ・「作業量」を測定するだけでは意味がない。本当に問うべきは「結果」なのだ。どれだけ作業をしたかではなく、どんな結果を出したかに応じて業務を組み立てれば、成功するためのブレークスルーと選択肢の用意ができたことになる
    ・他人の前で失敗しても大丈夫だと感じる人は、より「大胆に」なり、より「良い」ブレークスルーができる
    ・レオナルドダヴィンチは「やることリスト」ではなく「発見することリスト」を作っていた。達成すべき願望や結果について、答えるべき疑問をいくつも書き留めた。こうすることで彼は不確実なこと、わからないことを探求し、常に好奇心を燃やし続けた
    ・リーダーシップの役割とは、なにを達成すべきか、なぜそれが重要なのかというコンテクストを提供し、チームが自分でコントロールできる最善の行動を起こし、望ましい結果を達成する方法を見出すことができるような仕事のシステムを作ることだ。
    ・意図を明確にすることがリーダーの使命
    ・何をするかを人に命じるのではなく、チームが達成しようとしている結果や、いかにそこに向けて前進しているか、その途上で何を学ぶかを評価できるように、仕事のシステムにフィードバックループを組み込むことによって管理を行う
    ・賢い人間は学ばない・・・自分たちがモノを知っているということを証明し、知らないことがあるなどとは思われないために、あまりに多くの投資をしてきたからだ
    ・大惨事が起きないためには、訓練を怠らず、結果を振り返り、まずい状況になった時にどんなことが起こるかを、みんなが思い出すように話し合わなければならない。好奇心をもっていつものルーティンに新しい行動を加えなければならない。われわれは変わり続けなければならないし、常にシステムを刺激して、より良い新たな行動を見出し、実践しなければならない。それこそがアンラーンのサイクルを意図的に行うことの目的だ
    ・安全性を確保するために、実験を行い、新しいスキルや能力や考え方をテストして開発するための砂場が必要なのだ。取り返しのつかないダメージを受けることなく、ミスを犯しても修復できる環境を作らなければならない
    ・学習する組織の7つの特徴
    1)継続学習:仕事で学ぶことができるように学習が仕事に組み込まれている
    2)質問と対話:自分の意見を言うために建設的な推理力と、他人の意見を聞いて質問する能力を身に着ける。質問し、フィードバックし、実験することを奨励するように組織の文化が変わる
    3)チーム学習:グループで様々な思考様式にアクセスするように仕事が設計されている
    4)埋め込みシステム:学習を共有するためのハイテクとローテク両方のシステムが作られ仕事に組み込まれる
    5)権限の付与:どんなビジョンを共有するかを決めて、実行することにみんなが関与する
    6)システムのつながり:自分の仕事が組織全体に及ぼす影響がみられるような支援がある
    7)戦略的リーダーシップ:リーダーは学習の手本を示し、学習を擁護し支援する
    ・脱学習は言葉から始まるのではない。行動から始まるものなのだ。大きく考え、望む結果に向けて小さな一歩を踏み出すのだ、それはまた、まずは自分が脱学習をはじめ、チームや組織のメンバーが行動を変えるための手本を示すということだ

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    2023年06月20日
  • アンラーン戦略―――「過去の成功」を手放すことでありえないほどの力を引き出す

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    大変応援された本となった。読んでよかった。まさに「明日始めるのだ、いや、いますぐにだ!」と行動を後押ししてくれる本となった。 帯にも「アンラーンの全貌がついにつかめる!」と記載あり、なるほどなるほどと思った。

     「教えないスキル」でもアンラーンの話は触れられており、そこでは「学びほぐし」と訳されていた。しかしながらアンラーンの重要性は強く説明されていたし、気になっていたキーワードとなっていた。そんな中、(僕にとってはあの)中竹竜二氏が監訳されていたこともあって、気になって調達したのだけれど時間に追われて読めない状態となっていたが本当に読んでよかったと思う。多くの方に読んでいただきたい。

     本書が示すアンラーンには、3つのステップがある。原書では、Unlearning = unlearn + relearn + breakthrough と書かれているところを、本邦訳では、 アンラーン=脱学習+再学習+ブレイクスルー とした。
     
     いきなり引用抜粋だが、ここの概念が非常にわかりやすく、腹落ちした。人は成功体験を手放せないからブレイクスルーへ至れない、と。先行きの見えない不確実な時代に、その変化を受け入れ、楽しみ、と東海支店のビジョンにも盛り込んだ。Try&Manabi大量に試してうまくいったものを残そう 失敗恐れず高速チャレンジ 変化を受け入れ自ら成長、と行動指針にも盛り込んだ。会社の理念信条を検討する際にも、大きく考え小さく始める、失敗を繰り返してブレイクスルーへ導く、まずやってみよう、自ら始める、というキーワードも盛り込んだ。 そうだ今年度の部門のキーワードは「守破離」の『離』だ、これもアンラーンとのご縁を感じる。

     ちょうど輪読会で「行動を変えるデザイン」を読んでおり、B・J・フォッグによる行動変容デザインについて事前に学んでいたことも本書への理解を深める土台となっていた。ありがたい。

     中竹さんの解説動画に 「思い入れの強い方」 というキーワードもあったが、僕もこの本には相当思い入れが強くなった。
     思い入れが強くなってしまったので、引用抜粋が多くなってしまったのでコメントをつけると、さらに長くなるのでコメントなしでの投稿としたい。 ざっと読んでいただくだけでも良書であることが伝わると思う。


    ===============
    監訳者まえがき より
     日本のビジネス界においても、この「アンラーン」という言葉の出現頻度は高まっている。ただし、概念としては広がりつつあるものの、多くの人にとってはまだ、つかめるようでつかめない、とても抽象度の高い概念であることは確かだ。
     本書は、このモヤモヤを一気に晴らしてくれる。アンラーンの威力から始まり、必要性、心構えや方法論、構造について、馴染みのある組織や個人の事例とともに丁寧に説明してくれている。
     本書が示すアンラーンには、3つのステップがある。原書では、Unlearning = unlearn + relearn + breakthrough と書かれているところを、本邦訳では、 アンラーン=脱学習+再学習+ブレイクスルー とした。
     Unlearning を本書のテーマである広義のアンラーンとして据え置き、unlearn はそれを実現するための一つのステップ、狭義のアンラーンとして「脱学習」と表した。このステップ1は、これまで培ってきた成功体験や信念、慣れ親しんだ習慣を捨て去ること。ステップ2では己をスポンジ状態にして再学習し、ステップ3では新たな学びを実践に変え、突破口を開いて飛び立つこと。これら3つのステップを繰り返し回していくことが「アンラーンのサイクル」だ。

    P5 
     アンラーンとは、かつては役立ったが、今は成功を阻害するようになった考え方や行動を手放し、新しい考えや行動に改めるプロセスのことだ。これまでに得た知識や経験を忘れたり、捨て去ったりすることではない。時代遅れになった情報や行動を意識的に棄却し、効果のある意思決定や行動をするための新しい情報を取り入れるのだ。 

    P29
     <アンラーンのサイクル> の最初のステップでは、自分自身の信念や考え方や行動が、自分の可能性と現在のパフォーマンスを制限していることを、そして意識的にそこから離れるべきだと認める勇気、自己認識、謙虚さが必要だ。それによって、新しいアプローチに心を開き、行動できるようになる。身の回りの環境に常に適応し働きかける力、個人として成長する力を解き放つ鍵は、あなた自身から始まる。自分が何を成し遂げたいか、それを数値化し、説明できるようにすることで、自分の望む状態に向かって動き始め、並外れた成果を達成することができる。

    P35
     たいがいの人は、大きな結果を出すためには、大きく始め、思い切り高いレベルでやり、大きく賭けるしかないと思い込んでいる。しかし、それは間違いだ。そうではなく、高い目標を掲げながら、小さな一歩から始めることが重要なのだ。異なる可能性を手当たり次第に試してみよう。大博打に出るのではなく、小さな賭けをたくさんして、自分にとっていちばんインパクトのある突破口を探そう。

    P51
     アンラーンは、すでに知っている確かなものを手放し、心を開いて不確かなものを受け入れるという、自分の弱さを認める行為だ。成長し、影響力を持つためには、自分が知っていることは十分ではなく、新しい情報や考え方、行動が必要であると認めることが必要なのだ。

    P88
     失うことによって小さな勝利を受け入れるところに、本当の成功がある。大きく考え、しかし小さな歩みから始めることで、望むことや求める結果を達成するために、失敗しても大丈夫な状況をつくり出し、新しいやり方や行動を安全に試す。そして再学習するのだ。失敗しても大丈夫な実験をすることは、不確実性を受け入れて進歩し、前進するためには最良の方法だ。

    P127
     これまで見てきたように、<アンラーンのサイクル>の3つのステップは、それぞれ行動のために必要な一連の特定条件に分解できる。ブレークスルーの場合、必要な条件は4つある。すなわち、①内省すること、②フィードフォワードすること(未来に向けて建設的な態度をとること)、③ブレークスルーを見積もること、④脱学習の程度を増すことだ。

    P132
     ほとんどの組織では、人はただ忙しいというだけで立ち往生してしまう。どれほど忙しいか、いくつタスクを完了したかだけを尺度に評価される―忙しく働くほど、より多く貢献している、あるいはそう思われる。だが、それよりも何を達成しようとしているのか、「目標に向けて、もっとも努力せずに、もっとも大きな影響を与えられる方法は何だろう?」と自問するほうがはるかに良い。仕事の方法を最適にしようとしすぎると、計画や実施することだけで立ち往生してしまい、結果を「内省」することができなくなる。

    P200
     身構えずに、顧客から直接フィードバックを受け取ることにオープンであり、そうしたフィードバックに対して素早く、優れた答えを返す。その見返りに手に入れるのは、自社の製品やサービスがいかに受け入れられているかについての、フィルターや編集を経ない本音の生情報だ。そうした情報を<アンラーンのサイクル>にインプットすることで、彼らは過去の成功体験を手放し、並外れた成果を出すことができる。

    P224
    ・組織が自己満足したり、知的なおごりを持つことがないように、常に学習システムに刺激を与えること。システム障害をシミュレーションしたり、演習(生存不安をあおる)を行ったりと、あらかじめデザインされた安全な手段で、障害が発生するとどんなことが起きるかを、思い起こす機会を持たせる。
    ・やがて、組織では新しいシステムが広く受け入れられ、組織も、そこで働く人々も、何を学ばなければならないか、何を脱学習しなければならないかを理解し始める。

    P241
     これまでとは違った行動規範を身につけるような革新を起こすためには、それを培養するためのシャーレも必要だ。安全で守られた場所がなければ、古いスキルを脱学習し、新しいスキルを再学習することはできない。心理的にも物理的にも、経済面まで含めて、多くのレベルで安全性が確保されていなければならない。実験を行い、新しいスキルや能力や考え方をテストして開発するための砂場が必要なのだ。取り返しのつかないダメージを受けることなく、ミスを犯しても修復できる環境をつくらなければならない。

    P242
     トヨタ生産方式の生みの親である大野耐一は「さまざまな思い込みを日々破壊していかなければ、必ず失敗する」という名言を残している。トヨタが成功するためには、従業員が日々脱学習し、過去を手放し、新たに革新的で強力な改善を求めなければならないということが、大野にはわかっていた。未来を築くには、変化し続ける世界に合わせて、脱学習して適応し、新しい方法を学ばなければならないことをトヨタは知っている。

     B・J・フォッグの「小さな習慣」が教えるように、新たな行動を始めることは、思ったほど複雑なことではない。さらに言えば、それはシステムなのだ。脱学習がさらなる脱学習につながり、組織全体に波及効果とネットワーク効果をもたらし、浸透する。

    P308
     中国の思想家である老子が言ったように、「学問を修めるには日々知識を増やさなければならない。道を修めるには、日々削ぎ落としていかねばならない」。1500年前と同様、これは今でも真実だ。

    P308
     脱学習は言葉から始めるのではない。行動から始まるものなのだ。大きく考え、望む結果に向けて小さな一歩を踏み出すのだ。それはまた、まずは自分が脱学習を始め、チームや組織のメンバーが行動を変えるための手本を示すということだ。(中略)

     脱学習することは、過去には効果があったが今では成功を阻むようになった考え方や、身につけた行動を手放し、再構成し、そこから離れるプロセスだということを忘れないでほしい。知識や経験を忘れたり、捨てたりすることではない。脱学習とは、古くて役に立たなくなった情報を手放し、新しい情報を積極的に取り入れて、効果的な意思決定と行動を起こすという、きわめて意識的な行為なのだ。
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    2023年05月07日
  • ハーバード流マネジメント講座 ひるまないリーダー

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    本書はリーダーシップの分類に入る本ですが、書店でお目にかかる他のリーダーシップ本とは毛色がだいぶ違う印象を受けるかもしれません。本の中であるべきリーダー像や求められる資質を明確に示すと言うよりは、「リーダーたる者次の5つの質問に対する答えを持っているべきである」、というアプローチをされています。質問の答えは各人各様だが、この5つに対する答えはもっていないとダメだということです。そのため読者の中にはモヤモヤ感がたまる人もいるかもしれませんが、私自身は読み進めていくにつれて著者のアプローチの方が正しいのではないか、つまりリーダーとはいっても万能な人間はおらず、苦闘を通じて人間的に成長していく、そのためにはあらゆることにコミットし苦闘することこそリーダーシップだということです。

     原題のGood Struggle、訳せば「良き苦闘」ということですが、苦闘を良くも悪くも出来るのはリーダー次第である、さらに目的さえ達成されればよいのではなく、どういうプロセスを辿ったか(つまり良き苦闘を経て目標に達したか)も自分の人生には大事だ、ということで、個人的には極めて日本人経営者の感覚に合うリーダーシップではないかと感じました。日本企業の中には手段を問わず怪しい手法で目的(売上成長)を達成すればよい、という風潮のある企業が見られますが、目的と手段の両方に着目している点は共感が持てます。繰り返しになりますが、明快なリーダー像が書かれていないので、とっつきにくい所もありますが、深みと説得力は十分ありますのでお勧めです。

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    2023年04月27日
  • アンラーン戦略―――「過去の成功」を手放すことでありえないほどの力を引き出す

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    再考力で持続させる方法
    「成功を継続させるには現状の考えを一旦捨て常に新しい考え方で挑戦する事」とあるこの書の「アンラーン戦略」。基本的には「成功と事業継続をするコツ」は昔から同じであり「アンラーン」と言う新たなキーワードであることだ。常に今の成功は頂点であり、下降曲線に入る前に見直し「反省・修正・改善」を怠ることなく実行すると言うこと。

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    2023年03月26日
  • アンラーン戦略―――「過去の成功」を手放すことでありえないほどの力を引き出す

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    これまでの成功体験によって身につけてきた知識や考え方の中で、時代や環境の変化に適応できなくなったものを捨てて、新たなことを学び直すための心構えや手法をまとめた自己啓発書。

    著者はアンラーンのプロセスを、課題を特定して成功にコミットし、コンフォートゾーンから出る覚悟を決めて行動する「脱学習」、大きな成功に向けて小さな実験を積み重ねる「再学習」、実験結果を内省して次に生かしつつ、心理的安全性を高めて脱学習を継続的・段階的に拡大する「ブレークスルー」の3つに整理し、その具体的な手法を解説するとともに、工業化時代のトップダウン型マネジメントスタイルや、顧客や社員からの誤った情報収集、中央集権でミスを許さない組織風土、組織目標から乖離した成果報酬型インセンティブなど、アンラーンの障害となっている要因自体をアンラーンによって解決した企業の成功事例を紹介する。

    理論や手法自体に目新しいものは少ないことから、ともすれば既知のことをわざわざ本書から学ぶ必要はないと片付けてしまう向きもあるかもしれないが、その姿勢こそ「アンラーン」しなければならないのであり、変化が激しい今日の経営環境において、特に高齢化が進む日本の状況を考えると、「新たな事を学ぶよりも古いものを手放す方が難しい」という本書のメッセージは一際重たく響く。

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    2023年01月31日
  • ハーバード流マネジメント講座 ひるまないリーダー

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    リーダーたらんとする人々が真剣に責任を取るのは、苦労するにもかかわらずではなく、苦労が伴うからこそであるということだ。 
    (引用)ハーバード流 マネジメント講座 ひるまないリーダー、著者:ジョセフ・L・バダラッコ、訳者:山内あゆ子、発行人:佐々木幹夫、発行所:株式会社翔泳社、2014年、162

    先行きが不透明な時代における新たなリーダー像が模索されている。特に現在、新型コロナ感染拡大による影響を受け、ビジネスモデルの方向転換を余儀なくされているケースも多々ある。例えば、旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)は、オンライツアーにも注力し、家庭で旅行気分が味わえることなどを提案する。また、日本航空(JAL/JL)は、新型コロナウイルス感染症の影響で旅客需要が落ち込む中、客室乗務員約20人を「ふるさとアンバサダー」として公募し、地方の拠点に配置転換して、新たに地域の魅力を発信する事業を展開する。私は、このようなビジネスモデルの大転換期を迎えている今、読み返したい本があった。それは、ハーバード・ビジネススクールのジョセフ・L・バダラッコ氏によって著された「ひるまないリーダー(翔泳社)」だ。

    近年、リーダーシップに関する書籍といえば、希望、夢、楽観的などのキーワードが散りばめられたものが多いように思う。しかし、本書は、リーダーシップの苦労や努力などについて論じれている。そこには、地に足がついた本来のリーダー像の姿が示されている。そして、本書に紹介されている先行きが不透明な時代にも通用する5つの質問(バダラッコ氏は、「時代を超える質問」としている)に回答していくことで、先が見通せない時代においても、リーダーシップを発揮することが可能となる。

    この5つの質問の最初は、「自分は現状を取り巻く環境を十分に把握しているか(同書、15)」である。この最初の質問を見て、私はOODA(ウーダ)ループと似通っていると感じた。OODAループとは、アメリカの軍事戦略家のジョン・ボイド氏が発明したもので、先の読めない時代の意思決定手法である。よく、PDCAサイクルと比較されるが、OODAループは、Observe(観察)、Orient(状況判断)、Decide(意思決定)、Act(行動)の頭文字をとったものだ。このように、バダラッコ氏が示す5つの質問の最初は、Observe的なものとなっている。しかし、OODAループループは意思決定手法であるのに対して、バダラッコ氏による5つの質問は、リーダーに投げかけた質問であることから、2つめの質問から異なってくる。詳細は本書に譲るが、どのような時代においても、リーダーは、この5つの質問を答えることにより、先の見通せない時代にも、”ひるまずに”リーダーシップを発揮することができる。

    本書の中に、「責任あるリーダーにできるのは、できる限りの分析をおこない、ある方向に進むと決め、次のステップを慎重に計画し、やったことや実験したことから学ぶ努力し、その途中でチャンスをつかみ、新しく現れる現実に合わせて組織の取り組みをたびたび調整し直せるよう準備を怠らないことだけだ(本書、99)」というフレーズが登場する。

    私は、このフレーズがとても気に入った。いや、現代のリーダーシップは、この一言であらわれていると言ってもいいのではないかと思う。この言葉に出会い、私は、富士フィルムの構造転換を思い出した。富士フィルムは、写真フィルムの需要が減少する中、化粧品や医療品、再生医療等にコア事業を転換した。これは、写真フィルムの技術が化粧品と親和性が非常に高いことによって実現したものだ。まさに、本文中、「やったことや実験したことから学ぶ努力をし」ということと符合する。いままさに、どの業種、どの事業者も富士フィルムのような大胆な構造転換が求められているのではないか。その富士フィルムの古森重隆氏のようなリーダーシップを発揮するには、バダラッコ氏が提唱する5つの質問を自身に問うて実践していくしかない。

    5つの最後の質問は、「自分はなぜこの人生を選んだか」で締めくくられている。時として、リーダーは、「なぜ自分だけがこんなに苦労しなければならないのか」と考えがちである。事実、その仕事から逃げることもできるし、愚痴を言うこともできる。しかし、この質問に出会ったとき、私は、ヌルシアのベネディクトゥス:聖ベネディクトの戒律の第64章の一節を思い出す。

    「選ばれし者は心に留めなければならない。みずからが背負う責任の重さと、その権限を委譲する部下のことを。」

    確かに、リーダーは、夢を語り、楽観的な態度で部下を安心させることが必要である。しかし、リーダーは、なぜ、この苦しい人生を選んでいるのかといった自覚が何より求められる。そして、苦難のときには構造転換をし、活路を見出すことができる。リーダーは、綺麗ごとでは済まされないのだ。

    「苦労が伴うからこそリーダーである。」

    バダラッコ氏に、そう、教えていただいた。

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    2020年10月09日
  • アンラーン戦略―――「過去の成功」を手放すことでありえないほどの力を引き出す

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    イノベーションフレームワークとしての全体感は凡庸。
    ただし重要な観点として「アンラーンする」ということがある。

    意図的に「何を捨てるか」を考えることによって従来のイノベーションフレームワークで踏み出せなかった一歩が踏み出しやすくなる可能性もある。

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    2025年02月08日
  • アンラーン戦略―――「過去の成功」を手放すことでありえないほどの力を引き出す

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    組織のリーダー向けで個人商店な私は一部のみ効きました。
    アンラーン自体は
    ・思い込みを見つけてはずす
    ・古い行動を捨て新しい行動を取り入れる
    ・繰り返すと効果出る
    でいいのではないかと。

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    2023年12月18日
  • アンラーン戦略―――「過去の成功」を手放すことでありえないほどの力を引き出す

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    これまでを振り返っても、うちの部署ではこういう決まり、前任者がこうしてきたからそれに従って、というような慣習に盲目的に従って良い成果が得られなかった経験は多々あり、本作品で提起されるアンラーンは非常に大切と思う。ただ一つだけ、本作品では、これらの取り組みのポイントの一つに、安心して失敗できる環境を作り出すことが挙げられているが、これが実際はなかなか難しいと思う。特に組織の中で立ち位置が高い者は難しくなり、結果、下位の面々にこの縛りが降りて来て、失敗は許されない環境に陥る、そんな組織構造が一般的なのでは無いかと思う。究極は、社長やCEO が、"失敗しちゃった!てへっ!"でペロっと舌を出して許される組織文化が必要なのかと思うが、本作品を読み終えてもそのアンラーンには至らなかった。

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    2023年05月06日
  • ハーバード流マネジメント講座 ひるまないリーダー

    Posted by ブクログ

    なかなか勉強になりました。
    某学校でほぼ無料で売られていた本の一つで、
    何気なく手にとった本。

    基本的に自己啓発本やハウトゥー本は読まないので
    (ま、この本棚にはそれっぽいのがありますが)、
    この手のタイトルの本は自分からは手を出さない。
    よっぽど人に勧められてか、
    何かついで(今回のような)があった時のみ。
    でも大抵がっかりするのだけど、
    これは例外でした。
    著者を存じあげないので失礼なことを言っていたらごめんなさいなんですが。

    具体的な例をあげながら
    時代とともに変わるリーダー像をロジカルに分析している点は
    この本を(そして最終的な結論を)信頼できるものにしていると思う。

    褒めていながら☆3なのは、
    まあやはりこの手の本には結局のところは惹かれないというところかな。
    最後のステートメントも、
    目からウロコが落ちる、
    という感じでもなかったのもある。
    いやでもあまりに全てを解決する結論なんて怪しすぎるので、
    却ってそれは信頼できる証でもあるんだけど。

    今リーダーシップを取ることを求められている自分には
    とても参考になったのは確か。
    もう少し読み込みたい(時間があれば)。
    そうしたらもう少し評価があがるかも。

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    2016年01月06日