週刊文春のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
暮らした、過ごした、選んだ「家」から語られる、
少女漫画家たちの生い立ちや家族、仲間、仕事の履歴書。
水野英子 青池保子 一条ゆかり 美内すずえ
庄司陽子 山岸涼子 木原敏江 有吉京子
くらもちふさこ 魔夜峰央 池野恋 いくえみ綾
その「家」での暮らしや家族は、どのように少女漫画家たちに
影響を与え、その仕事へ向かわせていったのか。
生い立ちも、暮らしも、家族関係も、様々な彼ら。
少女漫画家になるきっかけも様々だけど、
彼らに共通するのはマンガへの想いと熱情。
マンガに親しみ、マンガを描き、苦難があっても虎視眈々と、
この道こそが我が道と、突っ走る姿の潔いこと。
そして「家」の重要なこと、大事なこと。
思い出の間取りと共に語られる「家」は、
家族との関係や思い出が詰まった「家」。
夢を追い求めるきっかけが詰まった「家」。
夢の、理想の「家」の追求や暮らしやすさを求めての
引っ越しの数々。人気漫画家の収入、恐るべし!
山岸涼子の「家」は『ケサラン・パサラン』の元ネタだなぁ。
また、池野恋のように、その地の「家」に留まり、
家族との繋がりを大事にして暮らす、姿もあります。
なによりも皆さん、元気で精力的に活動しているところが、
さすがだなぁ。いや、羨ましい限りです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ平成生まれだが昭和の少女漫画も嗜んでいたため、一条ゆかり、山岸凉子、魔夜峰央あたりは読んだことがあるし好きな作品もある。
しかし(皆さん大ベテランなのに)不勉強ながら存じ上げない方も多く、また逆に池田理代子、里中満智子、大和和紀、水沢めぐみなど、大好きな漫画家なのに今作には取り上げられなかった方もいたので、是非シリーズ化でもして昭和の少女漫画家だけでなく色んな人を取材してほしいと思った。
内容に関しては、人によっては裕福な実家、大学も出て家族も応援してくれて〜という人もいた一方で、貧乏すぎて絶対にあの頃に戻りたくない!もっと良い暮らしをしてやる!とド根性で這い上がってきた人、いついつまでに売れなきゃ諦める、テストで1問落としたら漫画を1冊捨てる、など壮絶な道のりを歩んできた人もいて、読んでいて面白かった。
またどの人も(公私の区別をつける、アシさんの寝床確保など理由は色々あるだろうけど)、最終的には家を建てたりマンションを買ったりしていたので、同じ女性としてカッコいいな〜と思った。 -
Posted by ブクログ
少女漫画の黄金期である1970年代までにデビューした豪華12人の漫画家が語る「家」の履歴。
出身地や育った環境など知ることがなかった経歴が、この履歴書でわかる。
やはり皆様、子どもの頃から映画をよく観たとか…
古本屋さんの常連だったとか…。
絵を描くのが好きだったとか…。
大好きなもの、夢中になるものがあって、漫画家となっている。
幼いころから住まいもいろいろと変わられて、けっして裕福ではなかった頃を経験しながらもみんな素敵な家を手にしている。
それぞれに思い出のある「家」の間取りも描かれていて。
それも見ていて楽しめる。
青池保子さんの生家の間取りは、人物の動きまで細かく描かれていて、凄い。凄い。
布団の中で寝ている様子とか父の部屋で碁をやっている姿。
外で作業をしている人のヘルメット姿。
ほんとうに丁寧で。溜息もの。
凄いなぁ、と思いながら懐かしき漫画家さんの履歴に自分の少女時代を振り返ったりしてみた。
小学時代は、りぼんやなかよし。
中学時代は、別冊マーガレットにはまった世代なので。
今なお活躍中の先生方、尊敬します。 -
Posted by ブクログ
少女漫画黄金期までにデビューした漫画家12名の、住んだ家にまつわる思い出。
ご本人の談話を、編集してエッセイ的な文章にまとめられている。
水野英子、青池保子、一条ゆかり、美内すずえ、庄司陽子、山岸涼子、木原敏江、有吉京子、くらもちふさこ、魔夜峰央、池野恋、いくえみ綾といった、レジェンドたちだ。
(少女漫画を読んで育たなかった自分にも、お名前はかねがね…という方々。)
その思い出の家の間取りも、イラストで再現されている。
再現イラストは、残念ながらご本人の手になるものではないけれど。
デビュー前後、実家で描き始めた環境が面白い。
漫画なんて、と親に反対された人もいれば、家族が協力的で、作画やマネジメントを引き受けてくれる人もある。
時代の違いは随所に感じられる。
まだ戦争の影響が残っている時代なんだなあ、と改めて感じさせるエピソードも多い。
たとえば、大陸から引き揚げてきた家族で、ただ一人自分だけ「内地」で生まれた、などという庄司陽子先生のエピソードを読むと、50年代はおろか、その後20年くらいは、まだまだ「戦後」なんだな、と思う。
それから、女性が仕事をすることへの社会の風当たりも、今とは全く違う。
一般的な仕事でもそうだろうが、ましてや漫画家で、しかも多くの人が10代でデビューするのだ。
まだまだ、漫画の地位も低い時代に。
仕事が軌道に乗り、アシスタントを使うようになると、「若者が夜遅くまで集まり、よからぬことをしている」などと思われ、居づらくなったりする。
そのせいもあるのか、多くの人が、20代くらいで家を建てたり、マンションを買ったりする。
最初はえっ?その若さで!と思ったが…。
比較的早い時期からヒット作を出したレジェンド作家たちだから家を買えるのだろうが、そういう選択をせざるを得なかったことは、やはり重い。
家が切り口になっているけれど、それぞれの人の半生がたどれ、興味深かった。
第二弾はあるのかな?
池田理代子さんとか、大和和紀さんとか、入っていても不思議でないレジェンド作家はまだまだいる。