鈴木良介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
冗長な記述は多いが、昨今のバズワード、”ビッグデータ”周りの概況がわかりやすくまとめられている。ただ、どちらかというと業界にはいるがこの分野に注意を向けていなかった人向けで、ビッグデータを活用して本当にビジネスを生みだしていく人向けではないのかなと感じた。
前者の立場で読んだ自分としては、とても参考になった。結局のところ、”ビッグデータ”自体に明確な実態はなく、業界の大きなうねり、技術的動向の中で旬な要素を切り取るとこんなコンセプトで枠を切れますということでしかないとは思うのだが、それを踏まえたうえで、どんな陣営が構えていて、どこまで活用が進んでいるのか、課題はなんなのかを始め、どういう要素があってこそのコンセプトなのかがざっくりイメージできた。
近接領域にはデータマイニングやBIといったキーワードがあり、それらの看板を掛け替えて、それらしい建てつけで標榜するビジネスも多くあるのだろう。その中で本当に”ビッグデータ”の活用を実現できるかどうかは本書に記載されているようなコンテキストの中でうまく”データ”とお付き合いできるかどうかだと思った。
余談だが、業界で生き残るためにプラスαのスキルとして統計の勉強はしておいて損はないと思った。今一度、再勉強しよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレビッグデータの立役者、鈴木さんの著書。
データ活用のフレームワークや近年の事例などについて載っていた。
なかなかうまく進まないWGの解決策の提案でアイデア出しやIF-THENのメソッドなど、なかなか興味深かった
目次
第1章 DIVAは「データ、情報、価値、効用」の一連の流れを記述す
店に入ってこない潜在顧客は誰か?
「3つの成熟」を受け、IoTがボーナスステージを拡大する
製品はデータ活用の入り口と出口の2役をこなす
やれば儲かるではなくて、やらないと負ける
本書の狙いと構成
第2章 顧客の振る舞いを変える
「ママ」と「執事」と「太鼓持ち」
(1)口うるさいママ
(2)気の利く執事
(3)如才ない太鼓持ち
第3章 従業員の振る舞いを変える
拡大する「エンプローイデータ」の活用
武器を持たせる
最適な配置で無駄を省く
無駄な会議は寿命の無駄遣い
人材育成・教育、職業マッチング
不正対策
第4章 データと振る舞いの変化を直結する
人間では遅過ぎる
機械が人間を直接制御する
予測と直結で準備を整える
限られた資源をちょうどよく使いこなす
機械の杓子定規さが、公平な評価を実現する
第5章 仮説を量産するのは誰か?
仮説量産会議の運用
主導するのは誰か?
「お見合いおばさん」としてのインタープリター
第6章 「気が利く」と「気持ち悪い」の境界に挑む
プライバシーに関する「気持ち悪さ」をDIVAで分解する
インセンティブの設計によって「気持ち悪さ」を解消する
それぞれの感性に合わせた制御を行い、利用を勧める -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルのようにビッグデータをビジネスにどう活かしていけば良いかということを、技術、リスク、将来性などの視点で丁寧に説明してくれている。
-引用-
ビッグデータの活用を視野に入れた事業遂行を行わない限り、待っているのは激化した競争環境の中での敗北と市場からの退場である。
壁の向こうにある、大幅な効率化・収益性の向上に誰かが気がつけば、あとは「追いつき・追い越すこと」を目指さざるを得ない。そうでなければ、次元の違う競争力によって本業での敗北を喫するだけである。
「ヒト、モノ、カネ、情報」という言葉に示されるように、「情報」が経営資源の重要な要素に数えられるようになって久しい。しかし、いまだ「情報(および、その原材料たるデータ)」については、ヒト・モノ・カネほど、それを取り扱うノウハウや管理意識は成熟していない。ヒトやモノは当然にして費用対効果を勘案して管理されるものであるが、果たしてデータについてそのように考える事業者はどれだけあるだろうか。また、「データの資本回転率」をめぐって経営会議が紛糾するようなことはあるだろうか。死蔵ログは経営資源の無駄遣いであるし、データの垂れ流しは経営の怠慢だ、という認識をもつ事業者が今後は出てくるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
Bigdata について、全体を俯瞰した内容の書籍である。Bigdata とは何か?から解説がされており、その効用と活用事例、Bigdataに関する技術、そして課題から将来予測までが語られている。
通常このような解説書は、技術の提供側(SIer)の視点で書かれることが多いのだが、本書では加えて利用者側でBigdataをどのように扱うべきかという視点での記述がされている。
本書は技術書というよりは、Bigdata というものに対するリテラシーを目指す書籍であり、IT業界の技術者だけでなく、他業界の情報システム部門の方々にも読んで欲しい一冊である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ現在、バズワードともなってきている「ビッグデータ」をテーマとした本。自分自身もビッグデータのトレンドを研究しているわけですが、要点がきれいにまとまっており、わかりやすく、非常に共感が持てる内容でした。
以下、解釈を含めながらの要約です。
○ビッグデータの活用のポイント
・全ての顧客の声に耳を傾けることができる
・過去のデータの蓄積から、おのずと顧客の求めるものが見えてくる
・細かい、気の利いたサービスに転換することができる
○ビッグデータとは何か
ビジネスや生活のニーズを満たすために、ITの発展と共に蓄積された膨大なデータ。
そのデータは
・多様に
・高解像に(具体的に、詳細に)
・高頻度に
発生してくる
○ビッグデータの活用は、IT活用の第2の壁
IT活用の第1の壁は電子化すること。
そして今、多くの企業が直面しているのが第2の壁である、電子化された大量のデータの活用=ビッグデータの活用にある。
さらに自社内に閉じ困らず、オープンに外部と連携して活用できるか否か、が第3の壁として存在。
○ビッグデータ活用の流れ
まず、第1に把握・収集すること = データを取得する仕組みが必要。
第2に、蓄積し、処理可能にすること = ストレージが必要。
第3に処理・分析すること = アナリティクスが必要。
○ビッグデータ活用の課題
人材不足 : ビッグデータを活用するには幅広い知見が必要となるが、そのための人材は不足している
セキュリティ : 個人情報や機密情報管理についてのポリシーを明確にすることが必要となる
信頼性 : 分析処理の信頼性、その活用のためのリテラシー育成をどうするか、解決が必要となる
○ビッグデータの分類
ビッグデータはリアルタイム性と影響する範囲によって整理可能。
リアルタイム性 :
ストック型 ⇒ 蓄積されたデータを活用
フロー型 ⇒ リアルタイムに発生するデータを活用
影響範囲
全体 ⇒ 組織やコミュニティなど、普遍的に影響するケース
個別 ⇒ 個々人のニーズや行動に影響するケース
○ビッグデータビジネスの可能性
効率化のためのシステム開発から、価値創造のためのイノベーションへと存在価値の変革が求められているシステムベンダーにとってはチャンス。
そのためには、以下要点への対応が必要。
・ユーザ視点でのシステム開発
・サービスレベルまでを考慮
・顧客のビジネスの提供価値にフォーカスし、継続型のサービスを提供
・提供のために、特出した技能を提供し、コラボレーションによって相互補完
また、同時にクラウドベースでのサービスが増えるため、通信業者にとってはビジネスチャンスが膨らむ可能性あり。
高速通信だけでなく、低速通信の再活用(IOT分野での利用など)により、市場価値をさらに提供可能。
○まとめ
ビッグデータは新しく作るものではなく、今まで積み上げてきた膨大な情報を活用すること。
それを死蔵させるか、活かすかの分かれ道にあるのが現在。
少なくとも、ビジネスや生活に大きな価値観の変化は求められる。