橋本武のレビュー一覧
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ネタバレ本書は「文庫本1冊を3年間かけて読む」という異例の授業をした、
橋本武先生の思考法が詰まっている一冊である。
なぜそのような授業をしたのか。
そこには先生の101年間の生き方、そして熱い想いが込められていた。
その根底にある考えが「追体験」だ。
人間の人生は限られている。
そのため読書を通じ、他人の人生を追体験することで、
人間性を豊かにしようと先生は考えたのだ。
いろいろな人生観や価値観に触れることで、
自分の人生は豊かになっていく。
さらに面白いと感じた点が、橋本先生のスタンスだ。
「興味に忠実になる」「腑に落ちるまで追及する」「まずは行動する」
これを101歳になってもできる人間を他 -
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灘中・高の国語教育で有名になった橋本氏は、当たり前ながら非常に信念の人だ。自らが印象に残った国語授業がなかったということから、この本にチャレンジし、作家・中勘助氏への手紙から始めて直接の交流。生徒に読み込ませた後は章立てのタイトルを考えさせ、感想文を書かせる!きっと楽しい授業だっただろうと思う。灘が単なる進学校ではなく、素晴らしい教育の場であったことを痛感する。国語教育の7つのポイントに優れたユニークさが凝縮されていると感じた。「読む、書く、話す、聞く」に加えて「見る、味わう、集める」の3つによって深さを得られ、本物になっていく!生徒とともに作った能楽研究同好会はそれを象徴しているようだ。夏休
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ネタバレ『銀の匙』を読んだあと、灘で教材として使われていたと知り
興味を持ったので手に取りました。3年間『銀の匙』のみという
究極のスローリーディング!2012年に満100歳を迎えた著者は
21歳から71歳まで教壇に立った。
「どんな授業だろう?」と読み進めると意外と「文中の単語の意味を調べる」と
いうことにかなり比重が置かれていました、そこから脱線(例えば干支の話)していって
様々な知識を得ていくという方法です、あとは章ごとに生徒に題を
つけたり、作品に出てくる遊びをしたり、様々な工夫がされています。
昔はコピー機もないのでガリ版ですべての教材を自主制作、
それで一日が終わってしまうという教師の -
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著者は有数の進学校である灘校の元国語教師。『銀の匙(さじ)』(中勘助 著の自伝的小説)という文庫本を3年かけて読み込む少し変わった授業をしていた。
【メモ】この3点
1.徹底して生徒の興味を引き出す〜横道にそれることが目的のスローリーディング、興味に忠実に。
・小テストは、生徒同士で採点。自分たちて答え合わせをして学びを深めるのが目的だから、どんなに出来が悪くても全員満点。
・作文は、文章の良し悪しは二の次で、書く楽しさに気付いてほしいから全員満点。
・読書感想文は、「これ、書いたらあかんな」などといった心配をする必要がないようにと、どんな感想でも全員満点。
2.徹底した実践主義。
3. -
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ネタバレ『奇跡の教室』を読んだ時、エチ先生が実際に『銀の匙』の授業で使ったプリントを見てみたいと思いました。今回はそれが載っています。
綺麗な字とは言い難いですが、今はあまり見られない手書きのプリントに味わいを感じました。プリントといっても、ただ番号が振ってあったり、桝目があったり、線が引いてあったりと、ほとんど自分で内容を書き入れないといけないもの、書きいれることが沢山あるプリントです。
そして、そのプリント作りに多大な労力とお金(当時学校に予算がなく、エチ先生は仕事といっても好きなことをやっているので、仕事ではなく趣味と思えばいい。趣味にはお金がかかるものだ。ということでガリ版刷りの道具等を自費で -
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ネタバレ「学ぶ」とは何かを改めて再考させてくれる一冊でした。
「記憶に残らない授業は社会に出てから役に立たない。授業をしても意味がない」
いままで、いかに多くの、記憶に残らない授業を受け身で受けてきたのか。
とかく、いろいろなことを急ぎ、どこか受け身のことが左から右へと流れていく日々。
同時に「ゆっくり味わい調べ尽くす」という、見失いがちな考え方に気づかされた。「急いで読み進めても読んだ人の心には何も残りません」
「受け身で臨んだ授業の内容はほとんど忘れてしまいます、自分が能動的に取り組み、仲間とともに学び・刺激を受けたことはいつまでも覚えています」
いままで、いかに記憶に残らない仕事を受け身でこな -
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ネタバレ名門灘校の学力日本一の基礎を作った伝説の国語教師が、学ぶ楽しさを伝える一冊。著者が50年間教鞭をとっていた灘校は、著者の独特な国語の授業を受けた生徒たちが、昭和43年に初めて東大合格者数1位となり、全国的に注目された。
記憶に残らない授業、社会に出てから役に立たない授業をしても意味がない。卒業してからも生徒の心に刻まれ人生を支えてくれる授業をするために「銀の匙」を教科書に選ぶ。
三年間かけてこの一冊の文庫本だけを徹底して味わい尽くす授業。
「スロー・リーディング」
ゆっくりと味わい尽くし、調べ尽くす。そうやって読書が自分の体験になると一生の財産になるというわけ。
楽しいことは忘れない