厚香苗のレビュー一覧

  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    面白くて一気に読めた
    これだけの情報を手に入れるにはどれだけ時間も手間もかかるか、気が遠くなる
    それを一気に読める幸せ

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    2014年09月19日
  • テキヤ稼業のフォークロア

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    一口にビジネスマンと言っても、最近ではさまざまなワークスタイルを見ることができる。いわゆる会社勤めだけを見ても、フレックス勤務や在宅勤務というものがあるし、フリーランスや起業という働き方もすっかり定着してきた。

    とりわけその中でも注目を集めているのが、都市ノマドというスタイルであるだろう。昨今のインフラの充実ぶりを背景に、MacBook AirやiPadでクラウドサービスを駆使しながら、WiFiのあるカフェを点々とする。そんな身軽で自由な生き方が共感を呼んでいるという。

    しかしこの東京下においても、お祭りからお祭りへと点々と移動しながら、時には焼きそば、時には綿アメと手を替え品を替え、商い

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    2012年02月22日
  • テキヤ稼業のフォークロア

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    どこからともなくやっ出来て、あっという間にいなくなる、テキヤの生態系(?)についての研究本。

    テキヤとはどんな人たちなのか、テキヤという稼業が果たしてきた役割とは何か、なぜ「フォークロア」なのか。
    著者のテキヤに対する想い、著者の民俗学への想いが詰まった熱量のある一冊でした。

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    2025年01月10日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    ネタバレ

    こわいものしらずの素朴な女の子がテキヤのおっちゃんにまとわりついてお話をせがんでいる絵が浮かぶような、邪気のない好奇心を感じる面白い本だった。
    神農さんて露店商の神様だったのか~とか、ナワバリが必ずしも自分の周囲とは限らず飛び地に通っていることもあるとか、独特な様式を備える口上とか、知らなかったことがいっぱい。

    P74 香具仲間の愛嬌も薬のうち。今風に言うなら、カワイイものも人を元気にしてくれる

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    2019年01月27日
  • テキヤ稼業のフォークロア

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    自身も墨田区出身の研究者が、墨東地域のテキヤ社会のフィールドワーク(2002-03年)をまとめたもの。テキヤが学問的な研究の対象になることには意外感もあったが、たしかにカタギとは違う伝承を伝えていることが分かる。文献資料が残らないので、あるうちに調査しないとそのまま失われてしまう貴重な研究と言える。

    <序章>
    露店商(テキヤ)の性質
    1.露店商いで生計を立てている
    2.擬制的親族関係 親分−子分
    3.「昔から」「伝統」という言説で口頭で商いの権利を主張する
    4.集団は商圏としての縄張りを持っている
    5.地域住民との関係が良好 (墨東地域では「テキヤさん」と呼ぶ)

    神農を職能神とする・・・危

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    2018年11月05日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    テキヤ。
    古くは江戸期より、香具師、テキヤ、露天商(露店商)などと呼ばれる。

    イメージしやすいのは、祭りの縁日で、焼きそばやお面を売ってる彼らだ。

    商人七割、ヤクザ三割と呼ばれる、極道ではなく神農道の彼ら。
    そんなテキヤを文化人類学、社会人文学、民俗学的見地から考察した一冊。

    非常に興味深い一冊でした。
    GHQが蔓延った時代、また、戦後闇市での独自のネットワークなど、感嘆もの。

    近年では暴対法やら道交法やらと、法律や倫理が力を持っているが、そういった権力が肥大し過ぎると、地域に根ざす文化が衰退するのだな、と。
    そして、それぞれの地域ではそれらを黙認し受け入れる許容がある、と。それが、庶

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    2015年11月30日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    お祭りには欠かせない露店だが、ヤクザぽい感じはしていた.本書でそのルーツが良く理解できた.日常的なことを記録として残しておく重要性を痛感した.

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    2014年10月23日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    面白そうなタイトルに惹かれ、電車の中ででも軽く読もうと手に取りました。あにはからん、文化人類学に基礎を置いた、しっかりとしたフィールドワークと文献から、過去より現在に続く「テキヤさん」の実態に迫った意欲的なものです。
    テキヤさんの生活実態や、「神農」への信仰。過去と現在の違いなど。自分とは違った世界の人々の、切実さや重さ軽さに、観察するだけではなく肉薄するのでもなく、慎重に寄り添って研究する姿勢が素晴らしいと感じました。だからこそ、ここまでテキヤさんに迫ることができたのだと思います。

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    2014年10月19日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    頻繁に目にはするけど由来や仕組みがよく分からないもの、その代名詞的な扱いの「テキヤ」にスポットを当てる本。何しろ口頭伝承を重んじ文献を殆ど残さない(残しても自らの商売の正統性を都合良く書き立てるだけの「由来書」という偽書程度)というテキヤ集団自体の特質に加え、正統的民俗学の立場からも亜流として研究対象から除外されてきたがために、現在では外部からはその内実を窺うことが極めて困難だという。

    「三割ヤクザ」と自らを揶揄する言葉に象徴されるように多少の反社会的性格を帯びる一方で、「神農」という職能神信仰に基づく慈善的行動や、血縁よりも親分子分関係を重視する伝統的な相互監視システムで組織の紐帯を強化し

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    2014年06月29日
  • テキヤ稼業のフォークロア

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    隅田川下流のテキヤ職に関する文化人類学、もしくは民俗学的な事例研究。多くの民俗学研究では祭礼空間を演出する機能としてしか捉えられてこなかったテキヤだが、本研究では機能ではなく、テキヤ自体の構造や社会について詳細なフィールドデータに基づき記述されている。

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    2013年11月04日
  • テキヤ稼業のフォークロア

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    主にヒアリングを元にしているため、隅田川下流の組織に限定はされているが、しっかりとしたフィールドワークと事実に基づいた客観的な内容を持つ本書は、文化人類学的観点で露店商の伝統を記録している。恐らく、書籍として出版する際に表現上制限せざるを得ない内容もあったかと思う。それを知りたいと思うことと、是非とも関西版や東北版といった、関東外のテキ屋学を記録して行って欲しい。

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    2012年06月17日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    タイトルの答えは「地元に住んでいて近所から来る」。
    たいていの露天商は地域の同業者組合に所属しており、組合のなわばりなどの兼ね合いもあって遠征勢や一匹狼はかなり少ないらしい。

    本書をとおして、テキヤの神農皇帝信仰や「一人前」「本家分家」「親分子分」の制度、一人前になる際の儀礼・ダイメ(代目披露)の存在など、外部の人間ではなかなか知ることのできない情報が得られた。

    正直気になっていたテキヤとヤクザとの関係も述べられていた。中には暴力団系の人間もおり、あるテキヤさん曰く『ヤクザ3割・商人7割』とのこと。
    ちなみに、暴力団系テキヤが警察を遠ざけるのに対して、真っ当な露天商は書類申請に関しては意外

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    2021年03月03日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    うん、思ってたのとちょっと違った。
    テキヤという存在を知りたかったが、入口についてあまり言及はなかった。
    いわゆるヤクザモノとの関わりをもっと知りたかったのだがな。

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    2016年01月17日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    タイトルだけで手に取ってしまいました。光文社新書、厚香苗著「テキヤはどこからやってくるのか? 露店商いの近現代を辿る」。確かにお祭りに行けば必ず並んでいる露店がどう営まれているのかは気になってはいました。いやはや、近所にいらっしゃったんですね、そこが驚き。
    確かに毎度いざこざもなくすんなり並んでますし、周辺の地理にも明るいのは確か。新書なのでだいぶ端折られてはいますが、およその構造がわかりました。
    新書というのは疲れている時にとても読みやすいです。これからもよろしくお願いします。

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    2014年11月28日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    冒頭いきなり「静岡あたりの見えない壁」。僕の住む静岡県は、電気の周波数がわかれているのと同じように、テキヤにとっての行動様式の境界にもなっているらしい。



    僕の知るテキヤ像が東西どちらのものかわからないが、地元の祭りではいったいどこから現れたのかというようなヤクザまがいの人が大量にあらわれる。まさに「テキヤはどこからやってくるのか」であるが、地元にもいるし、他所からも来る、そしてそれらはテキヤ界ではしっかり区別されているし、また地元もひといろではない。



    完全にフリーランスでどこにも属さないテキヤと言うのはほとんどいない一方で、テキヤの素性は7割商人、3割ヤクザだとか。そして親分が白い

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    2022年06月01日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    おそらく著者の研究成果の一部。悪くはないが、物足りない。もっと重厚感が欲しい。新書にそこまで求めるのは酷か。

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    2014年11月01日
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~

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    誰もが見たことあるけど、実態は謎に包まれてると感じる人が多いだろう「テキヤ」の生態を調査した研究者の新書。
    普段接しない世界のしきたりや歴史についての本なのでなかなかわかりにくい部分もあったが、目の付け所が面白いなと感じた。

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    2014年08月04日