岡田芳郎のレビュー一覧
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ネタバレ極端にいえば、酒田に居たとあるボンボンの話。もう少し踏み込んで言えば、「地方文化を維持し育むための手法(昭和版)」。
突き詰めれば「湯水のごとく金を使えば、地方であってもナンバーワンを取れる」という話。映画の話でも、料理の話でも、ましてや経済・経営の話でもない。正直、こんな人が親類にいたら心が安まらない。
ただ…こういうボンボン的な立場の人が、軽薄な夢と希望を語り行動しなければ地方には文化は残らないのも事実で。田舎の現状を見ていると、「ボンボンが夢を見られた昭和時代は、まだまだ幸せな時代だったのかな?」と思うところがある。
地方のボンボンが夢を見ず、夢と引き替えに立てたテナントビルに入っ -
Posted by ブクログ
淀川長治が世界一だと羨んだ映画館「グリーンハウス」と、開高健がその味を絶賛したフレンチレストラン「レストラン欅」「ル・ポットフー」を山形の酒田市に作った男がいた。佐藤久一がその男。その佐藤久一の人生に足を止めたのが、著者の岡田芳郎。岡田氏は、電通時代、大阪万博でパビリオンの企画をやった広告マンで、電通を退社した後にライフワークとしてこの本の取材に取り掛かる。岡田氏は、「無理難題プロデュースします」(早瀬圭一著/岩波書店)で伝説の人物と紹介されている小谷正一の直系の広告マン。佐藤は、1997年1月に亡くなった。グリーンハウスは火災で焼失したが、レストランは2店現在も営業している。佐藤久一のダイナ
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この1冊との出会いは、わたしにとっておとんを知る、おとんを知ることで自分を知ることとなりました。
うちの両親、実はどちらもルーツは山形県です。
おかんの母、いわゆるおばばは鶴岡の出身だったようだが、おとんはこの本に出てくる「佐藤久一」と同じ酒田の出身。もっと言うと、おとんはもうすこし田舎の出身ですが。
いずれにしても酒田の人、しかも同年代。しいて違いを言えば、佐藤久一はいいとこ出身のお金持ち。しかしながら30くらいで北海道へ出てくるまでは、おとんも酒田で生活していたわけで、ちょうど佐藤久一がつくりあげた「世界一の映画館」と称された「グリーンハウス」をリアルタイムで知っているばかりか、そ