馬場未織のレビュー一覧
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"平日は東京で勤務して、週末は南房総で里山に囲まれて過ごす一家の成長物語。
きっかけはご自身の子どもの好奇心に刺激されて、希望にかなった物件探しから始まる。
夫婦共働き、お子さんが3人。ご夫婦お二人は企業に勤務しているようだ(この本の主題は週末の田舎暮らしなので勤務先についてはあまり語られていない)。
田舎暮らしにあこがれている人は必見の書。自然との共存は地域ぐるみの協力が大切で、田舎ではそれが当たり前で濃厚な近所付き合いとなっている。そこで暮らすにはある意味覚悟が必要。
本書はこうした苦労話にもふれるが、多くは母と子の成長物語のようなもの。その時々に感じた心の動きや子どもたちの行動 -
Posted by ブクログ
ネタバレユーモアがあり、具体的なエピソードにあふれているため惹きこまれて一気に読み終わった。
経済的に余裕があるからできるのだとうらやましく思ってしまう気持ちもあるが、なんとか工夫してこういう暮らしをできないものかとも思う。半農半xに憧れつつも、農業すら未知の世界なのにxで食べていくなんて・・・と二の足を踏んでいた。そのため、二拠点居住によって農業や田舎で暮らすことに慣れ、その暮らしの中から半xを探して本格移住に向かうという道は魅力的だと思った。
「思うだけなのと、実際にやるのとでは、時間がたつと大きな差がでてくる」
「食べ物がつくれて、住まいやその周辺のメンテナンスが自分でできて、まわりと助け合 -
Posted by ブクログ
経済と暮らし、そしてメンタルのバランスをどのように取るかということは人によって異なり、様々なライフスタイルのパターンを生み出す。
この本の家族は私とは逆のパターンだ。平日東京で働き、休日に田舎で暮す家を手に入れている。
著者は自然が好きな旦那(激務の会社員)からいわれた言葉をきっかけに週末住宅探しに入る。
様々な土地・不動産屋とのやり取りを通じてようやく出会った土地は8700坪。
引渡し前に最後の一泊をする売主とその親戚。それを見送る著者家族。
大人が感じている「家を引き継いだ重み」を軽やかなものに上書きしていく子供。
新しく入ってきた家族を事件として見る集落の人々。ウエンダイに住む著者・・ -
Posted by ブクログ
都心に住む5人家族が週末だけ南房総に住む話。ライターの母親が綴っている。南房総のことは良く知っているので風景をリアルに想像しながら読むことができた。
特に共感できた記述。
「わたしの中には、二つの心が共存しています。
ひとつは、建築空間であれプロダクトであれ、感性の研ぎ澄まされた人間のつくる美しいデザインに触れるとビリビリしびれて感動する心。
もうひとつは、人間の脳みその生み出す恣意的につくられた形、いわゆる「デザイン」に囲まれて暮らすことに対する窮屈さや反発心」
前半の土地探しや暮らしの様子は、おもしろく読めたが、後半の田舎暮らしによる心の変化などは堅苦しくてページが進まなかった。全部日々 -
Posted by ブクログ
1馬力の我が家は、デュアルライフを送るのは流石に無理ですが、とても参考になりました。
まず、著者の3人の子を持つ綺麗なお母さん、馬場未織さんはとても頭がイイ。建築コラムニストだけあって文章が面白い。
よく語られている都会と田舎ぐらしのメリット、デメリットをさらに掘り下げて説明がなされています。
人付き合い、ママ友との距離感、キラキラな都会生活がやっぱり好きな長女、想像より実際に体験したことの差、土地探し等々、ここまで考えるかってくらい色んなことに思いを馳せています。
田舎がいいと思っていてもそれでも移住をせず都会暮らしをする意味も本音で語られていてスッキリします。
土地探しの話では、 -
Posted by ブクログ
移住でもなくノマドライフでもないデュアルライフという生き方。著者の馬場未織さんは3児の母であり、建築ライターとしての仕事をもつ女性。本書は、そんな彼女とその家族が東京と南房総でのデュアルライフをするまでのいきさつとその奮闘記である。本書を読んでいて一番びっくりしたのが、馬場さんの文章の輝き具合だ。本職がライターだから当然なのかもしれないが、リズム感もよいし読んでいて気持ちのよい文章だった。次に驚くのが、一見日常を綴る日記のようなのだが、その実、食について、都市と田舎(消費地と生産地)、子育てなどの分野にわたる哲学・理念を感じさせられる内容になっていることだ。田舎暮らしやデュアルライフに興味のあ