神成淳司のレビュー一覧
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現役SFC教員と卒業生による、SFCの入試をめぐる議論。入試だけでなく大学の在り方も議論されている。やはり大学は入試なのだ。1990年の開学以来、AO入試などの斬新な取り組みを先行させてきたキャンパスだし、社会のリーダーを数多く輩出してきた実績は言うまでもないが、30年を経て、新たなフェーズに移行しなければならないという意思を感じる(これは、中に居ても感じる)。普通の組織であれば、眉間に皺を寄せて真剣な議論を行うテーマだろうが、この本では「高校の先生を推薦人にし、生徒の入学後の実績に応じて、推薦枠を変動させる」とか「はみ出す人を取るために、これまで逮捕されなかったギリギリのことをアピールさせる」とか、ぶっ飛んだことを楽しげに語っていて、SFCらしいというか、とても楽しい。2050年と言わずすぐにでも実現してほしい。
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社会における計算能力を扱った対談本。
この本での議論は、もはや社会にとって計算機による計算能力やそれによる計算可能性内での意志決定は常態化しているが、その社会的重要性を踏まえられていない情報技術者・研究者(アーキテクト)たちと、そこへリーチできていない社会学という今の日本社会の現実を踏まえて、計算不可能性をキーワードによりよいではないな、もう少しましな社会とそれを支える計算能力への道筋をつけようと努力している。
対談の中で明確な結論と道筋が出ているとは思わないが、その中から拾い出すべきものは多いと考えるし、アーキテクトの末席を汚しているかもしれないぐらいの自分のとっても考えさせられることが多い対談だと思う。
システム設計をする人間には必読。 -
Posted by ブクログ
能力の高い2人が話すだけで、こんなに面白いのか。
神成さんに関しては、寡聞ながらこの書籍で初めて知ったが、この人の頭のよさには脱帽した。宮台さんもアーキテクチャに関しては専門分野ではないにもかかわらず、社会学的な視座からまともな話を展開していて、頭いいぜこいつ、という印象。
1.5次現実のくだりには啓蒙された。1次現実をよりよくするため(そして2次現実へのコミットを防ぐため)の、アーキテクチャを存在させるというコンセプトは頭の隅で考え続けよう。
「便利をもとめても、現在の延長線上でしかない」という旨の発言は、常々思っていたことなので、深く同意した。 -
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宮台先生が、最近の本で繰り返し主張する概念が、ITアーキテクトの現場での具体例を参照して議論されているので、宮台本が今までよくわらないまま終わってしまった人にでも、理解しやすいと思います。
内容は
0、宮台先生と神成さんの対談を通して、
?コンピュータは人間のどういった部分を補う存在であるべきか。
?コンピュータと人間の共生、人間が追求する人間らしさって何?
?理論上のコンピューティング、社会学は、社会を構築しうる存在なのか?
?社会の仕組みを作る人材を育成するために必要なこと
?タイトル通り 計算不可能性を設計するとは。
宮台先生の本は、自分が普段言葉にはできないけど、なんとなく気がついていることを明文化してくれて、いい!
なので、コンピュータと人間学や、あるべき社会システム論とかに興味がない人でも、日々もやもやしている思いを晴らしたい!って気持ちがあるなら是非読んでみるべきだと思います。
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農家での導入実例を踏まえての現状の問題点などの指摘。まずあまりAIの話はない。ICT導入といったレベル。はやりでタイトルをつけたのだろう。アイカメラによる視点分析と、それをもとにした初心者へのテスト問題作成、レクチャーなどの事例は面白いが、技術的には何世代も古いものではないだろうか。気付きとしてはノウハウの共有レベルがポイントだと思ったこと。筆者は日本の農業を守るためノウハウは海外にだすな、といいつつ、後継者をつくるためノウハウを共有しろという。共有範囲の問題だと言いたいのだろうが、それこそが難しいポイントだろう。公共価値としては共有スべきだが、事業としては最大規模で囲い込んだものが勝つ。ビックデータをだれがもつのか、というだけの話なる。さて自分だったらどこまで共有すべきか? AIどころかITCさえ関係ないレベルでも方針はきめなければならない。
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ネタバレ農業の標準化・合理化、ITによる暗黙知の利用などを進めていこうという提言
テクニカルな話題はあまりなく、基準つくりや啓蒙活動などの地道な努力の重要性を説く
・世界の農業生産量は1960からの五十年間で約2.4倍になった。農地面積はあまり増えておらず、単位面積あたりの収穫量を増やすことで生産量をふやしてきた。しかし世界人口は2050には90億人に達するといわれており、一段と効率化を進めていくべきだ。
しかし、栄養という観点から見ると1950と2005の比較でほうれん草のVitAは85%、VitCは77%減少している。人参のVitAは81%、VitCは60%減っている。単位面積あたりの収量を無理にふやそうとすると栄養価は低下しやすい。旬を外れた作物では特にその傾向が強い。今後は季節外れの作物で品質と栄養価の高い作物を安定的に供給するということもビジネスチャンスを広げるためには重要
・IT農業では、これまで経験や勘に頼ってきた部分をセンサーやネットで補おうとする。定年後に農業を始めようというひとにとって「水やり10年」はあまりに長い。センサーなどで適切な水の量を決め、熟練者からのフィードバックを受けながらエラーを修正していくという過程が大事になる。全国で使われている言葉の定義をはっきりさせることもIT農業では重要になってくる。「収量」というは収穫した量か、出荷する量か、乾燥後なのか、、、、など様々な意味で用いられているのを統合し、データの比較を可能にする