光成沢美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の夫は盲聾の大学教授、福島智。
障害者のそばにいる人は自動的に介護人と見なされがちで、それは時にどちらにとっても失礼になる。
「母」や「妻」ならなおさら、献身的な介助者役を求められる。
手伝うのが嫌なんじゃなくて、介助者にされてしまうことに違和感がある。
そういう、「障害者のおくさん」のエッセイ。
ケンカしてムカついてるから本当は手も触りたくないんだけど、コミュニケーションツールが指だから手に触れながらケンカをする。
そこで触るのをやめて(障害を利用して)勝つのは人としてダメだから、それはぜったいにやらない。
もし私がそこで手を離す人だったら夫も私と結婚しなかったと思う。
というエピソー -
Posted by ブクログ
主人公の福島智さんは、9歳で視覚を失い、18歳で聴覚を失い、全盲聾になりました。
このエッセイには、二人の出会い、結婚生活のエピソードが笑いを交えながら、深いメッセージと共に書かれています。
福島さんは指点字というコミュニケーション方法を使っています。
相手が話した事や見えるものを、その指点字で通訳する光成さんのエピソードで印象的なものを書きます。
福島さんの講演会などで、通訳者が手配出来ない場合、光成さんが同行することもあるそうなのですが、その時主催者側から
「妻が夫の介助をするのは当然」というように見られるのだそうです。
もちろん家族である事に変わりはないけど、通訳者としての仕事を認めて