手塚富雄のレビュー一覧

  • ツァラトゥストラI
    「神は死んだ」で、市中に根を張る既成の(まやかしの)価値観からの脱却を叫び、「超人たれ」でローリングストーンな生き方をすすめる。この本は現代でも十分示唆に富む。

    しかし、もしツァラトゥストラ(すなわちニーチェ)の語りがすべて終わった後「あなたの説はごもっともです。それでは次に、あなたの説を聞いたう...続きを読む
  • ツァラトゥストラI
    高校生の時にこの本に出会って、人生変わりました。マジで。ニーチェを読まなければ大学へ行く事もなかっただろうし、ドイツ留学までして哲学を学ぶ事はなかったと思います。それほど、大きな影響を受けた本でした。今では考え方も変わり、ニーチェへの関心は薄れてしまいましたが、ここを原点にいろんな分野に派生し、今に...続きを読む
  • ツァラトゥストラI
    高校時代、社会から疎外されたときに読んだ書。

    冒頭に「毒を以て毒を制する」という内容があったと思うが、まさにこの本自体が毒である。

    毒を飲んで「単なる見下し屋さん」になるか「真の意味でのエリート」になるか、それが問題である。(僕自身もその境界線に立っていると思う)
  • ツァラトゥストラI
    僕は本書の中の「友」という項が好きだ。
    自分が「友情」というものに対して漠然と考えていたことを、ニーチェ特有の
  • ツァラトゥストラI
    わたしが持ってるのは岩波版だけど、表紙が可愛いのでこっちにした。小説というか散文詩のような感じ。オープニングの綱渡り師が落下するあたりなんて、ホドロフスキーのディレクションっぽい映像が浮かぶ。
  • この人を見よ
    今まで感じたことがないような凄みを感じました。難しくて分かりにくかったというよりもニーチェ氏の考えについていけなくて分かりにくかったです。おいおいとツッコミたくなるような部分も多いので信じるか信じないかは読んだ人次第だと思います。
  • ツァラトゥストラII
    そんな時に読んだニーチェは僕を鈍器でぶん殴ったようだった。

    ニーチェとのコミュニケーションで僕が学んだことは以下のことだ。

    現生に希望をもてるよう向き合うことが人生だ。

    虚栄心ではなくよく生きようとする情熱に生かされなさい。

    しょうもない歴史が繰り返し、自分もその歴史の一部分だとしても、その...続きを読む
  • ツァラトゥストラI
    長い旅に出るとき、僕は哲学書を持っていく。
    それは怠惰な自分が哲学書に向き合える唯一の機会だからである。

    ドイツからポルトガルまでの流浪の一人旅、通じない言語、スカスカの財布と相談するたびに、僕は本を開いた。

    ニーチェは雄弁だった、それが一人旅の自分にはすごく心地よかった。

    つい最近、宗教の持...続きを読む
  • この人を見よ
    この自叙伝が書かれたのは、ニーチェが44歳のとき。この年が彼の正常な精神活動の最後の一年だったらしい。
    彼の精神活動の最後に遺されたこの自伝は、ニーチェの思考と著作の全体について自ら細かく解明していく構成になっている。
    シニカルな余裕に満ちた箴言、大上段から一気に振り落とす傲慢な名句に心踊るニーチェ...続きを読む
  • この人を見よ
    「なぜ私はこんなにも利発なのか」のような見出しからもわかるように自らを人類史上希有な、旧来思想の転覆者として語る自伝的文章。堂々とした文体が魅力的だが危険でもある。
  • この人を見よ
    数年前から、超訳ニーチェがちょっとしたブームだけど、最初に手を出したのが本書。

    阿部六郎訳で旧かなの新調文庫版。まだ平成になる前、世の中、バブルで浮かれてた。

    バブルにも乗れない僕には、あまりにも強烈すぎた。
  • この人を見よ
    ニーチェが発狂する1888年の前年の秋に書かれた。
    題名のラテン語“Ecce homo”は新約聖書『ヨハネによる福音書』19章5節から引用されてる。
    各章の表題が笑わせてくれる。
      ◆なぜ私は、こんなにも賢いのか?
      ◆なぜ私は、こんなにも利発なのか?
      ◆なぜ私は、こんなにも良い本を書く...続きを読む
  • この人を見よ
    何をそんなに思いつめているのか、という印象しか受けない。彼は哲学者であるらしいが、詩人でもあり、狂人でもあろう。
    たまにこういう哲学者が現れるのかな、とも思う。今までの哲学にすべて絶望して、罵っている。まあ、分からなくもないが、破滅的思考は身を滅ぼす。もっともこれは彼の最後の作品であるので、他を読ん...続きを読む
  • この人を見よ
    ニーチェ自身がニーチェについて語る。書名の「この人」とはニーチェのことであり、当時世間から理解されることが少なかったニーチェが「(愚民ども)この私を(もっと)見よ!」と言っている。(笑)
    「解説」を読むとこんなにも深淵な大望が記されているのかと思いをいたすが、普通に読んでいると随所で笑いがこみあげて...続きを読む
  • この人を見よ
    ひゃっひゃー(・∀・)
    おもしろすぎたww
    真剣に「なぜ私はこのように賢明なのか」
    「なぜ私はこれほど利発なのか」
    「なぜ私はこのようなよい本を書くのか」

    電車の中で笑いをこらえるのに必死でした。
    この1,2週間電車で乗り合わせたたくさんの人の中でまさか19歳の女の子がニーチェ読んでると思った人は...続きを読む
  • ツァラトゥストラII
    本書には第3部から第4部が記載されている。

    第3部は、洞窟に帰る道すがら、自身の行動を振り返り、
    永劫回帰の思想を完成させるまで。

    振り返りということもあり、第1部、第2部で言及したことを
    ツァラトゥストラ自身が解説している感じになっている。
    よく、ニーチェを自己啓発本に仕立て上げたものがあるけ...続きを読む
  • ツァラトゥストラI
    主人公であるツァラトゥストラが人々に自身の超人思想を
    説いて回っているうちに永劫回帰という真理を見つける
    という物語風作品。
    ニーチェの代表的な作品。

    ツァラトゥストラは好きで何回か読み返しているが、
    読むたびに新しい発見があって面白い。

    そもそも、ニーチェを初めて読んでみようと思ったのは、
    ...続きを読む
  • この人を見よ
     『なぜわたしはこんなに賢明なのか』、『なぜわたしはこんなに利発なのか』、『なぜわたしはこんなによい本を書くのか』など「なぜ~」シリーズと『ツァラトゥストラはかく語りき』、『善悪の彼岸』など各著書の解説文を収録した本。

     この本でも人々のルサンチマンの温床となる「道徳」を捏造してきたキリスト教に...続きを読む
  • この人を見よ
    ニーチェという人は人は非常に高慢というか、自信過剰というか、毒舌なオッサンなのですが、それが逆に人間臭くて、そう言う所も魅力なのでは無いかと思うのです。しかし、これを出版しようとした事自体が凄いと思う。
    もう、これを書いた時点で少し狂乱な状態だったのかも知れないけれど、所々、ジャックナイフ的にハッと...続きを読む
  • ツァラトゥストラI
    大好きなニーチェの名作。

    P130

    ・「女が愛するときには、男はその女を恐れるがいい。アイスふとき女はあらゆる犠牲を捧げる。そしてほかのいっさいのことは、その女にとって価値を失う。」

    ・「女はどういう男を最も憎むか。」
    ーお前が私を引きながらも、ぐっとひきよせて離さぬほどには強く引かないからだ...続きを読む