小林奨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
かなり珍しい形式の小説。
「中世ファンタジーの世界を冒険しながら心理テストに答える」と言うだけでも独特だが、
「主人公がドラクエの主人公のように喋らない」
「タイトル通り主人公が『あなた』なので、名前すらキャラから呼ばれない」
と言うところも珍しい。
心理テストは結構当たっており、面白かった。
ストーリーの方はどちらかと言うと「本格的な中世もの」と言うよりは「ライトノベル」より。
イラストの枚数が多いのも特徴で、どちらかと言うと女性向け。
キャラクターも「剣士」「神官」「妖精」とはっきりキャラ分けされており、個性がかなり強い。
特に妖精の少女「モリー」に関しては最近のノベルスでは出 -
Posted by ブクログ
『ドラえもん』のエピソードを心理学的に解説し、同じようなタイプの人への対処法を説く。
僕はスネ夫タイプに近いかもしれない。自信がないので承認を求めて自慢しがち。しずかちゃんタイプや、ドラえもんタイプのところもある。もちろんのび太くんタイプのところも、ジャイアンタイプのところも。
漫画のストーリーの中ではキャラが立つようにキャラクターのタイプが固定化されているが、実際の人間には同じ人の中にいろいろなタイプが混ざっている。だからこそ、漫画のストーリーを教訓として、自分を振り返ることに生かすことができる。
なかなか興味深い話が多かった。
著者の前著も読んでみたいと思い、ネットで注文した。 -
Posted by ブクログ
都合の良いファンタジー世界におけるお約束的あるあるについて論じるテーマが面白い。挙げられてる作品に古いものが多かったり例示が偏ってたりで引っかかりはしたけれど、ざっと読む分にはわりかし楽しめた。でも全体的に主な読者に支持されるからという理由を軽視して、ふんわりした男女論ばかり書いていたのはいまいち。コラムは良かった。
7節の「障がい者女性と健常者男性の恋愛ものは多いのに逆はあまりないのか?」は男の生きづらさと選ばれなさについていろいろ書いてあったけど、普通に奴隷・メイド・妹の文脈と同じで「特に何も取り柄のない俺」が強く出られて好かれて選ばれることに正当性を感じられる相手として(美少女の)障がい