あらすじ
マンガやゲーム、ライトノベルなどのサブカルチャーには、様々な「あるある」や「お約束」が存在している。
たとえば、「異世界もの」の男性主人公にはなぜか同性の友人がおらず、パーティーは女性ばかり。ファンタ―ジ―作品のヒロインやお姫様は何日旅をしても髪やメイクはキレイなまま。RPGゲームでパーティーに入るキャラに中高年女性はほぼおらず、殺し屋に殺害されるモブキャラは男性のみ。四天王の男女比はたいてい3:1で、任意参加型のデスゲームの参加者は男性が大多数……。
実は、これらの「あるある」「お約束」はユーザーの願望を反映したもの。その裏には、様々な心理の影響があるのです。
古今東西のマンガやアニメ、ゲームなどのサブカルチャー作品を分析、「あるある」「お約束」に隠された見えざるメッセージを解き明かす!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ゲームや漫画、ラノベあるあるを心理学の観点から解説してある本。なんだかんだ言って皆無意識にはジェンダー観に影響を受けているんだなぁと実感。心理学と異世界モノに興味がある人に。
Posted by ブクログ
都合の良いファンタジー世界におけるお約束的あるあるについて論じるテーマが面白い。挙げられてる作品に古いものが多かったり例示が偏ってたりで引っかかりはしたけれど、ざっと読む分にはわりかし楽しめた。でも全体的に主な読者に支持されるからという理由を軽視して、ふんわりした男女論ばかり書いていたのはいまいち。コラムは良かった。
7節の「障がい者女性と健常者男性の恋愛ものは多いのに逆はあまりないのか?」は男の生きづらさと選ばれなさについていろいろ書いてあったけど、普通に奴隷・メイド・妹の文脈と同じで「特に何も取り柄のない俺」が強く出られて好かれて選ばれることに正当性を感じられる相手として(美少女の)障がい者に白羽の矢が立ってるだけだよなーって冷めた。多分この本自体も、そういう男性の気分を害さないように書かれてる。