酒井美意子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
加賀百万石のお姫様、大名華族の酒井美意子さん。
世は幕末が終わり明治に入ってからの自叙伝
twitterのタイムラインで流れてきたのを、たまたま見つけて
なんだ面白そうだな思い電子書籍で購入してみたけど
まぁー面白い!
明治、大正、昭和の激動の時代を生き抜いた女性。
最初はお家はあいやービックリ豪華絢爛!
そんでもってお休みの時は避暑地でテニスしたり
学生時代もお嬢様だらけでまさに上流階級生活エンジョイ。
だんだん日本の雲行き怪しくなってきて戦争が起こり
よくある戦争小説とはまた違った視線。
だいたい一般の方、もしくは軍の話が多い中上流階級からみた戦争って本当に新鮮な気持ちだった
そこでも自分 -
Posted by ブクログ
非常に面白い。
華族の歴史や戦後の華族がどのような憂き目にあったかの詳細がわかる。
作者自身華族であり、噂やイメージでなく、本当の華族を知ってもらいたいという思いがあった。
華族も様々で、華族だからお金持ちというわけではない。というくだりにはハッとさせられる。
特権から高慢な人達もいた。旧華族内で喧嘩していたが、新華族が現れるとお互い手を取り合って対抗した。など、面白い裏事情も。
一方で質素を旨として、大名家、武家としてのエリート教育や社会を背負うという精神性の養成、長年培った家風、家訓を守るといった良い一面ともあった。
一人ひとりの戦後華族の人生、成功、失敗、当時の時代背景などが描 -
Posted by ブクログ
酒井美意子。お父様は旧加賀藩主で侯爵の前田利為、お母様は姫路藩主で伯爵酒井忠興の娘、前田菊子。夫は従妹で酒井家宗家当主の酒井忠元。昭和天皇の第一皇女、照宮成子様のご学友で昭和天皇には何度かお会いになっていたようだ。筋金入りの華族様です。
美智子さまご成婚、昭和天皇崩御、雅子様ご成婚の際にはマスコミ露出も頻繁にあったそうだが、あまり覚えていない。
華族とは…大名、公卿(くげ・くぎょう)出身者(旧華族)及び明治維新に活躍した人々(新華族)のこと。
旧華族は新華族を「成り上がり者」としてばかにしていた。公・侯・伯・子・男の順で位が高い。そして、華族は兵士になることを義務付けられていた。
敗戦 -
Posted by ブクログ
明治・大正・昭和として一くくりにされている近代日本だけれど、現代と近代を分けるものは、やはり1945年の敗戦だと思う。
というわけで、昭和という一つの年代とは言いながら、戦前まで存在していた「華族社会」というものを内側から回想して書かれたのが本書。大名華族の姫として生まれた作者の目を通して、戦前の華族社会が描き出されるが、けっこうこれがまた想像を絶していて絶句。
学習院のお嬢さん方が、女子同士で手紙の遣り取りをして「エスよ」「エスだわ」などどはしゃぎ合ったり、いい年のおばさんたちが「~しゃま」等と呼び合ってたかと思うとかなり恥ずかしいのですが。
まあ、そんな社会を知りたくて読んだので、その点で