マルコム・グラッドウェルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「なんでこれが流行るの?」と感じたことがある人に、この本は刺さります。
25年前に“流行の爆発点”を解き明かしたグラッドウェルが、現代のルールで書き直したのが本書。大きな変化はひとつ、マスから精度の時代へ。かつては広く届けることが鍵でしたが、今は「誰に、どう届けるか」で結果が決まる。特定のコミュニティや影響力の強い個人を起点に、一気に広がる構造が描かれます。
特に印象に残ったのは、「空気感(オーバーストーリー)」という視点。人は自分の意思で選んでいるようで、実は“みんなが信じている物語”に強く引っ張られている。この前提に気づくと、SNSのトレンドやニュースの広がり方が、少し違って見えてきます。
前作のワクワクする成功法則とは違い、今回はどこか冷静で現実的。それでも、「仕組みを知ることで振り回されなくなる」という意味で、読む価値は十分にあります。
流行を追う側から、流行を読み解く側へ。そんな視点の変化を与えてくれる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
東京を初めとする、日本の都市で民間人を狙って大量虐殺を行なった米軍。
元は、精密爆撃で相手の継戦能力を奪うことを理想としていた一派があったらしいのだ。その挫折を、ちょっとだけ描く。
かなり精密な照準器を作っていたらしいんだけど実戦では全くダメだった。特に日本では初めて出会ったジェット気流に翻弄されて、クソの役にも立たなかった。
だからどうしたって話で、欧州では士気爆撃だっけ、民間無差別爆撃やったけどさほど効果がなかったんで、大量殺戮用のナパーム焼夷弾まで作って、民間人が逃げられないよう、できるだけ沢山焼け死ぬように工夫に工夫を重ねた米国に何の変わりはない。
その酷さを語っているふうではあるが基本的な立ち位置が米国人だからか、ところどころイライラさせる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ期待して読んだが、面白かったが何を学べたのかわからない印象。
【旧版】ティッピング・ポイントの3原則(2000)
1. 少数者の法則(The Law of the Few)
社会的感染を引き起こすのは、ごく少数の「特別な人物」である。
この「キーパーソン」は以下の3タイプに分類される:
Connectors(コネクター):多数の異なる社会圏をつなぐ人
Mavens(メイヴン):知識の豊富な情報通
Salesmen(セールスマン):人を説得する力のある人
2. 粘りの要素(The Stickiness Factor)
情報が拡散するには、「人の記憶に残る」「再生されやすい」特性が必要。
内容の魅力、構成、繰り返しなどによって“粘り”が高まり、行動喚起力が生まれる。
例:セサミストリートの構成要素の微調整で学習効果が大きく変わった。
3. 背景の力(The Power of Context)
人の行動は、個人の内面や性格より**状況(文脈)**によって強く左右される。
小さな環境の変化(例:割れ窓、落書きの除去)が犯罪率の劇的な変化を引き起こす。
新板の3原則
1. Overstories(メタ物語/空気感)
社会やコミュニティを動かす背後にある物語的構造を重視。たとえば「ホロコースト」という言葉が使われるようになった背景には、1978年のテレビ番組の影響があったと分析。
2. Superspreaders(超拡散者)
COVID-19、オピオイド危機などでは、少数の人物が大規模な感染拡大を引き起こす。実際に2人が全体の86%以上のウイルスを拡散した研究などを引用。
3. Social Engineering(社会設計)
社会を動かすティッピングは意図的に“設計・操作”できるという視点。
“Magic Third”(グループにおいて約3分の1の構成が役割アップに寄与する)やハーバード大学の女子ラグビーのケース、住民分布を人為的に調整したカリフォルニアの都市実験などが紹介される
個人的なメモ
私なりにまとめると以下となる。
①少数者の法則・Superspreaders(超拡散者)
ごく一部の人の拡散により社会変化は起きる
②粘りの要素(The Stickiness Factor)・Overstories(メタ物語/空気感)
わかりやすい特徴・シンボリックな行動が拡散する
調整要因(mediator)として、モノカルチャー的な文化が拡散を助長する
③Social Engineering(社会設計)・背景の力(The Power of Context)
社会的影響は操作可能である
1/3, 1/4程度を含ませること
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Posted by ブクログ
●=引用
●フェスティンガーは、このすべてをどう解釈したのだろう? 人は何かの信念に傾倒すればするほど信念のために犠牲を払えば払うほどその信念が誤っているという証拠をますます受け入れがたく感じる。だから信念を捨てたりしない。ますます傾倒するのだ。
●ハリスは反発した。ことさらに一般市民を狙ったわけではない。ドイツ軍の戦争継続を可能にしていたすべてものの生産体制を狙ったのだ。それが爆撃のそもそもの目的だった。今言ったように、ドイツ全土の潜水艦建造施設や軍需産業、そこで働く人々を破壊することが目的だった。私に言わせれば、彼らは全員が現役兵だった。軍需物資の生産に携わる人々は、現役兵として扱われる覚悟があるはずだ。そうでなければ、どこで線引きをしろというのか?私に言わせれば、全員が現役だった。子ども。母親。老人。病院の看護師、教会の牧師。 目標は特定しないと宣言すれば、一線を踏み越えることになる。子どもや母親、病院の看護師たちは、兵士と違いはないのだと、自分に言い聞かせることになる。ボマーマフィアのそもそもの主張は、彼らの存在理由は、その一線を踏み越えたくないということに尽きた。 -
Posted by ブクログ
BLINK=ひらめき、に関する本。
一気に結論に達する脳の働きを「適応性無意識」と呼ぶらしい。ある心理学者によれば、「適応性無意識は状況判断や危険告知、目標設定、行動の喚起などを、実に高度で効率的なやり方で行っている」。
本書では、
1 瞬時に下した判断も、慎重に時間をかけて下した結論と比べて、決して見劣りしないこと。
2 しかし無意識の判断の全てが正しいという保証はない。第1感を曇らせる何かが存在する。第1感を信じていい場合と信じてはいけない場合を区別することは可能なのか。
3 第1感は養うことができ、自由に操れるものだということ。
以上のようなことを、様々な具体的事例を通して解説していく。納得できるところ、やや疑問に思われるところ、いずれもあるが、判断や意思決定に益することもあるなあと感じた次第。