フッ素化合物、PFOA/PFOS、ダイオキシンに劣らない人工の猛毒物質が日本の地下水を汚染している現実を知っている人は日本で何人いるのだろう?
本書ではPFOA/PFOSの汚染具合が詳細に記載されているが、何といっても興味深かったのは水を管理する公営団体(都や市)に対して尋常でない回数の問い合わせ
...続きを読むと情報開示請求を実施している点だった。
結論があいまいで市民の混乱/クレームを生みかねないデータの公表を控えたい公務員研究者の気持ちも一瞬考えたが、著者のこういった地道で骨が折れる努力によってこのような事実を知ることができた訳で、逆に言えばそういった追及がなかったら事実が隠ぺいされていた訳である。僕たち/私たちは税金を納めている訳で、こういったデータはもっと整理/公開されるべきで、丸々の黒塗りなど言語道断で、時代遅れな役所の怠慢隠ぺい体質には失望するとともに、一刻も早く改善されるべきだと強く感じた。
その一方、日米地位協定という絶望にはつらいものを感じた。アメリカとは仲良くしてほしいが、言うべきことはしっかり言うべきであって(正直能力不足だが)国会議員達は何とかすべきであると思った。
と、色々書きましたが、最近読んだ親書の中では結構満足できる一冊でした。