華恵のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
モデルで高校生の女の子の、山業エッセイ。
でも、通りいっぺんのことはひとつもなく、
すっごく山が好きだってこと、すっごくひたむきに山と向き合っていることが伝わってくる。
岩登りもする女子で、クライミングの経験のない私には、道具のこともボルダリングと外岩の違いも、
全部新鮮な話ばかり。
悩んだり、自信がなかったり、申し訳なく思ったり、する気持ち。
こんなに可愛い女の子でも、こんなこと感じるんだ〜、と思ってまたかわいい。
失敗も、感じたことも、素直に表現できるのって本当に素敵。
等身大で生きること素敵さを、山と、華恵ちゃんに改めて教わりました。 -
Posted by ブクログ
モデルでエッセイストの華恵ちゃんが山岳ガイドの今井さんや、写真家の石川さん、ある時は〝ママ〟と登った山のエッセイ。
時期的に高校三年生の一年なのだと思う。
いつも気取ったところなく、素直で丁寧な文章(でも、けして畏まっている感じはしない)で綴られる、山の音、色、生き物、雪に若葉が気持ちいい。
山登りなんて全くしたことはないのだけれど、ちょっと登ってみたくなってしまう。あと山ではないけれど、番外編のように入っている皇居のまわりの散策もすごくたのしそうだ。
彼女のエッセイは所々わがままな女の子の顔や、優柔不断で人任せな子供っぽい顔等も覗いて、なんだか微笑ましい。 -
Posted by ブクログ
「読書感想文」というもののあり方について考えさせられた。この本は別に感想文を書いたわけではないのかもしれないけど、世の中の感想文も本の紹介もレビューも、本に振り回されすぎだと思う。「本」様をよく見せようとするあまり、主体がなくなってしまっている。本当の主役は本ではなく、読者なのではないだろうか。この本の主役はまぎれもなく「わたし」だ。わたしの身の回りのことを書き連ね、最後の最後に「こういう○○ちゃんは、『××』という本に出てくる△△に似ているなあ、と思うのだ」というように、わたしの生活の中の一部として、本が存在している。こんなふうに書けたらいいな、と思う。