うつし絵 大岡裁き再吟味
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うつし絵 大岡裁き再吟味

小説・文芸
825円 (税込)

4pt

3.0

関所破りは磔が定め。武州栗橋の関所で偽造の往来手形が発覚、諸国放浪の絵師土田半左衛門が捕らわれた。
江戸の評定所での調べは淡々と進んだが、寺社奉行の大岡忠相は「小普請組旗本の内藤斎樹なる侍を知らぬか」と脈絡のない名を出し、周囲を混乱させる。
半左衛門が放浪の旅に出たという十五年前、旗本倉橋家の若侍が斬られ、疑いのかけられた旗本家当主内藤斎樹は割腹し、面目を保ったとして両家が決着、調べが止まった事件が大岡忠相の記憶に甦った。
謎を謎のまま残してはおけない大岡越前。
半左衛門あるいはその父土田庫之助と内藤斎樹とは関わりがあったのではないか? 大岡忠相の意を受けて、鷹匠の子・古風十一や元読売屋の金五郎たちが動きはじめる。
だが相手は格式ある旗本家、決着済みの事件を掘り返す大岡忠相への反発は強い。
浮かびあがってきたのは、武家に仕える希みを失って隠売女商売に手を染めた土田庫之助の転落と、娘を惨殺された歌比丘尼大鶴の悲痛な嘆きだった。
蓋をされた十五年前の事件に隠された人々の哀感をていねいに描き出す、辻堂魁の調べ直し事件帖!

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大岡裁き再吟味 の一覧

1~3巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~3件目 / 3件
  • 落暉に燃ゆる 大岡裁き再吟味
    748円 (税込)
    大岡裁きで勇名を馳せた大岡越前は還暦を迎え、江戸町奉行(南御番所)から寺社奉行に転出していた。閑職ではないものの、大岡は事あるごとに江戸町奉行職の記録を捲って振り返る。本当に裁きが正しかったのかどうか気になってならない事件があるのだ。大岡は鷹狩で知り合った若い餌差・十一を使い過去の事件の捜索を始める。事件の鍵は意外なところにあった。その驚愕の真相とは?(講談社文庫50周年書き下ろし作品)
  • 山桜花 大岡裁き再吟味
    792円 (税込)
    古風(さきかぜ)十一(じゅういち)、話を聞く耳を持て。 裁きの陰で泣いている者はおらぬか。晩年の大岡越前を支え、少年の死の謎を追う若き十一。 町奉行から外れても、大岡越前は裁きが気にかかる。 十七年前、寺の年若い下男が折檻されて殺され、山桜の下に埋められた。父親が下手人御免の願いを出し、皆、お咎めなしと決した。 その事件にいま、ある疑惑が浮かぶ。大岡越前は、鷹匠の子・古風十一に探索を命じた。 あの裁きは正しかったのか?〈文庫書下ろし〉 辻堂 魁の「次」はこれだ! 味わい豊か、情感あふれる異色の事件帖。若き古風十一の活躍を描く、上質な時代書下ろし小説!
  • うつし絵 大岡裁き再吟味
    825円 (税込)
    関所破りは磔が定め。武州栗橋の関所で偽造の往来手形が発覚、諸国放浪の絵師土田半左衛門が捕らわれた。 江戸の評定所での調べは淡々と進んだが、寺社奉行の大岡忠相は「小普請組旗本の内藤斎樹なる侍を知らぬか」と脈絡のない名を出し、周囲を混乱させる。 半左衛門が放浪の旅に出たという十五年前、旗本倉橋家の若侍が斬られ、疑いのかけられた旗本家当主内藤斎樹は割腹し、面目を保ったとして両家が決着、調べが止まった事件が大岡忠相の記憶に甦った。 謎を謎のまま残してはおけない大岡越前。 半左衛門あるいはその父土田庫之助と内藤斎樹とは関わりがあったのではないか? 大岡忠相の意を受けて、鷹匠の子・古風十一や元読売屋の金五郎たちが動きはじめる。 だが相手は格式ある旗本家、決着済みの事件を掘り返す大岡忠相への反発は強い。 浮かびあがってきたのは、武家に仕える希みを失って隠売女商売に手を染めた土田庫之助の転落と、娘を惨殺された歌比丘尼大鶴の悲痛な嘆きだった。 蓋をされた十五年前の事件に隠された人々の哀感をていねいに描き出す、辻堂魁の調べ直し事件帖!

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うつし絵 大岡裁き再吟味 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

     大岡越前守忠相。還暦を越えてもなお吉宗の計らいで寺社奉行として幕閣に留まる旗本だ。忠相には南町奉行時代に下した裁きの中に引っ掛かりを覚えるものがあり、晩年を迎え内々に再吟味に乗り出すことにした。シリーズ3作目。
              ◇
    今回の再吟味は15年前に起きた、大身の旗本同士の間で起きた殺傷沙汰についての顛末である。
     跡取り息子を殺された倉橋家と、殺したとされる内藤家の間で一触即発の状態となったが、嫌疑をかけられていた内藤家当主の斎樹が屠腹して果てたことで倉橋家も矛を収め、一件落着となった。

     当時、南町奉行だった忠相は、そのときのことをかなり克明に覚えている。
     内藤斎樹には、現場から立ち去るのを見たという目撃者がいる一方、そのアリバイを証言する売女もいた。評定所の取り調べは1度行われたものの結論には至らず、吟味は継続ということで斎樹は屋敷に帰されていた。
     だがその夜、斎樹は屠腹して果て、内藤家からは病死として届け出があったため、それ以上の詮議は無用となったのだった。
     
    ところが15年経った先日、常陸国は筑波の若葉村で土田半左衛門という絵師が捕縛されたことで、かつて収まっていたはずの事件が息を吹き返す。

     放浪の絵師である半左衛門は諸国を巡っていたのだが、関所を通るさい用いた往来手形が偽造されたものだったことが発覚。半左衛門の身柄はすぐ江戸に送られ、時を置かず詮議にかけられることになった。
     関所破りは磔刑との決まりがあるため、町奉行や与力たちは型どおりの評定を進めていく。だが吟味役の1人として詮議の席にいた忠相は、半左衛門を見て目を疑わずにはいられなかった。

    その半左衛門は、年齢こそ重ねているものの、死んだはずの内藤斎樹に相違なかったのである。 ( 第1章「関所破り」) 本編4章と序章および結章からなる。

           * * * * *

    15年前に死んだはずの男が生きていた。そもそも発端となった殺傷事件についても、沙汰に及んだ理由はおろか、その下手人すら確定されてはいなかった。
     という、なかなかのミステリーです。

     その謎を、丁寧な聞き込みを重ねることで解き明かしていく十一の、地道ながら行き届いた調査能力は見どころでした。

     また序章では、御鷹場鳥見役の役人やその手下どもの卑しく非道な行いが描かれ、百姓を庇う十一との間に緊張感が生まれるのですが、その伏線が第4章及び結章できれいに回収されていくところには胸がすきました。そして吉宗の粋な計らいがそれに華を添えているのもよかったと思います。

     さらに、食事や料理の描写も実に美味しそうで喉がなるほどです。優れた時代小説作家はみなそうですが、辻堂さんの作品にもそういった魅力があるのも楽しくて、満足度を高めてくれていました。

     ただ、忠相の意を受けた十一の探索模様が物語の中心となり、剣戟シーンは最後にお慰み程度に描かれるのみになる点は、物足りなさしかありません。
     このシリーズの特徴なのでしょうが、唐木市兵衛なみの剣の腕を持つ十一なのに、活躍の場が地味な探偵仕事ばかりなのはいかがなものかと感じます。

     また、女岡っ引きのお半も申しわけ程度の登場だし、腕も外見も弥陀之介を彷彿とさせるがま吉も付け足し程度の登場ではかわいそうです。もう少し脇役をうまく使ってもらえれば、作品としてのおもしろさは倍増するのではないかと思うのですが……。

    0
    2024年04月12日

    Posted by ブクログ

    いつの時代も、金持ちのどうしようもない息子っているものだな。
    そして、人は職業によって信用してもらえたりもらえなかったり…これも変わらないな。

    0
    2024年03月25日

    Posted by ブクログ

    生意気な言い方だけど、読んで行く途中で、だいたいの謎は解けていた。面白かったのは、大岡越前が、意外と幕閣のなかで嫌われいた、ということだ。まあ、あまりに堅い人間は、いつの世も、煙たがれるものか?

    0
    2024年01月25日

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