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Posted by ブクログ
『さよならの向う側 90s』は、読み始めたときは各話に散りばめられた繋がりや青年案内人の存在から、「最後に大きな伏線回収があるのでは」と期待していた。しかし読み終えてみると、本作はトリッキーな仕掛けや驚きで魅せる作品ではなく、人と人との想いを丁寧に描くハートウォームな連作短編集だった。各話の登場人物たちは死後の世界と現世の狭間で、大切な人へ伝えられなかった言葉や感謝、後悔と向き合う。その姿は派手ではないが、どこか自分自身の人生とも重なって見える。
特に印象的だったのは、案内人の青年だ。彼の正体や背景は最後までふわりと描かれるに留まるが、その曖昧さがかえって物語全体に優しい余韻を残している。振り返れば、彼は伏線の中心というより、死者と生者の想いを繋ぐ存在だったのだと感じる。
ミステリーやサスペンスのような鮮やかな回収を求めると少し物足りなさはある。しかし本作の魅力はそこではない。「もし最後に一日だけ会えるなら、誰に何を伝えるだろう」という問いを読者に投げかけ、身近な人との時間の尊さを静かに思い出させてくれる。読み終えた後、驚きよりも温かさが残る作品だった。
Posted by ブクログ
さよならの向こう側シリーズの90年代!
ウォークマン、ファミコン、ノストラダムス、2000年問題…あったなぁ。
最初から最後まで懐かしいワードがたくさんでした。
死後、条件付きだけど会いたい人にもう一度会えるとしたら…。
普段意識してなくても“もう二度と会えない”ってなったら、切実に伝えたいことや会いたい人はいると思う。
どんな人にとっても、最後の再会は救いになると思う。でも、最後だからこそ苦しい…。
読んでいて涙が込み上げてきました。
何度も思い出して、懐かしむ特別な時間。
大切な人と過ごした時間は、どんな小さな日常でも、思い出すだけで温かで幸せな気持ちにしてくれる。
作中に出てくる90年代の音楽が自身の思い出と結び付いていて、懐かしい気持ちでいっぱいになりました。
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