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物理学者は研究だけでなく、日常生活でも独自の視点でものごとを考える。著者の「物理学的思考法」の矛先は、日々の身近な問題へと向けられた。通勤やスーパーマーケットでの最適ルート。ギョーザの適切な作り方、エスカレーターの安全性、調理可能な料理の数…。超ひも理論、素粒子論という物理学の最先端を研究する著者は、何を考えて学者になったのか? レゴを愛し、迷路づくりに勤しむ少年時代。数学の才能の無さに絶望し、物理学の面白さに開眼した大学時代。思考に集中すると他のことが目に入らず、奇人扱いされる研究者人生…。超ひも理論、素粒子論という物理学の最先端を研究する学者の発想は、日常をまさに異次元のものにしてしまう。面白く読み進めながら物理学の本質に迫る、スーパー科学エッセイ。
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Posted by ブクログ
理論物理学者の著者のエッセイ集です。
高校物理をこれから学ぶ人にも、高校物理を一通り学んだ人にも、ニヤリとするページがたくさんあるのではないかなと思いました。
科学者ってこんな人だよ、と、いろいろな著者の習慣や考え方がちりばめられているのですが、その多くを「あ、これ、自分もやったことある!」というもので(レゴとか、ノート迷路とか、エレベータへの詰込みとか、床のタイルとか数えきれないくらい)、そうか、自分は理系の人間として生きてきましたが、ここまでの生き方は間違っていなかったんだ! と妙な自己肯定感を得ました笑
そして、物理学の研究と日常的な発見の類似性や相似性を考える場面はとても興味深く読むことができました。
Posted by ブクログ
本書を通して、ある物理学者と、ある個人の思考法の両方を知ることができ興味深かったです。筆者いわく、物理学者には理論物理学者(理論屋と言われている)と実験物理学者(実験屋と呼ばれている)という二種類が存在するとのこと。そして筆者は前者に属しており、日頃からちょっとした事で思いを巡らせているそうです。そして、そうした行為をとても楽しんでいるところが微笑ましいです。
でも、そんな部分が、周りにとても危険な状況を作り出してしまうことがあるらしいです。どうやら筆者のような理論物理学者たちは、放っておくと自動的に研究モードに切り替わり、何か疑問があると物理学的な視点からのディスカッションに展開してしまうそうです。なので、理論物理学者同士が同じ車に乗っている時は、かなり危険なので同乗は避けたほうが良さそうだと言っています。
また、学者や研究者たちにとって、研究には長く苦しい時間があるものの、その後でなんらかの発見があるものなので、苦労を苦労とは思わなくなるそうです。さらには、「ひょとして、このことを知っているのは僕一人だけじゃないか」とほくそ笑むこともあるそうです。研究が自分の趣味であると言っている学者の気持ちが、これを読んで理解できました。
また、筆者が書いていた「できあがったものを全部壊して、また作り始める」というような文言がとても印象的でした。
Posted by ブクログ
橋本氏の本は、過去に何冊か読んだことがありまして、それらが面白かったので、こちらも読んでみました。
自分自身、物理学科卒、ということもあり、納得できる部分がたくさんありました。
たとえば橋本氏は、「無限」という言葉を使わないようですが、自分も、「無限」は、本当に「無限」であることを表す場合しか使いませんし、他にも「絶対」とか「最高・最低」といった言葉は、それらが定義できる場合を除き、使いません。
そういえば、会社の採用試験の面接官をしている際、エントリーシートの趣味の欄に「読書」と書いている人に「どんな本を読みますか?」と聞くと、たいてい「何でも読みます」という回答が返ってきます。
そこで、「では、科学関連でおすすめの本があれば教えてください」と聞くと、たいてい「そういう本は読みません」と言われます。
そういう場合、心の中で「何でも読むって言ったじゃん!」と怒りつつ、次の質問に進む羽目になるので、「何でも読みます」と言われたら、まずはおすすめのジャンルを聞くようになりました。
そんなわけで、普通の人が使う「何でも読む」は、どうやら「いろんな小説を読みます」ぐらいの意味しかないことを、45歳ぐらいのときに初めて知りました。
それはさておき、橋本氏には、最強ともいえるパートナーがいますね。
それは、橋本氏の奥様。
非物理学者かつ主婦の代表として、基本的には常識的に振る舞いつつも、ときに橋本氏の斜め上をいく思考を展開することで、橋本氏の思考を打ち砕く、素敵な奥様。
その存在が、橋本氏の魅力をさらに引き出しているように思います。
ちなみに、巻末に参考図書が13冊紹介されているのですが、そのうち10冊は読んだことがあります。
できれば、残りの3冊も読んで、橋本氏に近づきたいと思います。
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