ジークフリート伝説

ジークフリート伝説

1,100円 (税込)

5pt

4.2

ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』は、多くの音楽ファンの心を烈しく揺さぶる一大傑作である。また『ニーベルンゲンの歌』は古代ゲルマンの英雄伝説を素に、13世紀初頭に成立した一大叙事詩である。両者に共通する「ニーベルング(ゲン)」は地下に住む妖精の名前である。そしてこの侏儒がとてつもない財宝を所有していた。この財宝をめぐってさまざまな闘争が繰り広げられ、壮大な物語へと発展していくのである。この物語の主人公ジークフリートのルーツはどこにあるのか。古代ゲルマンの「竜退治」「財宝獲得」の英雄伝説や北欧の伝承『歌謡エッダ』『サガ』などの系譜を辿り、また、主人公の人間像と楽劇の魅力を徹底的に読み解き、ドイツ文化の特質とその精神の核心に鋭く迫る。

〔文庫書き下ろし〕

第1章 ニーベルンゲン伝説の生成
第2章 北欧への伝承
第3章 ドイツ中世英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』
第4章 新しいタイプの伝承
第5章 ドイツ・ロマン派による伝承
第6章 19世紀における戯曲作品
第7章 ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』4部作
第8章 20世紀のジークフリート伝説
結び ジークフリート伝説の系譜

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ジークフリート伝説 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2018年08月09日

    勉強中なのであまり専門的な評価はできないが、ニーベルンゲン伝説について、その変遷を学ぶ上ではかなり役立つ本なのではないかと思った。5世紀頃に伝説が成立してから、ワーグナーの四部作が作られるまでの流れが、実例・差異や変化の指摘とともに説明されており、あらかたの史料とその要点はピックアップできるのではな...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    ワグナー楽劇が中心なのかと思いきやさにあらず。売る為につけた副題と思われる。前作『「ニーベルンゲン」の歌を読む』と合わせて読めば視野も広がる。重複もあるが戯曲についてはこちらが詳しい。

    0

    Posted by ブクログ 2010年11月07日

    副題にもあるとおり、ワーグナーが中心ですが、ジークフリート伝承についての流れと、それぞれの概要、解説、比較と非情に充実しています。
    現代のジークフリートの作品についても紹介されていて嬉しいです。

    0

    Posted by ブクログ 2010年01月08日

    ジークフリート伝説・・・・・と一口に言っても登場人物だけは同じでも、少しずつお話が違ったり、人の名前もちょっとだけ違ったり、有名なジークフリートの暗殺の場面がベッドの上だったり森の中だったりと色々ヴァリエーション(?)があるんですよね~。  KiKi が最初に出会った「ジークフリートの物語」は恐らく...続きを読む

    0
    購入済み

    2021年01月30日

    時代ごとのジークフリート伝説のそれぞれについてあらすじが記述されているので、前提知識なしで読めるのは良いのだが、逆にあらすじばかりで歴史的考察や思想的意味などの分析が物足りない感がある。

    0

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