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ファンタジーの名手あまんきみこが描く心温まる世界が、二十年の時を越えて復刊したものを電子書籍化しました。小さな北風の子が、生まれて初めての旅にでました。出発の時、お母さんが「北風は南風のように、動物や人間に喜ばれない。でも、北風も立派な風なんだからね」と言われて旅立ったのですが、やはり皆に敬遠され、心を痛めていました。そんな時、一本のいちょうが呼んだのです。「私の葉っぱ全部落としておくれ、根元で寒さに震える子猫を温めてあげたいから、手伝って」と。いちょうを気遣う北風の子と、子猫を気遣ういちょうの木。そこには自分を超えた大きな愛が、存在していました。このお話の中で始めての旅をする北風は、人生の荒波に飛び出したこどもそのものです。そしていちょうの木はといえば、こどもが活躍できる場を見出し、大きな愛のお手本を見せてあげられる大人です。心を描いた作品として長年小学校の道徳の副読本としても、愛された作品です。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
あまんきみこさんのお話が読みたくて購入した。寒い風を吹かせるので皆から疎まれている北風の子。その北風を遠くから呼ぶ声がする。題名の「きんのことり」にどう繋がっていくのかと思っていたら、「こう来たか」という感じ。あまんさんのシンプルな表現の中にある「色彩感覚」を荒井さんも見事に表現している。大人になっ...続きを読む
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