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美しい自然や動植物、文学、音楽から、軍服、罵り言葉、愛猫パードまで。「アメリカSFの女王」が、自らの人生経験をふまえて繊細かつ奔放に綴った2010年代のエッセイを集成。
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Posted by ブクログ
とても上質なエッセイ。 こういう本が翻訳され続けるように、知的人でいる努力を重ねたい。 この本をおもしろいと思える読者が今後も絶えませんように。
偉大な作家が晩年に始めたブログの記事集。長い?人生を生きていくのにヒントになることがたくさん得られる。
あー!それ言っちゃう!という胸のすくようなエッセイが多くあった。著者の正直さ、誠実さが滲み出ている。 特にうちなる子どもをカルトと言い、酸素だけを食べる人の話しがお気に入りだ。アンケート、信じること、怒りについても示唆に富む。 『怒りの葡萄』は読もうと思った。 2018年に亡くなっていたことを...続きを読む本書で初めて知りました。
実は、エッセイなのに、彼女のことをほとんど知りませんでした。 でも、パラリとめくって読んだ言葉たちから、彼女のウィットに富んでいて、きっと剛毅で、でも軽やかで、年齢と同時に培われた含蓄を感じ、けして安い本ではありませんでしたが、すぐに購入を決めました。 予想は大当たり! クスッと笑えて、ほっこりで...続きを読むきて、背筋が伸びて、納得、発見しっぱなし。 実は、ファンタジー小説にあまり気持ちが動かず、今までほとんど読んでこなかった私です。このまさにファンタジー小説界の大家とも言うべきル=グウィンの言葉から、ファンタジーのもつ力、ファンタジーだからこそできる世界との戦い方(?)を諭されて気がしました。そして、くだらない好き嫌いを言ってないで読まねば!!!と思わされたのです。(このエッセイの中でそんな話が出てくるわけではなく、私が勝手に感じたことです…) まだ半分ほど。まだ続きが読めるという喜びに浸りながら、読み進めます。
出だしからもうおもしろくてこの先に書かれていることであろうことにわくわくしている。 お気に入りの猫パードについての「パード日記」、自分が書いた文章が誤って引用されていたことから展開する「内なる子どもと裸の政治家」など。
表題の由来となっている「余暇には何を」「二階のお馬さんたち」がよい P29 老齢は気の持ちようでどうにかなる問題ではない。それは実存する状況である。【中略】恐怖というものが賢いことはめったにないし、親切であることは決してない。元気づけようとしているのだと言うなら、そもそも誰を元気づけようとしている...続きを読むのか、考えてみるとよい。 P32 老年における生は次第に衰え、縮小する。そんなことはない、と言っても無駄である。実際にそうなのだから。大騒ぎをするのも、怯えるのも、どちらも無駄だ。誰もそれを変えることはできないのだから。【中略】ちゃんと向き合いさえすれば「ザ・ディミニッシュト・シング(衰えて残り少ないもの)」の使い道はたくさんある。【中略】老齢そのものを「ディミニッシュ(縮小)」使用とはしないでほしい。老例には構わないでほしい。あなたの恒例の身内や友人にも、あるがままにさせておいてあげてほしい。現実否認は何の役にも立たない。誰の役にも立たないし、いかなる目的にも役立たない。 P41 あるフランス人が、猫は家の魂だといった。私たちはそれに同感だ。 P62 (物語の意味を考えるのは)それは私の仕事じゃないの。あなたの仕事よ。【中略】あなたにとって「何を意味するか」は、あくまでもあなたにとっての意味だ。 P100 抜群の、あるいは独特の達成という意味での「グレートネス(偉大さ)」は、ひそかに性別を示唆する語だ。【中略】一般的な抽象概念としての「偉大さ」は未だに男性の領域のものだと考えられている。 P101 男たちが「本来の姿の二倍のサイズに映る(ヴァージニア・ウルフの”女は男を二倍の姿に映す鏡の役割を果たしてきた”という表現より)」ことを必要とする限り、女の作家は彼らと公開で競争するのは危険だと知っている。 P118 すべてのユートピアはディストピアを包含し、すべてのディストピアはユートピアを包含する。 P159 真実を尊重するという考え、物を分かち合うという考えた、私たちの国にとってこんなにも無縁なものになっていなければよかった。もしそうなら、私の国が私にとってよその国のように感じられ始めることもなかっただろう。 P165 自己憐憫好きの感受性豊かな犠牲者ヅラの子供には、内なる子供と共通する点があるように思われる。どちらも怠惰なのだ。自分が大人になるよりは、大人を責めるほうがはるかにたやすい。 P197 残酷さというのは、相手の苦しみに気づいていることと、それを引き起こそうとする意図を含意している。残酷さは人間の専門分野で、常にそれを訓練し、磨き上げ、制度化している。
ル=グヴィンの生前最後のエッセイ集だと本屋で見て購入。 でも、最初だけ開いて以降、数年、続きを読む事ができなかった。気力がないという理由で。 それが久しぶりに開いて見ると、するする読めるようになっているのは、ようやく、人の話をちゃんと聞ける自分になって来たせいなのかもしれない(だといいな)。...続きを読む そんな風に、この人のエッセイは軽い話でもどこか「ずん!」としている。読んでいると、エッセイという定義が判らなくなってくる。辛うじて印象でまとめるなら、文学者のというより、それは学者や科学者の書くものの雰囲気がある。それでいて、けして難しい内容で読み手を煙に巻くというところは微塵もない。でも、一文一文で考えさせられてしまうのだ。彼女はそうさせるつもりはないのだろうけれど。 最初は老いや女性問題などについてのエッセイ。それも事情通の人にはとても響くだろう、ウィットに富んだ筆致でも、他の今まで私が読んだどんな人のエッセイよりも、軽妙なのに中身が濃い。 後半になってくると、この「ずん!」が「うん!?」に変わる。猫の話など、もっと身近な、でもそれもとても深くワクワクするような思考の広がりにつながっていく。なので、今から読もうという人は是非、最後の方を愉しみにしてもらいたい。 特に私は、第2部の『世の中を理解しようとすること』の「未完の教育」(グヴィンの猫がネズミを捕る話)、第4部の『報酬』の章の、「その木」(クリス●ツリーについての話)に惹かれた。さらに同じ第4部の「二階のお馬さんたち」については、思考の道筋が面白すぎて、楽しくて足をバタバタ鳴らして喜んでしまった。 この本は基本的にはグヴィンのブログの文章を再編したものからなっているとのことだけれど、最後まで読んで、さらに訳者の後書きまで読んで、感じていた印象の理由が「あぁ!」と明らかになった気がした。 彼女と同じ国で、語る元になった事件や本などを身近に知っていたら、もっともっと楽しめたのだろうと思ったし、訳者後書きに、彼女の講演の話や他のエッセイの事などが書かれているのを見ると、自分が英語圏にまったく造詣がないのに悔しさを感じた。いまからでも英語の勉強始めるかな(喋れなくても、読めればいい。笑) カッコイイ人だなぁとつくづく表紙を見て、ため息が出る。同じ人間に生れて、光栄だと感じた。心から。
ゲド戦記の著者という事だが今の時点でゲド戦記は読んだことがなく、ジブリのアニメを一度観ただけで「あらすじ」の様なものしか理解していない自分にとっては、先入観もなくタイトルが気になって手に取った。 いろんな事に触れている。この人のきっぱりした口調が好きだ。経済の成長については全く同意見で、同じ意見があ...続きを読むる事に安心もし、ウルフが好きだというのを読んで嬉しく思う。ヘミングウェイは私は嫌いではないけどね。
ひさびさに骨太なエッセイを 読みました。 高校生の頃ゲド戦記を読み、 作者が作り上げる世界や 言葉遣いに感銘を受けたことを おぼえています。 今回のエッセイを読んでいても 付箋を貼りたい箇所が、たくさんあり 手元に置いて何回も読み返したい 一冊になりました。
ジブリアニメとして制作された『ゲド戦記』の著者として有名な、K・ル=グウィンさんのエッセイ。猫との生活(バード日記)や、年齢を重ねてたどり着いた生活について、作家としての思いや、人生の一コマについてだったり、様々なテーマで語っている。 一番印象に残ったエッセイが『ファーストコンタクト』という題名のも...続きを読むの。 ガラガラヘビとの緊張感ある対峙で共有した瞬間を語った一編。 彼女の作品を未だに読んでいない。読むとすればヒューゴー賞、ネビュラ賞を取った『闇の左手』から、続いて『ゲド戦記』へと歩みたいと思っている。
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暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて ル=グウィンのエッセイ
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アーシュラ・K・ル=グウィン
谷垣暁美
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