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「格闘技オリンピック」が開かれ、文七は堤城平と死闘を演じる。さらに松尾象山指揮下で北辰館トーナメントが開幕。伝説の必殺技「虎王」がベールを脱ぐなか、巽、姫川、藤巻など役者が出揃って雌雄を決する。至高の格闘小説、IV~VIIを合本刊行。
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Posted by ブクログ
4〜7巻の合本。一気に読ませるのは変わらず。ただし文七の存在感が薄まり、豪放な象山に魅力が集まった感あり。戦いが戦いを呼ぶ割に、なんだか記号論の世界へ向かった。人を壊す技術を身につけることの充実と空しさを描こうとしたのだろうか。
2巻目、750ページ。 あと2巻ある・・・。 プロレス、空手、柔術、サンボ、ムエタイ、古武道・・・どれが強いか、ではなく、誰が強いのか。ただそれだけ。 登場人物の過去を振り返る部分が多いなあ。その過去もおもしろくはあるのだけれど。
僕自身がもうアラフィフなので、最も感情移入するのが泉宗一郎で、雑魚キャラ的にあしらわれてしまい悲しかった。いよいよMMAの萌芽が描かれ、野試合で殺し合いみたいな戦いばかりしていた丹波文七が大いに戸惑っている様子が面白かった。他の登場人物がみっちり描かれる中、梶原年雄の影がすっかり薄くなってしまった...続きを読む。試合がたくさんあって楽しかった。試合描写そのものはあんまりよく分からなかったのだが、誰が誰に勝ったのか前巻までは曖昧なケースもあったがしっかり白黒着くようになった。 この小説が時代のものだと感じるのは、基準が当時のもので、またこの小説が作った基準もあり、それが覆ってしまった現在、成立していないところがある。この本の最後の方でグレイシー柔術らしきものが登場する。 今の基準なら、丹波文七は梶原に最初の道場破りでKO勝ちしているか、梶原も総合的なトレーニングをしていて、さっさと関節をきめて脱臼させるか靭帯を伸ばすかしている。とにかく試合はずっと早く終わっているだろう。アマレスの過小評価もある。 この小説で刷り込まれた「腰の入っていないパンチはいくら当てても効かない」「プロレスラーの打たれ強さは異常」はUFCの出現で覆る。「腰が入っていないくても無数に当てられると深刻なダメージを受ける」「プロレスラーは打たれ強いかもしれないが、限度がある」となった。特にK-1でプロレスラーの中西学選手がTOA選手と対戦した際、この小説の通り、最終ラウンドの終わりまでいくら殴られても不敵に笑みを浮かべてたち続けている中西選手を想像していた。ところが顔面を殴られてあっという間にKOされてしまってショックだった。
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