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「…不均質で複合的に発達したグローバルな資本主義が、あらゆる不安定の原因なのか。ポピュリスト政治を動かす激情は、エリート層による政策決定にどんな影響をおよぼすのか。政治家はその激情をどうやって利用するのか。国内の、そして国際的な秩序へと至る道はあるのか。恒久的な安定や平和は実現できるのか。その答えを教えてくれるのは法か。それとも恐怖の均衡と、専門家や将軍の判断に頼るほかないのか。これらがこの1世紀の間、私たちが1914年について発してきた問いだ。2008年とその余波について、私たちが同じような問いを発するのは偶然ではない。それらは、近代というものの大きな危機につきまとう問いである」(最終章より)下巻ではギリシャ経済危機から、金融危機の欧州全域への波及、緊縮財政政策、欧州中央銀行による量的緩和の開始、ウクライナ危機、ブレグジット国民投票、トランプ大統領の誕生から2017年までをあつかう。
...続きを読む※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2021年03月12日
リーマンショック〜トランプ政権に至るまでのグローバル金融経済現代史を米国、欧州、アジアの政治力学に対する詳しい検討に基づいてまとめた著作。
政治経済学における政治要素、特に「政党」の力学が克明に描かれており、デリバティブにまつわる問題として語られがちな金融危機の経済史とは異なる視点で現代政治経済史...続きを読む
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