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「最善を尽くしましょう」「先生にお任せします」……これは日本のがん告知の場面でかわされる典型的な会話。ここから外科医主導の「手術のやり過ぎ」「効果の期待が薄い抗がん剤治療」に突き進み、苦しみのうちに死を迎える患者がいかに多いか。本書では「悪しきがん治療」を受けないためにはどうすべきか、自分の命をきちんと見つめて最期を迎えるためには何をすべきなのかを、医師歴50年の著者が具体例を挙げて解説する。
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Posted by ブクログ
ある程度以上、進行したがんには、延命治療よりも苦痛緩和のはるかに重要。にもかかわらず、医師はひたすら無益で害の多い治療を続け、患者はその効果に期待しながら苦しみ、自分の命、自分の死と向き合うこともできないまま亡くなっていくことが多い。これが日本のがん治療の実態。がんの放置療法については、既に近藤先生...続きを読むが多数の著作物を残しているが、小野寺氏の説は、近藤氏の尖った部分をほどよく丸めた感じ。その分、安心して読める。例えば、初期がんについては、それが命とりになるのかどうかについて区別はできず、早期の発見に対しては、切除や放射線治療を施した方が安全としている。百害あって一利なしの過剰な手術。意外に効かない抗がん剤と放射線。インチキだらけの免疫療法やサプリメント。本当の意味での安らかな死を迎えるにはいかがすべきなのか。論説はあくまで坦々砥のごとしであるが、正鵠は鋭く射ている。
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ムダながん治療を受けない64の知恵 医者任せが命を縮める
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小野寺時夫
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