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Posted by ブクログ
2045年問題(技術的特異点)をテーマにした本の中では解りやすくSF的分析からも熱い内容になっていました。
- 1章「コンピュータが人間を超える日」
「2001年宇宙の旅」「攻殻機動隊」「ターミネータ」「マトリックス」などのSF作品の説明を元に、それぞれの未来論に対しての親和性を説かれている。著者はそうとうSF作品が好きなんだろうなぁ。
- 2章 スーパーコンピュータの実力
0,1の2進数から始まるコンピュータの仕組みやプログラミング言語のヒストリーの説明など。
漠然としか知らなかったスパコンで使われるFlopsの意味などがわかり、教養に役立つ章。
昔の大型フレーム機に比べてスパコンがどのように便利になりまた役立っているかとか。
コンピュータの進化の比較。
- 3章 インターフェイスの最先端
40年前の汎用機時代の紙テープインターフェースと、現在のLeapMotionやKinectを始めとする、ボディインターフェースとの比較と進化について。
その他、映画マイノリティ・リポートに登場するインターフェースの時代はすぐそこまで来ている。とか、ここまで現状でも十分に進化しているインターフェースについての説明。
- 4章 人工知能開発の最前線
ここから本書の本題に近づく人工知能の歴史とこれからについて。人間の脳の仕組みをブレークアウトさせたヒューマンブレインプロジェクトやIBMのシナプス計画についてだが、本書説明されている通り新たなパターン認識とノイマン型コンピュータの融合によって頭脳革命が起きることは間違いないと思った。
「イミテーションゲーム」で一躍注目されるようになったアラン・チューリングの話題も少しだけ出てきます。
- 5章 コンピュータと人類の未来
カーツワイルが提唱する3つの将来の技術進歩、遺伝子工学、ナノテクノロジー、ロボットについて書かれています。
この章は特にSF色が強くて熱く面白い。
コンピュータの中に入り込む「マインドアップローディング」、全宇宙がコンピュータになってしまう「宇宙の覚醒」、コンピュータを創りだした人類が神になる「人類半知半能の神」について著者の意見を交えて考察します。
ビッグバンから光の速さまで出し語ったと思えば、荒唐無稽な神の話にまで発展し、冷静に考えるとトンデモ論について語っているのだが、真面目にSFの世界を語ることの意義!を感じました。そしてワクワクした。
- 6章 コンピュータが仕事を奪う
6章は一気に現実に戻され5章からのギャップが激しい。
ボット作成できるプログラマーやマネジメンtの業務のトップと、家庭の掃除、家事、マッサージ師、美容師などのボトム以外の仕事は近い将来コンピュータにとって代わられるという話。
生き抜く術として、今後格差が開くだろう、4つのディバイド(格差)を徹底的に学ぶ必要があるということ。
それらはデジタル・ディバイド、インフォメーション・ディバイド、イングリッシュ・ディバイド、メディアリテラシー。
英語勉強せねば。。
- 7章 人工知能開発の真意
最後は5章との対比で、そんなSFな未来は実現しないという希望?の章。この章を最後に持ってくることで30年間人工知能を研究し続けてきた筆者がどの未来を望むべきなのか?というジレンマを感じた。
生態系のロトカ=ヴォルテラの方程式を例に、人間とロボットの関係を代入しカオスな将来は来ないと説いてます。
最後にこれからの政治に対して著者の妄想である「ビッグブラザー」について感銘を受けました。
1万項目辺りから国民の総幸福度と数値化する関数を作って、コンピュータに判断してもらう政治。今やどの道どの政党が政権を取り改革をしたところで、毎日のように国会デモ活動が起き、立場の違い上反対する人は必ずでる。
ならばマクロな目で見て国民の幸福度が最大になるような革命をしてもらえば良いじゃないか。という話。
アニメサイコパスのシビュラシステムに似てるが、面白い発想を持っている著者だと思った。
…ら、著者1943年生まれなのですね。。
発想が柔軟なのでてっきり40歳未満くらいの方なのかと思っていただけあってびっくりしました。
先日、ソフトバンクからコンシューマ用にpepperくんが発売されました。本書を読んで、このソフトバンクの発表が人類の終わりの始まりの第一歩なのかもしれない…。と考えてしまいました。
Posted by ブクログ
ムーアの法則をあらゆる事象に適用できるとしたカーツワイルは2045年にコンピュータの能力が全人類を越えると考えた。スーパーコンピュータの歴史、SF、欧米の人工知能研究動向から未来を考える好著。
どうやら再び人工知能へ向けて、IBMのシナプス(SyNAPSE)計画、スイス連邦工科大学のブルー・ブレイン・プロジェクト(Blue Brain Project)などが動き出しているようです。
人工知能は80年代に国家プロジェクトでエキスパートシステムを目指し、AIブームもあったがその失敗とともにブームは去ってしまった。クラウド、モバイル、ビッグデータとの流れの中で、未来を予測するのが現実的になってきた今こそエキスパートシステムであり、AI(人工知能)ではないだろうか。
Posted by ブクログ
このあと、世界の変化のピッチはどんどん上がる。好むと好まざるとを問わず、インターネットや電脳の発達に身を任せるしかないのではないか…一度水道や電気を覚えてしまったらそれらがない生活に戻れない。
もし、AIが自分の生活のかなりの部分を合理化してくれて、今私がいつもやらかすように、「買い物のし忘れ」「子供の学校の書類だし忘れ」「予定をきちんと立てる(気が付いたら連休直前)」というようなことを回避してくれるのなら、きっとその力を使うだろう。
IoTとかFinTech、クラウドやビッグデータまではどんどん時代が進んでいく。
その先は、ぴんとこないがAIが意思をもち、もし「人間に敵意を持ったら?」というのが大きなテーマになってくるのだろう。
【2026.9.27追記】著者の松田氏のyoutubeを見た。シンギュラリティが目前に迫った今、貴重な知見が語られていた。「AIは人類を殺すかもしれない。しかし人類だっていろいろな動物を絶滅させたが大半の種は残っているじゃないか」「人類はAIにとって、人間から見た猫みたいな立ち位置になるかもしれないし」など。
Posted by ブクログ
乗数的に性能を増すコンピュータは2045年にその時点での全人類(約100億人)の計算能力を上回り、技術的特異点を迎え究極の人工知能(ゴッドライクマシン)が誕生する。以後、人類は技術的な発明や開発をすべてコンピュータ(人工知能)に委ねるようになり、人の仕事は奪われ、貧富の格差は増大する。特異点後のコンピュータは意思を持ち、次々とイノベーションを起こし、最終的に全人類の1兆の1兆倍計算能力が高まり、人類はおろか全宇宙を支配し、別の宇宙を作り出すことすら可能となる。人類は滅ぼされるかあるいは、思考するデータとなって肉体を捨て、コンピュータの中に取り込まれる、、と言った未来予測がカーツワイルやガリスなどの一流の科学者なされている。これが荒唐無稽な話ではないことが、最近の科学的成果(たとえばgoogleのネコ)や学会における論争(たとえば強い人工知能VS弱い人工知能、宇宙主義VS地球主義)でにわかに現実味を帯びることとなり、これらとんでもない科学的状況とと我々はどう向き合っていくべきかについて、同じく科学者である作者が考察した本。
難しい科学的なことを平易な文章で書いてあり、読みやすく実に興味深い。しかも、この本ではメドウス、ローマクラブの予測する有名な"成長の限界"にもキチンと触れ、その悲観予測通りに進んでいる現在であればこそ、上記のような究極の人工知能の開発が文明収縮を超えるイノベーションにつながるのではないか?とも説いている。
これらの文脈は遠い未来の話ではなく、自分も辛うじて生きられるかもしれない21世紀後半には大半が判明してしまう近未来の科学的予測であるので、どうなるか実に興味深い。健康でいて、見届けることにしよう!
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