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Posted by ブクログ
夜の覇権を競って火花を散らした立花と藤堂の物語がこの本で完結します。こういう終わり方でこれはこれでよかったかなと思わせる読後感でした。
いつもは見ない世界の裏側を見るという意味ではいいのではと思います。 「黒い太陽」 「女王蘭」に続く立花と藤堂の戦いがこの本を持って完結編となります。栄華を極める立花と「堕ちた風俗王」の藤堂。彼がすべてをかけ天才キャストゆりなをはじめ精鋭たちを全国から集めたキャストたちを一堂に冠した「トップキャスト」を立花の旗艦店であるキャバクラ「フェニックス」のある新宿は歌舞伎町にオープンさせることから物語は始まります。
劣勢に立たされた立花はゆりなの弱みを突いて彼女をトップキャストから引き抜き、それに腹を立てた藤堂は、かつて自分が手塩に育てた冬美を立花の店に送り込んでゆりなとの売り上げ勝負をさせ、負けたほうが夜の世界を去るというなりふりかまわない提案をします。
僕は夜の世界にはそんなに詳しくないんですが、キャスト(あえてそういいます)一人が上げる売り上げが一億を超える世界って、一体どういう世界なんだと半ば唖然としながらページをめくっていました。しかし、男と男。女と女の意地をかけた勝負は復讐代行屋の鷹場の乱入によって、大きくその舵を切っていきます。
読み終えた感想といたしましては結末についてはどうぞご自身で確認していただくとして、夜の世界に「絶対王者」として君臨してきた藤堂がどのような決断をしたか。エピローグを見ることによってその真意が明らかになってきます。「黒い太陽」や「女王蘭」では彼に感情移入はあまりできませんでしたが、この中では彼にすごく感情移入をしてしまう自分がいました。
厚い本ではありますが量を気にしないで一気に読めるので日ごろ見ることができない世界を覗いてみたいという方にはいいと思います。ただし、先に2作を読んだ上でないと、面白みは半減してしまうので、まずはそちらから読むことをお勧めします。
Posted by ブクログ
『黒い太陽』『女王蘭』に続く完結編。風俗王をかけた男と男・女と女の意地の戦いは正に経営者とその社員の様に思いました。。夜の世界はよくわかりませんが、どの仕事もどの業種も根本的な考えは同じなのかなと考えさせられました。内容は『黒い太陽』などと比べると、スリルやグロさはありませんが、所々グッとくる場面や人間味が感じられた一作でした。特に印象に残ったフレーズ、『熱く語ることの代わりに、静かに騙せる男になった。情熱を失った代わりに地位を、誠実を失った代わりに名誉を、正義を失った代わりに金を得た。』失わずに何かを得ることの難しさを考えさせられた作品でした。
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