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雑誌『思想の科学』への投稿がきっかけで交流が始まった二人。半世紀ぶりに再会し、語り合った昭和の記憶とは? 鶴見氏は、昭和三年の張作霖爆殺事件の号外を覚えているという。八歳年下の上坂氏が、戦前から戦後の体験談について、根掘り葉掘り質問をぶつける。「米国から帰国したのは愛国心かしら?」と問う上坂氏に、「断じて違う!」と烈火のごとく否定する鶴見氏。一方で、「戦時体制にも爽やかさがあった」と吐露する上坂氏に対して、「私もそう感じた」と応える鶴見氏。やがて議論は、六〇年安保、ベ平連、三島事件、靖国問題へ。六〇年安保のデモ行進に誘われた上坂氏は「後にも先にもデモに参加したのはあれが初めて」と。その後、ノンフィクション作家として自立してゆく上坂氏の原点に、鶴見氏らとの交流があったというのは興味深い。現在では護憲派、改憲派という立場を異にする二人だが、いまだからこそ訊ける、話せる逸話が尽きない。圧巻の一六五歳対論!
...続きを読むPosted by ブクログ 2011年08月06日
ちょうど出たばかりのこの本を、さていつ読もうかな、などと思っている時に、残念なことに、上坂冬子の訃報が入りました。
思えば彼女は、筋金入りの保守派でした。どちらかというと、まぎれもなく、真剣に対峙するとしたら、とんでもない許し難い保守反動でした。
悪しき改憲論者で、韓国従軍慰安婦への無理解や、夫...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年12月21日
昭和史の対論という表題に惹かれて読んでみたが、鶴見俊輔という巨大な知性が光った本であると感じた。
鶴見俊輔は、ベ平連で有名なリベラリストであるとは知っていたが、本書でその生まれや過去、考え方がよくわかった。鶴見俊輔は、後藤新平の孫にあたり、戦争前の1938年(昭和18年)16歳時にアメリカに単身...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年11月23日
リベラルと戦後の市民運動を代表する哲学者・鶴見俊輔氏と保守を代表するノンフィクション作家・故上坂冬子女史の「異色対談」
肩書きだけ見るならば、左右対決、核心と保守の対峙とイメージしがちですが、早計することなかれ。
市民「である」ことを立ち上げる鶴見氏と、日本「なるもの」に固執するふたりには共通す...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年04月21日
[ 内容 ]
雑誌『思想の科学』への投稿がきっかけで交流が始まった二人。
半世紀ぶりに再会し、語り合った昭和の記憶とは?
「戦時体制にも爽やかさがあった」と吐露する上坂氏に対して、「私もそう感じた」と応える鶴見氏。
一方で、「米国から帰国したのは愛国心かしら?」と問う上坂氏に、「断じて違う!」と烈火...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年01月08日
例えば張作霖爆殺事件に関して「河本大作が悪いと決め付けることはできない」という上坂は、「どうせやるなら、ばれないようにやれ」という声にはどうこたえるのか?この失敗が招来した満州事変~シナ事変~太平洋戦争という破滅の流れに一定のきっかけを与えた結果責任はまさに河本らにこそ問うべきだろう。鶴見はそうした...続きを読む
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