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AI、スマホ、ゲノム編集……世の中を大きく変える「主流X」は、突然生まれるものではない。なんらかの予兆が必ずある。なのになぜ、多くの人は見逃してしまうのだろう? ひと握りの特別な人間にしか、未来は見えないのか? 本書を読めば、未来を自分で読むコツを身につけられる! 世界で話題の未来学者、待望の新刊
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Posted by ブクログ
ニューヨーク大学スターンビジネススクールで教鞭を取り、SXSWで毎回講演をしてくれる未来学者エイミーウェブの本。未来予測をするための手法が書いてある。未来は決まっているものではなく可能性は複数あるから、複数のシナリオを描きながら対応方法を考えていこうと呼びかける。 トレンドを掴むだけではなくケースバ...続きを読むイケースでプロアクティブに考えるために役立つと感じた。 が、相当時間がかかり、成功もない手法のため何度か自ら試さないと身にはつかないだろうと思った。 だとすると、毎年発表される彼女のレポートを読むのが効率的かもしれない。
主にテクノロジーが関わる未来予想をどう構築するか? 著者はユダヤ系の日本通だが、それは直接はこの内容とは関係はない。 最先端でも周縁部でもあるテクノロジーの限界を試している人たちがいる。それらの動向がトレンドになるか?を判別するために、関係する研究、関係者、テクノロジーをリストアップし結びつける。そ...続きを読むの際にCipherという基準を使う。Contradiction, inflection, Practice、Hack, Extreme, Rarityという観点から行う。例えばウーバーは不景気とスマホの圧倒的普及という矛盾あるいはタクシーの限定的な免許数と利用者数という矛盾あるいは慣行(規制)、スマホ普及によるあらゆる人の常時ネットワーク接続状況という変局点、決済不要(スマホ経由)という改善点(hack)、ユニークなアイディアと利便性の高いシステムという完成度を誇り、他のシェアモデルとは異なると思われる。 またそれらのテクノロジーがどうなるかを考えるため、数ヶ月、1年、数年、10年、数十年単位でどういうシナリオが描けるか、内性的外生的要因を考える。
実践できるかが重要だと思うが、以下の流れを参考としたい。1端っこに目を凝らす、2パターンを探す、3それが本質か検証、4それが発達過程のどの段階か見極める、5それを踏まえシナリオと戦略策定、6有効性を確認する。
シグナルは公開されていて、ある程度正しい手順で追っていけば未来が見えないことはないのだなあと思う。ただ、当時にその予想が正しいと思えるかと言うと、それはそれで難しいだろうなあ。 予想を諦めるのではなく、いろいろ予想して、それぞれに備えられる範囲で備えることが大切なのだと思った。
「どうすれば未来を予測できるのか?」これは永遠のテーマかもしれない。 しかし、よく考えてみると、その考え方自体あまり意味がないことではないか、と思ってしまう。 「未来予測」というと、当たった、外れた、という話になってしまうのだが、それが本質では ないことは明らかなはずだ。 映画に出てくるタイムマシン...続きを読むのように、競馬などで一発当てるつもりならよいかもしれないが、結局は金儲けのためだけか。 そこだけ考えると、「他人が知らない情報を、自分だけが先に知る」という優位性を使って、富を築くことに利用するという話になる。 これはこれで、理解はできるのだが、浅はかというか、小さいというか。 このように「他者よりも優位に立ちたい」という、相対的なポジション取りの話になってしまうと、とたんに気持ちが冷めてしまう。 未来予測って、そういうものじゃないだろう。 もっと心が沸き立つような、ワクワクするような、そういう感覚に憧れてしまう自分がいる。 スティーブ・ジョブズは希代の経営者で、金も沢山稼いだかもしれないが、単にポジションを取るためだけに生きていた訳ではないだろうと思う。 「ビジョナリー」と言われてた通り、「予測する」ことよりも、「こんな世界を創りたい」という妄想に憑りつかれた変人だったはずだ。 その変人が、世界を熱狂させる製品を作りだし、文字通り世界を変えたのだ。 誰がこんな未来を予測したというのか。 結局、未来とは予測するものではない。 創造するものなのだ。 それができる人は、ほんの一握りの人なのかもしれない。 ジョブズほどでなくても、もし少しでも世界を変えることができたなら、何て素敵な人生じゃないかと思う。 この考え方は、今後生きていく上で、鍵となっていく思考法だとも言われている。 最近は「ソート・リーダーシップ」とか言われるようだが、「ソート」(=Thought)考え方が大事だということだ。 妄想だって、一つの考え方。 今の若い人は、単なる金儲け主義には共感しないし、地球規模の課題を何とかしたいと思う人が多い。 我々老年世代よりも、よほど真剣に未来を考えている。 現実的に「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」を掲げない会社は見向きもされない。 会社に優秀な人材を集めるためにも、「未来を創造する」気持ちは大事なのだろうと思う。 しかし一方で、MVVを掲げれば良いってものでもない。 コンサルに言われるがままMVVを掲げても、芯がないというか、薄っぺらいというか、そんな状態になってしまう。 未来を創造したいという妄想に憑りつかれた人なんて、ほんの一握りかもしれないが、形だけ取り繕っても、今の若者にはバレてしまう。 心の底から湧き起こる衝動こそが、今後世界を変えていく。 これからは特に「AI時代」に突入していくから、益々顕著になっていくだろう。 AIに衝動はないが、命令に対してサボらず休まずに延々と作業ができる。 人間の価値が益々問われていくが、普通に今まで暮らしてきた人は、今後人生を真剣に考え直さないといけないだろう。 今までの延長線上で普通に生きることは、ほぼ不可能と言えるからだ。 自分には特別な衝動や妄想なんてない、という人も多いだろうと思う。 そういう人こそ、今後の生き方を真剣に考える必要がある。 最近「モチベーションこそ、人間の源泉」というが、本当にその通りだと思ってしまう。 世の中を変えるような画期的な新製品やサービスが世に出てくる前には、必ずなんらかの兆候があるはずだというが、それを見つけられるのも、モチベーションの有無が大きいはずだ。 本書内では「まずは社会の隅に目を凝らせ。幅広い網を張って情報集めよ」と説いているが、まずこの行動ができるかどうか。 なぜ、あれだけシェアを取っていた携帯電話「BlackBerry」は、スマホ時代の到来を読めなかったのか。 逆になぜジョブズには、それが見えたのか。 本書内では「一過性の流行と、本物のトレンドをどう見分けるか」についても言及している。 「CIPHER」で検証せよ、ということであるが、 ★C → Contradiction(矛盾)今までではあり得ない組み合わせ ★I → Inflection(変曲)急激な変化を招く出来事 ★P → Practice(慣行)根付いた価値観を壊せ ★H → Hack(工夫)今までと違う方法を試みろ ★E → Extreme(極端)まさに突き抜けてやってみろ ★R → Rarity(希少)一見関係の無いものを探せ これらは確かに、今までも意識して行動していたような気がする。 それをもっと突き詰めて行えということか。 そして、タイミングを見極め、未来に起こりうるシナリオと戦略を描けと説いている。 未来を予測するよりも、創造せよ。 何となくだが、「世界がこうなってほしい」という妄想は、自分の中に存在している。 それを形にできたら、幸せだと思う。 つまり、迷わず邁進せよということだ。 50代後半の老年ではあるが、諦めずに生きていきたいと思っている。 (2025/4/9水)
勉強になった部分あった。端っこからはじまり、予兆の見つけ方、進化のプロセスなど。 一方、私にとってはうまく言えないのだが、大学の講義を聞いている気分になることもおり、少々読みにくかった。
予測の技術とあるが、当然予言をするものではなく、内容は「データを集め、台頭しつつあるトレンドを見つけ、戦略を考え、未来における様々なシナリオの発生確率を計算」するという未来学者の仕事の仕方の中身を説明するもの。 ものすごいボリュームがあり、著者の調査内容も圧巻であり、かつ説明されている手法やSON...続きを読むY、uber等の事例分析の内容も概ね納得できるものである(SONYへの攻撃と北朝鮮との関係についてはややあっさりしている感じはしたが)。 が、本書を読んで将来予測について何かすっきりしたかというと…。 結局、予測そのものを商売にする仕事でなければ、予測が必要なのは将来に向けての現状及び将来の行動を決めるためであり、その目的の観点で、得られるかどうかわからない正確な予測が必要なのか、それとも将来によらずに対応可能な頑健な方策を考えるのが重要なのか、本書を読んでよく分からなくなった。
まえがきを読んで期待しながら読み始めたのだが、おそらく各章の話が長過ぎて飽きるのではなかろうか。取り上げる題材としては示唆もあったが、細部まで読み終える根気が出ず。
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