無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
騒然とした日々の出来事から、普遍の教訓を抜き出す珠玉のエッセイ集。
「イスラム国」が引き起こした戦争とテロが世界を震撼させる一方で、EUは揺らぎつづけ、ついにイギリスが離脱。その間も難民の流入は止まることがない。アメリカではトランプ大統領が誕生し、その発言が物議をかもす。そして日本はいまだ不況から抜け出せず……まるでローマ帝国の滅亡を思わせる激動の時代に、私たちは生きている。
古代ギリシア、ローマ帝国、ルネサンス時代の歴史との対話を、およそ半世紀にわたってつづけてきた著者は、移りゆく日々の情勢を扱いながら、そこから歴史の教訓を抜き出す。
「宗教は、人間が自信を失った時代に肥大化する」
「民主政が危機に陥るのは、独裁者が台頭してきたからではない。民主主義そのものに内包されていた欠陥が、表面に出てきたときなのである」
「歴史を経ることで人間は進歩するとは思っていない」
世界情勢だけではなく、祖国日本への愛にあふれた提言や、先達として後輩女性への率直なアドバイスもつづられる。
月刊「文藝春秋」で好評連載中の「日本人へ」をまとめた第4弾!
Posted by ブクログ 2021年10月03日
塩野七生の「日本人へ」の第4段
トランプ登場による、世界の混乱と、彼女自身もこたえようがない難問である「難民」を問う。
国家のリストラである難民については、リストラしない国が成功することを、最終的にのべている。
そして、なぜこうも簡単なことを、学会もマスコミもと指摘しないのだろう。と疑問をあげて、...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月02日
"ローマ人の物語"で有名な塩野七生のエッセー集。政治・社会問題から女性論・天皇陛下や日本人への想いまで、歴史知識に裏打ちされた現実主義的で冷徹な視線で話を進める。もちろんそれだけでなく、"尖閣にガンダムやゴジラを"というウィットにとんだ提言もあり、また、日本を...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月04日
著者の『日本人へ』も、4冊目。
本書は、文芸春秋2013年11月から17年9月号まで掲載したものをまとめたものらしい。相変わらず、快刀乱麻のごとき筆の運びに、読むたびに爽快感を覚える。
著者専門の、ローマ帝国の民主政を論じたかと思えば、国内に転じ、安倍首相さらに女の政治家たちにも一言。
「政治権力と...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月03日
文藝春秋での数年前から最近までの連載をまとめたものです。
今まさにタイムリーな話題と、普段インターネットでニュースを読むだけでは知らなかったEU諸国の政治状況など、
興味深く読みました。
ローマの女性市長のくだりは、豊洲のことを彷彿とさせました。
女性首長には活躍していただきたいですが、現状を見...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月12日
政治とか、歴史を絡めた現代の分析について語った本、というのか。それが面白いのは、そこから自分自身の身の回りを考える刺激になるからだろう。
イタリアのレンツィを塩野氏が評価し、期待していたところを読んだ後、ネットで検索し、その後どうなったのかは知っていた。読み進めていく中で、塩野氏自身のがっかりした...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年10月11日
2013-2017年に文藝春秋の連載。エッセイ連載、ということもあるので、記載されている時事は少し昔?を感じさせるけれど、それは逆にほんの少し前だからかも。もっと時間がたてば逆に新鮮に読むことができるかもしれない。おそらくは(残念なことに)このエッセイから学べることは10年後も、なるほど、と思わせる...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年10月01日
塩野さんが文藝春秋に連載されている「日本人へ」をまとめた4冊目の作品です。「ギリシア人の物語」を執筆されているときのエッセイということもあり,タイトルの「逆襲される文明」に当てはまる内容が多くあったように思います。
民主主義を代表とする至近の価値観が現在,そして今後も通用するのか,そして今の価値...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月25日
久々の新刊は、塩野氏のクールなプロフィールがグラビアとなったカバー大の帯をつけて登場した。
一国の存亡を見つめる大作をいくつも世に送り出しつつ、男女の機微にもするりと入り込む、よくありがちな、仕事一本やりではないところが格好いい人の姿である。
今回は、各国の政治家に対する言及が多い、となると、塩...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。