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トヨタ生産システムは、その多くが「ルーティン」によって支えられている。ワールドカップ・ラグビーで一躍脚光を浴びた五郎丸選手の独特なポーズを伴う「ルーティン」同様、トヨタを理解するにはその「ルーティン」を理解するしかない。
本書は、トヨタの専門家の指導方法の背後に、武術のカタ(型)と同様の基本動作があること、その基本動作のベースにあるメカニズムの解明に成功している点で画期的だ。
トヨタの「カタ」には、「改善のカタ」と「コーチングのカタ」がある。「改善のカタ」の特徴は、不確実性を前提としたイノベーションの進め方にあると著者はいう。
欧米流マネジメント思考の結果主義では、「何をしてもいいから、とにかく結果を出せ」という態度になる。これに対し、トヨタではプロセスを改善し続けるために「改善のカタ」を使う。
著者は、このプロセスの改善が、イノベーションの方法となっていることを明らかにする。
従来のトヨタ本は、大半が個別のテクニックを語るノウハウものか、抽象的な概念をそのまま語っているものの両極端だった。本書は、具体的な改善の推進方法をそのメカニズムから理解してもらうというユニークなものだ。
Posted by ブクログ 2017年09月10日
長年トヨタのプロセスを研究している著者がようやく発見した仕組みというか考え方と、トヨタじゃない会社でそれを適用する方法の紹介。
「ターゲット状態」「改善のカタ」「コーチングのカタ」などいろいろ紹介されている。
「ターゲット状態」とは、いわゆる理想的な状態のことでもあるし、現在よりも少しだけ理想に近...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年04月19日
世界に冠たるトヨタ。その生産管理手法として、リーン生産方式、ジャストインタイム、タクトタイム、セル生産方式、アンドン、カンバン方式、平準化、自働化、などの仕組みが広く知られている。しかし著者は、それらの生産管理ツールや管理手法は表面的なものであり、トヨタの持つ行動様式が組織として身についていなければ...続きを読む
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