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Posted by ブクログ
国際政治の指南書というよりかは、国際政治学者が徒然と書いたエッセイという雰囲気。とは言え、高坂先生だけあって、決して簡単というわけではない。むしろ、著者の深い知見に支えられて思考が流れるように進んでいくので、気合を入れていないと迷子になるような本。
タスマニアに関する考察から本書がスタートするのは唐突にも思えるが、タスマニア原住民の滅亡を振り返ることを通じて、「巨大文明が新しい地域に突入していくときに何が起きるのか」という本書全体に共通する問題設定がなされる。そこから、筆者の思考は自由に流れ始め、イギリス、そしてアメリカという巨大文明の直面する課題、それに対する日本の反応など、世界全体を見渡す議論に進む。
数十年前の本であるにも関わらず、問題設定は今にも十分通じるもの。その課題を本にしたところに筆者の先見の明があるのだろうけど、結局、歴史は繰り返すし、私たちは解決できない問題を抱えたまま前に進み続けているということなのかな。
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