Posted by ブクログ
2018年02月01日
米国の憲法改正から憲法解釈や日本国憲法との関係性について書かれた一冊。
英国からの独立時に制定された合衆国憲法から27回の改正を経ている米国の憲法について、フェデラリストとアンチフェデラリストの間で改正についての議論を重ねた結果現在のかたちに至ったことや南北戦争終戦後に13条、14条、15条の修正...続きを読む憲法により人種差別の撤廃を謳ったことや憲法解釈をめぐる最高裁と大統領の関係を判例を用いて解説されていたりと米国の憲法を通して自分の知らなかった憲法の
側面を知ることができました。
また、ルーツにあるのが欧州の列強各国から自国を防衛することを目的としていることも知ることができました。
日本では一度も改正されていませんが、独立から現在までの歴史の流れのなかで改正が行われたうえで第二次世界大戦終戦後の日本国憲法制定に至ったのではないかと感じました。
三権が改憲や解釈についてそれぞれ監視機能を持ち、米国では約230年のあいだ基本的な方針は変わらずにきたことも感じました。
10章にある日本国憲法と米国の憲法の考え方の違いは非常に興味深く、社会で解釈において悪いイメージがあることについて大きく考えの変わりました。
そして、憲法についてそれぞれが理解し、解釈を持つことが投票権を持つ国民として大事であり、そのための知識として一助となる一冊でした。