ピダハン――「言語本能」を超える文化と世界観

ピダハン――「言語本能」を超える文化と世界観

ビジネス・実用
3,740円 (税込)

18pt

著者のピダハン研究を、認知科学者S・ピンカーは「パーティーに投げ込まれた爆弾」と評した。ピダハンはアマゾンの奥地に暮らす少数民族。400人を割るという彼らの文化が、チョムスキー以来の言語学のパラダイムである「言語本能」論を揺るがす論争を巻き起こしたという。本書はピダハンの言語とユニークな認知世界を描きだす科学ノンフィクション。それを30年がかりで調べた著者自身の奮闘ぶりも交え、ユーモアたっぷりに語られる。驚きあり笑いありで読み進むうち、私たち自身に巣食う西欧的な普遍幻想が根底から崩れはじめる。とにかく驚きは言語だけではないのだ。ピダハンの文化には「右と左」や、数の概念、色の名前さえも存在しない。神も、創世神話もない。この文化が何百年にもわたって文明の影響に抵抗できた理由、そしてピダハンの生活と言語の特徴すべての源でもある、彼らの堅固な哲学とは……? 著者はもともと福音派の献身的な伝道師としてピダハンの村に赴いた。それがピダハンの世界観に衝撃を受け、逆に無神論へと導かれてしまう。ピダハンを知ってから言語学者としても主流のアプローチとは袂を分かち、本書でも普遍文法への批判を正面から展開している。

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  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    学術・語学 / 理工
  • 出版社
    :
    みすず書房
  • タイトル
    :
    ピダハン――「言語本能」を超える文化と世界観
  • タイトルID
    :
    400302
  • ページ数
    :
    416ページ
  • 電子版発売日
    :
    2016年10月07日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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ピダハン――「言語本能」を超える文化と世界観 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    まず、著者の行動力が凄まじい。

    ①ピダハンの生き方について、直接体験しか認めないところは合理的・科学的な考え方で個人的には気に入った!文明の利器を教えたとしても、それを学ぼうとしないからこそ、独自の文化が保たれているのだなとも思った。夢を見たとき、歌うように語るのは神秘的だし実際に聞いてみたい笑

    ②言語について、リカージョンが見られないシンプルな構造は、「今を生きる」ことを重視したピダハンの世界観を反映していると感じた。言語と文化(環境)は密接に関わっているのだなとよく分かった。この本を読んで、改めて日本語の柔軟さにも気づけた!

    ③ピダハンの「その日を楽しく生きる」という価値観と、それを叶えられる環境がすでにあるから、宗教を必要としないのだなと納得できた。何より、ピダハンは自分たちに誇りを持っているのがカッコイイ!!

    0
    2026年04月25日

    Posted by ブクログ

    ピダハン語には交感的言語使用がない、比較級がない、色を表す単語がない、数を表す単語がない。創世神話や口承の民話もない。すべては直接体験の原則に基づくから。イビピーオはそれを表す単語である。

    いまに着目して直接体験に集中することは幸せにつながるんだなと感じた。

    0
    2026年03月07日

    Posted by ブクログ

    ゆる言語学ラジオで紹介されてからずっと読みたかった本。かれこれ4年ぐらい積読になってたかな。
    思ってたよりも言語学の詳しい話が出てきて意外だった。でもピダハンの暮らしぶりを読むだけでも面白いし、今後言語学のことに詳しくなってからまた再読すれば、新たな気づきもありそうで、様々な角度から楽しめる本でした。

    0
    2026年01月15日

    Posted by ブクログ

    ゆる言語学ラジオを聴いて。
    自分で読むとさらっと読んでしまったりするから、ポッドキャスト↔︎本と行き来できるのは嬉しいな。
    かなり衝撃的なエピソードも出てくる。家族でジャングル生活すごすぎるな、、
    今はピダハンどんな生活をしてるのだろう。

    0
    2025年12月13日

    Posted by ブクログ

    ピダハンが教えてくれたこと、それは「生きる」とは何か、「幸せ」とは何か、ということ。
    言語学研究にとって貴重な進展をもたらしてくれたこと、のみならず人間としての在り方についても教えてくれた。

    まず、本書ではピダハン語の研究によって、チョムスキーが提唱した普遍文法の説を否定している。

    普遍文法説とは、すべての言語が普遍的な文法で説明でき、それは私たちの脳、遺伝子にあらかじめそのようにインプットされているからで、わたしたちは育った環境に応じて最低限のルールに従って(英語や日本語)言語を発話しているというもの。

    どの言語にも共通の品詞があるなどの共通のルールがあることや、リカージョンといわれる現象がみられることが理由としてあげられる。

    リカージョンとは、たとえば「ダンが買ってきた針を持ってきてくれ」という文を見ると、ダンが買ってきた針が●●の針の中に入っていて、さらに●●を持ってきてに入っている、というように入れ子構造になっている文のことだ。
    この仕組みによってわたしたちは深く考えることなく、無限に文を生成することができる。
    たとえば「サトシが疲れたってミサトが言ってたってシンジが言ってた」みたいな感じで。

    しかし、ピダハンはこれを「おい、パイター、針を持ってきてくれ」「ダンがその針を買った。」「同じ針だ。」とわけて表現する。

    これは文自体にリカージョンが見られず、物語のように文をつなげるとリカージョンになっているというもので、あきらかに思考して発話していることになる。
    そして、ピダハンの言語がこうなっているのは、彼らの文化が「直接体験性」を重んじる文化で、その制約を受けてリカージョンという機能を文の中で発現しないようにしている、つまり文化が文法に影響を与えているのではないか、ということ。

    文法が文化に影響を受けるならば、遺伝子にインストールされているとする普遍文法説はちょっとあやしいぞ、となってくる。

    こういった個々の言語研究を受けて、普遍文法も中身を少し変えているようだが、これは著者から言わせると「プロクルステスの寝台」のようで、理論に合わせて事実のほうを引き伸ばしたり切り詰めたりしている、という。

    そのほか、本書では言語を学ぶうえでその文化と切り離して考えることはできない、ということ。
    それは認知心理学においても言えるのではないか、ということがあげられている。


    アメリカ文化での知識体系を持っている著者が川を流れてくるアナコンダを流木と見間違えるように、わたしたちは、少なからず文化の影響を受けている。

    ピダハンには抑うつや慢性疲労、極度の不安、パニック発作など、産業化の進んだ世界でよくみられる、私たちにおなじみの症状はないそうだ。

    それは、語彙や概念が存在しない、ということと関係しているだろうし、そういった語彙が生まれる必要性のない文化だともいえるのではないか。

    私たちには、なんとネガティブな語彙や観念の多いことか。

    過ぎ去った過去や、まだどうなるかも分からない未来のことなんて考えず、今この瞬間を大事にして、まいにち笑って暮らす。

    いったい、人間らしい暮らしとはなんなのか。

    0
    2025年07月29日

    Posted by ブクログ

    面白い
    言語学の本だけど小説っぽく読める
    不思議文化に触れられて刺激的だった
    言語学パートは専門的でむつかしい

    0
    2025年03月17日

    Posted by ブクログ

    現在起こっていることしか伝えない価値観。
    子どもが包丁を使っていても危険と言って遠ざけない、切り傷ができても手当てをしてしかる。自律して生きていく。
    川で出産して、子どもが出てこなくて苦しんでいても親の助けがなければまわりは助けないで亡くなっていく。
    それでいて幸せに過ごしているという、価値観とは何か、幸せに生きるとは何かと考えさせられる本でした。

    0
    2024年11月24日

    Posted by ブクログ

    チョムスキーの言語理論に真っ向から異を唱える本書は、特に言語学を学ぶ人皆さんに読んでほしいと思います。絶対一読の価値があります。

    0
    2024年10月06日

    Posted by ブクログ

    「キーフレーズ」
     今を生きるということ。
    ピダハンの人々は過去も未来もなく、今を、今、出来ることを忠実に行なっていく。
    ある意味消費的な生き方ではあるが、それでも幸福論の一つとして、比べない。人は死ぬ。やれることをやる。そんなことを伝えてくれる本だった。

    0
    2024年09月16日

    Posted by ブクログ

    自分自身がクリスチャンとして、伝道師である著者が無神論者になった経緯と影響を与えたピダハンについて詳しく知りたくて本書を手に取った。

    文化人類学は学生の頃の専門分野だったので読むだけでドキドキワクワクが止まらなかった。彼らの価値観や文化は実に興味深いものだった。
    また、著者が最後に無神論者になった経緯を書いていたが相当の葛藤があった事が目に浮かんだ。自分自身も信仰に揺らぐ事もあるので生まれた場所・価値観・文化でイエスを受け入れてなかったかもしれない。信仰とはなんなのか、改めて考えていきたい。

    そしてこれを機にまた文化人類学系の本を手に取っていきたいと思った。

    0
    2024年07月08日

ピダハン――「言語本能」を超える文化と世界観 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    学術・語学 / 理工
  • 出版社
    :
    みすず書房
  • タイトル
    :
    ピダハン――「言語本能」を超える文化と世界観
  • タイトルID
    :
    400302
  • ページ数
    :
    416ページ
  • 電子版発売日
    :
    2016年10月07日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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